言葉、夢の如くに
宙を舞い
現実はフィクションの如く
空を飛び
人間達が放つ幻想はどれもこれも
一輪の花ほどの価値もなく
中年男は汚くわめき
....
繁みの間から語りかけてくる友だち
幼いころに拾い集めたら
食べるとどもりになるよ
あの子はきっと
食べたんだよ
という子がいた
友だちの中にひとり
どもる子がいた
きみはド ....
食堂の隣のテーブルで姦しいオペレーターの女が言うことには
UFOキャッチャーのコツというのは
二本のアームを、右腕と左腕ではなく
親指と人差し指だと思うことなのだそうだ
実利主義の僕は賞品 ....
真夏の彼方から
静かな夜空へと手前に延びる
扉を開けると
独り涙に濡れている君がいた
ぽろぽろ汗を流しながら
仕事から帰り着いたばかり
ずっと一緒に生きていこうと
伝えた僕は
花瓶 ....
地球へ何の手違いもなく朝と夜がやってきた、
今日という日はすばらしい
後ろに目がついている
後背位でもいつも見られている
サボっていないか監視されている
後ろに目がついている
後背位でもいつも見られている
サボっていないか監視されている
後ろに目がつ ....
いま
ここ
この身に
起こっているコト
きて
ゆく
この世の
トキのほころび
きのうの脳内
傷に気付いて
痛みに至る
明したを超した
時間の軸の ....
いつも午後4時になると
岬に現れるセーラー服
いつも裸足で
そこの海に足だけつけて
泣いてるんだ
どうして 泣いてるか
理由はわからないけど
いつものように綺麗で ....
夜の黒が
何時だって怖かった
だけど僕は知っている
夜空に浮かぶ月を
三日月は美しい
それはもうすぐ消えてしまうから
だから美しい
だから耐えられる
でも新月の夜は無理 ....
風に運ばれて
なつかしい匂いが
辺りを
湿らせる
葉の裏
こもれび
ガラスの小瓶
窓枠
ベンチ
まっすぐな歩道
言いかけた、名前
少し ....
思考と感情の
間で揺れる
ブランコに乗って
追い駆けた空
手を伸ばせば
届きそうな星でも
誰かが困ると
見るだけにした
夢と現実を
繋ぐト ....
携帯電話のディスプレイは
血の指紋であふれている
無数の未完成のことばの指紋
指でなぞれば
嘘に近づく
皮を剥けば剥くほど
なくなっていく野菜になって
うすい記憶の皮膜 ....
釣り上げて 逃がして
逃がして 釣り上げて
ぼくら大口バスが外来種だとしても
これは非道なあそびじゃないか
スポーツだって言うのかい
スポーツと遊びの違いはさっぱり解らないな
いずれに ....
驚嘆すべき青
突き抜けるような青
青のなかに
濃い青と
薄い青が混在し
吸い込めば
胸に広がり
吹けば風になる
山も青
雲も青
星も月も
波も青
青木功も
朝青龍も
蒼 ....
思い出した
深夜放送で読まれた骨肉腫の高校生の女の子の
手紙
中学生の僕は
いのちというものをはじめて意識した
しばらくして女の子は亡くなった
女の子が好きだった深夜放送
僕も毎 ....
きみが教えてくれた黒褐色のたしなみ
変な色のお湯、アルコールよりも腹にもたれる毒液
それなのに好きな人が褥でまどろんでいる{ルビ朱=あけ}の刻、コーヒーを煮立てるのが習慣になると
この見馴れぬ飲 ....
クラムボンは、まだいない。身体浮く浮く中空の。
クラムボンは、死んでいる。僕が飛び込みぐちゃぐちゃに。
クラムボンは、暴れてる。水柱立つ僕の後ろで。
クラムボンは、笑ってる。かぷかぷ ....
大きな会場でライブをする
俺の出番の手前で夢が覚める
飲み屋をやっている知り合いいわく
普通の人たちはよっぽど偏狭で狂ってる ミキみたいに話が通じないもんだよ と言った
普通の人たちか
俺だ ....
僕らは社会の文体を学んで成長してきた
はたまた親の文体に反撥しながらも生きるために
それを受け入れて
今度は自分自身のフォーマットに縛られながら
それとの葛藤にちょっと疲れているのかもしれ ....
フィヒャアー
フィヒャアー
ぼく泣いちゃうもん
ママにだっこじゃなきゃ泣いちゃうもん
フィヒャアー
ぼく泣いちゃうもん
電気を消したら泣いちゃうもん
でも眠い時は暗くしてほし ....
道路に飛べない鴉がいた 危うく轢きそうになった
大人という者は 大人という冠を被ったガキだ
もう短い命だろう この鴉はそんな大人たちよりも
余程 命を懸けて生きている
……
....
投げキッスして逃げ去る足にドクター中松のバネの靴
帰りたくない林檎に砂糖ふっている
おでこにおでこくっつけてジェリービーンズの雨降る
朝もやに煙る街中を
人影が通り過ぎる
一晩稼いで
これから逃走するところ
昨夜あの娘は
盗まれた
二本の指で滴って
絡み付き
トランプの散らばった
部屋の ....
フィンランドは美しい国だとおもうんだ
でもそれは僕の中のイメージだけの話だ
ネットやテレビやらで、流し読みした薄いイメージだけの
だいたいは総取得時間15分にも満たない
印象だけで
僕の ....
蝉といえばハルゼミ。ぼくは春の東北の山を訪ねるまで、こんな恐ろしい蝉の音があることを知らなかった‥
頂きにとどく高さのモミやミズナラの梢から、一里四方の谷を震撼させていた。その虫は親指ほどの大きさも ....
清々しい朝の光に芝の緑が艶やかに萌える。
美しい旋律は時代の背景となり、
脈々と流れ、
粘りを含んだ人々の呼吸の中で発展する。
季節の花々が咲き乱れる様は
まるで人間の感情のようだ。 ....
寒天越しに見える景色に
そこには何も無いんじゃないかって
手掛かりの色に目を細める
並ぶつもりで
並んでいるのではないし
何億光年も離れた小さな星の住人が
語り伝えた
神話など知らぬ
集まって
輝いているように見えても
それぞれ
果てしなく遠い
線でつな ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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