一羽の鳥が飛んでいた、高く飛んで行くにつれて
数羽の鳥達が一羽の鳥の元へ群がり飛んでいた
その姿はまるで家族のようだった
やがて一羽の鳥を残し、数羽の鳥達は高く高く
どこまでも遠くへ飛んでいっ ....
もう動かない足が歩こうとする
誕生日を機にアヒル口をやめたのか
君のいなくなった部屋から溢れた涙が赤い
と伝えたくて書く
ありがとう
今日は
あなたに宛てて書きたかったから
術が無いわけではないのだけれど
半分届かないだろうと思いながら
ここに置く
ありがとう。心から
いえいえ心 ....
お金払って天使が降りてくるとき
お金払って魔法が効いてくるとき
お金でそんなもの買えないと言うけれど
あるのだからしょうがない
お金で売り買いされてはいないけれど
手元に残るその感覚 ....
手渡され
キャベツを剥いている
一つが終わるとまた一つ
終日キャベツを剥いている
来る日も来る日も剥いている
甘ったるい青臭さ
葉をもぐ音は眠気を誘う
額に縦皺や青筋を浮かべ
倦み ....
この歳になって、何もやらないというのは何かを表明しなくてはいけない。
もっと昔なら何もしなくてもそれが普通だった。
この歳になると、何かを理由としなければいけない。
社会人としての責 ....
暮れなずむ
誰かの小さな紅葉は
夕焼けに包まれて
橙の肌に
色差す風に
運ばれながら
恋の水面を揺らして
紅葉がはらりと
夜空に舞いながら
寂寞の湖を
くれないに染め
恋は彩 ....
ドラマチックに声をあげながら 静止していくのは
流れるはずの血液 聞こえるはずの心音
足早にそこから立ち去っていきたいのに
抱えた季節を手放せないから 動けない
与えられた名前 ....
イチョウが裸になるころだった。
あなたは、白く横たわっていた。
せまい台所のカーペットのうえに。
口にガス管が咥えられていた。
明け方だったとしか記憶にない。
おれは
そのころ
....
秋の向こうに{ルビ欹=そばだ}てながら静かに燃える木の葉ほど
老いの門口 艶やかに {ルビ靡=なび}くことができようか
ひとによりけり だが
誰も自分が想うほど 美しくも醜くもなく
ま ....
きんいろの
キミをみつけた
みどりのなかで
神々しいほどの
ほほえみ みえた
少し
恥ずかしそうに
そして
誇らしそうに
太陽の 光を
目一杯 受けて
....
俺の御嶽山が
噴火するどころか
マグマも冷え固まった
ままなことに
イラつく妻だが
火山性微動を
加えるぐらいの
工夫をするべきではないかと
声なき声を発する
あなたにあえないのと
もういないのとはちがう
そんな簡単なことに
今さらきづく
叔母の悲報をきいて
しぬってそういうことなんだね
うわのそらで君のこえをきいた
ふいにふれたくなっ ....
ざっくり言えば、海
へ行くつもりはなく
飛び込み
嵐の中で
自己完結する
ざっくり言えば、ビル
から飛び降り海
へ沈む夕日
終わらない創作料理
100人前のデザート
食い散らす ....
遠鳴き
ヒーーイィヨーーォ
森で喉を見せている鹿
口笛は慎もう
喜びは透明のまま
下草を踏み 落ち葉を踏み 砂浜を踏み 街路を踏み
怒りをまき散らす
目の前の夾竹桃の葉のふくらみに
髪切虫がとまっている
向こうの山は青空に輪郭ばかり突き出ている
歩けばそこで光は割れて ....
雑沓する街で
嬋娟たる美女が
憂愁な表情を浮かべて
ベンチに坐り
てかけで頬杖を突いている
通り掛かった彼は
思わず恍惚とし
胸の奥でときめく潮騒に
若干驚きつつも ....
薄明かりの中
今日の一日がはじまる
何のことはない
いつも通りだ
いつも通り目が覚め
いつも通りトイレに行き
いつも通り猫と挨拶をして
いつも通り顔を洗い
いつも通り歯を磨き
いつも ....
生きづらいな
なんて時々生意気にもおもう
ただそれは誰かが対処できていることに
自分なりの対処法をもたないだけだろう
経験値はできれば幅広く多く積みたいものだ
子供達以上にドラクエに ....
明るく狭く
ひらかれた場所へ
漏斗の霧がそそがれる
やわらかく 蒼く
もろい立体
雪が触れる
影が触れる
常に常に
泣いている片目に
うたを塗す
....
雨上がり、
濡れた小草は
雑多な列をなすけれど
それは
だれにも叱られない
わたしは
頭を垂れて
叱られない秩序たちを
踏みつけぬよう
気を配る
雨 ....
男子水泳選手が
大会中に
女子の競泳用水着を盗み
試着しているところを
同じく水着を物色中の
別の男子水泳選手に見つかり
意気投合するという
ハートウォーミングな
出来事がありました
....
それは
一事が万事の世界観
表と裏のバランスで
たったひとつの大切な
命を守って
様々な
有り様
許し許され
飄々と流れよう
マグカップに淹れたインスタントカフェオレ、から、立ち上がる、隣の煙草、安上がりな煙、油がしがみついた換気扇と払拭して、パイプ、非常階段へ、巣の跡、コンビニ、看板、駐車場、止められた高級そう ....
マグカップに淹れたインスタントのカフェオレから立ち上がる、安上がりな煙が行き着く、油の染み付いた
換気扇とパイプ、非常階段と巣の跡、コンビニの看板、駐車場に止められた高そうな車の角に自転車をぶつ
....
十一月六日は
ぼくの革命記念日
書類でできた
書斎の階段状の巣の
撤去を始めたのだ
たちまち
透明な羽根をつけた
兵隊蜂があらわれて
警告を発する
「近づくな」
「何年もこ ....
だーれも知らない
あるところに
みんなとっても仲のいい
素晴らしい村があった
ある日のこと
村に旅人がやってきた
いろんな世界を見てきた旅人は
村人たちの知らないことを
いっぱい教 ....
改札口
カラオケボックス
うっとりしているとき
予感は
選ばない
選択肢のひとつ
休日
また
ぽふっ
とでも
触れる人がいない、と思うと
きゅっとする
Rの発音がで ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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