犬って言う字はいいよね。
大きいんだぜ、と困りながら言っているような。
大きいの「大」に、点がついてさ。
「犬」だぜ。
大きくていいのかな汗 みたいな。
犬 犬 。 かわ ....
あいたいひとも
あいたくないひとも
ねむっているお墓
いつもははしっこにあるのに
今日は一日のまんなかに
早々と枯れた花が笑う
生き生きしてはいられないと
さみしいわけでもな ....
本の中で、死んだ者はここに流されてくる
happy-endもbad-endも等しく
作業員達は
本棚の黴びた本を種火にして
廃材に火をつけていった
本が体を温める
文字を読める ....
君には誰かの面影がある
たとえば五月の風のような
たとえば素直な犬のような
ほとんどはじめて会ったのに
なつかしい気持ちがする
昔の画家の絵のような
どこかで聴いた歌のような
思い出そう ....
やわらかな夜の入口で
関節のありかを
ひとつひとつ
たしかめていく
幾度となく
繰り返してきた
解体のための
いとおしい作業
継ぎ目よ
さようなら
肉体は部品となって
ていね ....
来世とか前世とか
全然信じていないよ。
これまでも、これからも。
あいにく科学的思考に夢中なものでね。
だけど、不思議だな。
君といると
君の言う「永遠」は
とても心地よ ....
兄が言った
「俺、 トリンドルになるわ」
僕は少しだけ夏が好きになった
ふたしかさ。
たしかなふたしかさを持つ
それが彼のこころ。
みえるようで
みえない。
いつも家族が集まる夕飯時に
そっと背中を通って
硝子窓を覗く
それが彼の部屋 ....
ぶれた背景と
ぼやけた輪郭
笑うのならば笑いなさい
ただし、
カメラワークを笑いなさい
わたしじゃなくて
カメラワークだけを笑いなさい
....
愛やら哀や食傷小町
茄子を揉み揉む{ルビ外法=げほう}のスアシ
アブラ{ルビ帷子=かたびら}文系ソバカス
{ルビ瞬=しばた}くひゃっこの黒蜜{ルビ空=から}して
{ルビ琴=きん}やら{ルビ ....
国境の無い
空が続くように
皆で祈った
平和な世界
預けた体に
運命という
名前が付いたから
信じる事しか
許されなくて
何と戦って
....
早く
早く早く
私のメーターの
ほんの少し先を
あなたが走っている
私は
追いかけるだけでいい
あなたの息づかい
乱暴な試み
私は
任せるだけでいい
私ののどが
低 ....
一週間前にがなりたてるように鳴いていた、蝉の死骸を見つけた。
こいつは実は長生きなんだ、騙されないぞ、と僕は思った。
この世は、騙される事が多すぎる。
ずっと彼氏は作らないと言っていた、大好きだ ....
蒸し暑い曇天にカミナリがときどき光っている
だいぶたってから音が聞こえる
町並みが湿っている
湿っている
悲しい気持ちが詰まってくる
戦争と疫病を向こう側に見ながら
....
ビッグバンの
それ以前には何が在ったの?
宇宙が膨張している
その先には何が在るの?
それは
時間と空間に対する無知による
愚問である
と 彼は言った
別にどうでもいいけど
誰もいない
風がいつも吹いている
そして 風が そうおもうときに
寂しく肩を 通り抜ける
そして ページをめくる
いつも 誰もいないから 本を読んでいる
僕がそこにいる
薄 ....
仕事から帰って
社長と上手くいってないような気がして
幻聴にすべてを奪われるような気がして
水をたくさん飲んだ
がぶり がぶり
ありがたい ありがたいと
唱えるように
....
月曜日の朝
朝 、()の中に月を入れるの
まるでポケットに詩集を入れるみたいにね
いつだったか 、重いポケットが
心を軽くしてくれたことがなかったかしら
え ....
初秋
波打ち際 生まれたての姿のような
素肌を海がさらしている
その波打ち際を
インク瓶に入れて持ち帰りたいけれど
海に波打ち際がなくなったなら
空となんにも変 ....
友達いないんだというのがあなたの口癖
それはただの気分の問題だけど
その言葉でもって友達を減らしているのは事実だ
「無神経」という文字をある日せんせいが黒板に大きく書いた
お前のこ ....
今寝転んでいる布団で
眠るように死にたい
出来れば
最高級羽毛布団にして
床の傍らに
「愛する人」なんかつけちゃって
夢十夜の第一夜みたいに
ロマンチックに死にた ....
僕がもしも男なら
私がもしも女なら
君に抱き締めて欲しかった
そして殺して欲しいんだ
もしも私が億万長者なら、ね
殺し屋を雇って殺してもらうの
とびきり腕の良い人を雇って……
....
咳き込みながらモーツァルトの子守唄
巫女のバイトしてご利益がない
もう家族には戻れない夜のハイウェイ
二人称だった、ぼくは今日。涼しく朝には吹いた。それを感じた。風を。歩いて、まだわからない。なんのために?思うとそうだ。風を。猫はまだあそこで寝てる。ソーダ、記憶。島の。歩いて鉄条網、看板を、ぼくはわか ....
黒目がちな瞳
潤った唇
ピンク色の頬
きめ細やかな肌
さらさらの髪
形の綺麗な胸
真っ白な日傘をさし
晴天の空を仰ぐ
真っ白なワンピースが
風に揺れる
こちらを見て
....
盆
死を垣間見る
生に敏感になる
盆
ぼん
わたしのいぬはしんだんです
あいしていたんですほんとうです
なのにあのこはにゅうがんで
ひとすじにょうをこぼしてしに ....
軽業師。
曲芸の始まり。くるくると観客席を回すのだ。いや、回っているのは軽業師以外の全てだろう。逆回転!これは逆回転だ!。そういった類の句を叫び出すと蓄音機とみなされ退屈なテント外へ放逐されてしま ....
『そのまんこで僕を犯して』
僕には何もないから
一日中テレビを見ている
昨日も明後日もまたきっと
来ないさだから僕の家に来て
僕を犯してくれたら生きた心地が
するさもっともっともっ ....
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