窓にかげろうがいた。
触覚を揺らして男を見ていた。
余命が短い男は振動に揺れながら
弱った細胞が虫に同情して泣けと責めた。
あの、かげろうも泣くだろうか、
親が泣くだろう ....
一般的問題はすぐに答えられらた
だがその後に延々と演算を求められ
そしてその果てに少数点以上三桁を記せと
これが鉄道会社の入社試験
二百人近くが本社ビルの会議室で
面接も当然あった
母親・ ....
{ルビ踵=かかと}二つ 凍えそうな夜 エーゲ海の支配者は小舟を漕ぐ
胸の中 {ルビ彷徨う=さまよ}ままに海を眺める
夜明けに近づくにつれ 帆は鎮まる 海の支配者は朝眠る
君が引きずっているのが
くだらない過去だというのなら
そのまますりおろしてしまえば良い
君が隠しているのが
誰も知らない色の絵の具だというのなら
そのまま足跡に垂らしていけばいい
....
牛も豚も魚も人が繁殖して生まれたもの。
だから勝手に殺して食べてもいいのか?
今に人も繁殖されて臓器移植に使われる。
そんな時代に近づいている。
マンションで貴族的な生活に
恵まれた ....
どうやら今日が
最終回みたい
僕の君の
君の僕の
泣いたし
笑った
いい出会いだった
まあまあの
短編小説だった
影がながあく伸びてゆく
はやく列車に飛び乗 ....
男の子の縄跳びがバケツの中で泣いている
水に浸かっているから涙は見えないよ
男の子は涙が見えなくても縄跳びが泣いている事が分かった「大丈夫だよ」
グーグルアースのそこに眠る街の火が見える
かそけき線だ、名づけ親たちはみな
後悔している
野について知らず、またあなたについて知ろうとしない
生っぽい白いシーツが夕暮れても
なぜか不完成 ....
人の心はうつろいやすく
今年話題のあの人この人
豪雨と共に消えてしまった
首刈りの人はいますか
号泣の人はいますか
STAPの人はいますか
佐村河内と
あっち向いてホイはいますか
....
中年親父の妙に出っ張った腹が
満員電車で背中に当たると
夏は特にワイシャツに染みた汗が
ネチョっとして吐き気がする
女性専用車両もいいけど
デブ専用車両を設けて
奴ら全員閉じ込めて
窓と ....
全国各地で夜空に花が咲く
一瞬で人の心を掴む芸術
打ち上がる度に
誰かの願いが夜空で花開く
心に浸透する色彩豊かな花
二万発が打ち上がる真夏のイベント
何度も響く爆音
暑い夏 ....
老いぼれは戦っていた
不善なる狡猾なるものと
周りは
祈っていた
でもただ視ているだけだった
老いぼれは戦っていた
媚び諂い己のみを守ろうとするものと
周りは
応援して ....
はて?
住宅地の細い道
前から来た黒いセダンの
ドライバーが微笑みながら軽い会釈
反射的に会釈を返したが
ちらっと見えた横顔には見覚えがない
目で追った車は角を曲がって
その先は ....
この世のことなんて
分かってないことばかりだという
地平の月がおおきく見える理由とか
麻酔がなぜ効くのだとか
飛行機がなぜ飛ぶのだとか
俺たちがなぜ生きているのだとか
....
Debian/GNU
所謂「フリーソフトウエア」
誰もが自由に
ソフトウエアを使い
ソフトウエアを改良
勿論開発者を明記して
カーネルは優しい人の
不自由から出発した
「ライセンシ ....
胸ポケットからボールペンが落ちた
8分の\108の鉤爪
割れ、不能になる
この荒野に立てる爪が
ガラスの脆さを表した
欠けて
散って
スローモーション
インク
{ルビ黒の彩= ....
払暁(ふつぎょう)の鐘が鳴る
波紋のように広がって
目覚めよと言う
秋虫の声に蝉の声
空を劈(つんざ)く鷺(さぎ)の一声
ゴミを集めた汚車(おしゃ)の呻き
朝やけが町を埋める
遠く東 ....
だけじゃないよ
だけじゃないのになぁ
あるいは、私は人里から山を一つ越えたところにある渓流の脇を何も考えずに歩いていた。落葉樹が思い思いに枝を伸ばし、太陽は私の上に斑点を作っていた。渓流が川底の段差に応じて流れ落ちる音のほかに ....
「あぁ痒い、蚊に刺された
血を吸っても痒くならなければ
殺されないのにね、自己主張?」
「蚊はね、人に気づかれて殺されないように
痛みを麻痺させる成分の唾液を入れるんだって
それが人 ....
幸せの数が少ない人ほど
幸せを味わえる確率が低いので
希少価値のある幸せ
忘れられない幸せを
持つことができる
不幸の数は必要なのだ
部屋は、けたたましいベルで溢れ
駆け引き以上のやり取りが
男女の垣根を乗り越えて
あちらこちらを行き交いする。。
「はっけよい!残った!!待ったは無い!!」
もう ....
進化か滅亡かを問うように降り立つエグリゴリ。
躊躇いもなく滅亡を選ぶわたしの眼球を優しく抉りとり、
扱いは丁寧に行間へと押し込み圧壊。
視覚も聴覚も総ては脳の管制下。
見えるものだけしか見 ....
巻き戻せない時間の中にきみが
凍て笑う
月の光が撫でていく輪郭 きれい
なにをおもいだそうとしているのかな 私は
融けていくハートに唇震え いきができない
新しい命が輝く影で
使い ....
少し悲しくなったり
少し辛くなったら
ここの海へおいで
たくさんの悲しみを
たくさんの辛さを
持ってきてはいけないよ
海が真っ黒になってしまうからね
涙を拭いて
裸足でくる ....
書き込みが増えるSNSの前で
見ない振りをしてみても
「三百年に、一度くらいしか会わない。」と
冗談を返しても
あの人の存在感が解からない。。
(誰かが作る、虚像なのか? ....
ジリジリと晴れた日
セミの声に満たされ
ぷかぷかと白い雲が
浮かんでいた日
隕石が突然空から降ってきた
閃光を放ちながら
猛スピードで
空から降ってきた隕石は
地面に落ちるやいなや ....
どれぐらい好き
という睦言のために
店じまい
しかけていた
頭を働かせるとき
君はもう
お客様の顔つきになっているので
さっきまで
あんなにあったものは
なくなってしまう ....
オレンジ色の光の中
ゆらゆらとただよう水面の下で
記憶の断片をつなげていく
切り取られた写真
数コマの映像
丁寧に一列につなぐ
お母さんが宝物のようにつなげてくれた
どうしようもなく ....
片耳だけ玉虫色のピアス
1780 1781 1782 1783 1784 1785 1786 1787 1788 1789 1790 1791 1792 1793 1794 1795 1796 1797 1798 1799 1800 1801 1802 1803 1804 1805 1806 1807 1808 1809 1810 1811 1812 1813 1814 1815 1816 1817 1818 1819 1820
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
4.21sec.