目隠しされた灯りの下
踊り明かすしか無い私たち
昨夜も今夜もまた明日も
蒼白い腹うねらせ続ける夜に 、
たれか自らの痛苦の肉身超え
内なる魂が担うもの 掲げ得るか
☆
....
ほうれん草の種は小さい
ニラの種は薄くてぺらぺら
菜の花の種は小さくてまるい
アボカドの種の大きさはご存知ですね
今にも飛んでゆきそうな
ふわふわした綿毛の種を買ってきて
プランターに ....
星のような脆さで光っていた
鳥達が言葉を持ち
海を渡っていく
変わっていくことが分かっていた
愛だっていつか干上がるだろう
けれども僕たちの生活は
今のところまだ
星のような脆さで光 ....
カッくんがご飯をほおばるのが
好きだった
心象は朝から降りつづける雨のせいで
すこし軽めに滅入っていたり
部屋から一歩出る勇気の取り出しかたを
なんだか忘れてしまったり
....
横尾忠則 細野晴臣 ビートたけし 渋谷陽一
ブライアンウイルソン ピートタウンジェント ジョニミッチェル ボブディラン
ありがとう ありがとう ありがとう 20世紀
ありがとう ありがとう ....
水鏡に満月が宿り、
しずやかな川面を見ると
凪の時を迎へてゐるのが解る。
ぽちゃっと魚が跳ね、
尚更、静寂が心に沁み
川中に立つ柳の木は
その葉葉を落とし、
そよ風には柳の葉のない枝が
....
ポゥと灯る
淡雪は幽霊の涙
だって、そうでしょ
あの子の思い出が
まぶたからこぼれる
バカだな
それはそう
愛しさは
金平糖のせいだから
助けてほしいよ
わからないからさ
....
夕方まで盛んに降りしきっていた吹雪。部屋の床の上に転がっている、くしゃくしゃに丸められた、クズカゴの縁に跳ね返ってしまった。いくつもの紙クズ。それらに混じって、いつもよりもすこし早めに破り捨てた、今日 ....
ミント色の空を燃料にした機関車は一滴の踝を遮断する
ぬいぐるみの雲の灯りを誘うミルクで
柔らかな木々の卵を感じる振りをして
ナイーブな東京タワーが羽を広げる
それはすなわち、木製の炎を
....
静かに流れる時間は
君がいない海のように冷たい
自分を抱いたベッドの中で
溺れそうな朝も
溢れそうな夜も
ひとりになって
冒険するには
言葉だけじゃ足りなくて
思い出みたい ....
私は長生きする為に
死ぬまで動き続ける心臓を
止めたのさ
分厚い雲に覆われて
方向を見失う
狂ったコンパスのようにグルグル
確率にヒットして生まれたのに
他人のルーレットにはヒットしない
太陽の祝福は
誰にでもは訪れない
それでも空を見上げる
....
朝のアスファルトに
鋭角に切り込む境界線、
若人の軽やかな足取り
屈曲した老人の背筋
鮮やか明暗二分し、
道端の名もなき花に蝶、
ゆらりひらり舞い降り
光に織り込まれた鱗粉浴びせ
地へ ....
ニュースを見る
テレビを消す
洗う手を
また汚れる
最悪だと思う
お前もお前もお前もお前も
同じように最悪だと思う
でも自分はそれよりももっと悪いと思う
女になったり親にな ....
軒端に訪れた冬が
なつかしくて
昔の男に逢ってみる
樹の影の床几に
ひそやかに日が暮れかけて
眉の濃い青年だった
あなたが盃をかたむけている
湯豆腐のなべから上る ....
衣食住が足りていても言葉が足りない
そう言って君は僕の顔を見た
でも、実際できる事とできない事があるんじゃないかな
僕がそう言うと君は僕の頬を平手打ちした
部屋中に肌の鳴る音が響いた
そ ....
過敏なくちびると
小さな肩がわずかに揺れて
憂いを含んだ少女の横顔の様な夕刻があった
すべて白くなってしまった冬の十二月はひさびさに晴れ
冬のただ中の日常に泳いでいる
十二月は未だ真冬の ....
ふるい夢をみた
ふゆの朝
たまごが2個の目玉焼きは
血が混じったために
スクランブルエッグになった
またつくればいいさとあなたはいう
ギンガムチェックのテーブルクロスに
あた ....
体は知るのだろう
その影を
目にすることで 存在に
心はあると
それを想像することで
この空っぽの箱の前から そして
どこに行くというのだろうか
砂を入れた 僕は そこから
一体 ....
自分というこの私なるもの、
生きた思考力動が自らの活動の
脳髄といういわば鏡に映され
その鏡像に力動の眼が注がれる瞬間、
この私という自己意識が初めて生まれる、
思考力動の主体と ....
Born into a world of silence
音のない世界に僕は生まれた
I learned that life was hell
人生は地獄だと
In the name ....
世界が 大きな空洞なので
水平線が見えた
海が見えた
白い 掻き傷が あるのか無いのか
どうしようもなく なにもかもが
影
倦み果てた貌で
あなたは 眼に映る ....
そうおん
しゃっと
たいおん
ぽかぽか
とうとう
うとうと
ぐらぐら
すーすー
ということは
つまり我々は五次元を生きているのだよ
と
頭の中の田中君(仮)がいうので
へえと思いながら
イワシの油漬けの缶詰の安いのがあったので
大葉と合わせてパ ....
公を志す人間に、友達は要らない
公を志す人間に、仲間は要らない
公を志す人間に、恋人も要らない
公を志す人間に、支持者も要らない
公を志す人間には、良心がある
公を志す人間には、公徳心が ....
夢を見ながらなにかを叫んでいたような気がする、喉の痛みが冬のせいなのか夢のせいなのかわからなかった、ベッドに腰をかけて夢の続きを探していた、そんなものはどこにも無いのだと気付けるほどにはまだ目は覚 ....
失くしたものは多かった
しかしながら得たものも多い
互いに自由の翼で羽ばたき
大空に舞い上がり
未来の空を飛んでゆけ
今日もしんと快晴なり 、
深々と到来するこの夜明けに
あちこちでボール投げ合う
あの子らの声 木霊して
置き忘れてきた時の狭間
宏大な奥行き只々広がり
既定の時の流れ凍結さ ....
――彼の眼中には、アッリア・マルチェッラのあの漆黒の黒い眼と、
多くの世紀に打ち勝ち、
天変地異すらそれを保存しようとした、見事な胸しかなかった。
....
雪たち降り積もるしろい世界では
浪漫という夢なんて
くだらない幻想なのかな
深海の光の射さないくろい世界では
孤独という音さえ
聴こえない無音の闇なのかな
(じぶんを使って ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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