ぐったりと身を任せる
その体はじんわり痛んでいく
触るたびに鱗がはがれ
痛ましく考えていた、そのはずで
さわってはいけない、そのはずで
ああどうして、と水槽の外で息をついていた、そのはず ....
日本語の檻の中でもがいているのは
あれはいわゆる詩人です
なんとかして檻を破って
脱出しようとしているのです
けれども彼は知っているのです
あれやこれやの手練手管を使っても
すかしてみ ....
洋楽の歌詞を日本語に訳したみたいな
とても洗練されているけれど実在しない生活の話をしよう
朝が来てやけに真っ白な部屋
だれかが一晩眠ったとは思えないほど整ったベッドのなか
そばでまだ君が眠 ....
夜も冷えてきて
歩いて来た道が
どんどん凍りついてゆく
帰れなくするように
悲しくなって
一本道のその先の
海の上を歩いてゆく
魚は悲しそうな目で
こちらを見ている
地平線まで凍 ....
見上げると
天井に氷針ができていた
草で覆った隙間から
冷気が流れてくる
エイミーは
左手で剣を探り
胸当てのオニキスを抱いた
火は永遠にある
出口のない
雪に覆われた島
....
昼のひかりで目覚めてはいけない。できるならひかりの青いうちにドアを開けたほうがいい。つめたい風すら味方につけて、歩いていくためには。
サファイアを薄めたような朝があるね。この街には。
した ....
金魚鉢の水が
飴色によごれていく
たくさんの人がおもてを横ぎる
近所じゅうの家で年の瀬の支度がはじまる
取り返しのつかないことや
取り返しのつきそうなことで
....
誰のものともしれぬ侮辱が
枯葉とともに足元に落ちていた
ひからびた爪をもつ獣が屋外の
潅木の陰で忍び笑いをしていたけれど
あれで聞かれていないつもりだったのだろうか ....
あなたのポッケに手をすべりこませると
もれなくあなたの手もついてくる
ぱんぱん 幸せ ぱんぱん
寒いのにご苦労様
「神の国は近づいた」らしい
罪も咎もあっさり流されて
永遠の幸せが来ると言う
盲信とは言いたくないが
実質的な行いをする方を信じます
救いの御手は神とは無縁
神 ....
誰か俺を殺してくれ
自分で死ぬ事が
出来ないほど弱いのに
死ねない俺を
どうか
強い人よ
どうか
弱い俺を
殺してくれ
ねえ、ジェリー
君が目にしたものを
言葉にして僕に教えてくれよ
ねえ、ジェリー
今、何をしてるの?
そんなこと言ったら
君は怒るかな?
ねえ!!ジェリー!!
君は僕にとって
邪魔 ....
雑煮の餅を
チンしている姿は
他言無用だ
もし口にしたら・・・
間違いなく
5日に
お前を殺しに行く
嘘ではない
必ずだ
俺には孤独と言う名の
友がいる
それを忘 ....
いっそ
海の泡になりたいと思う
宇宙の塵になりたいと思う
風の粒子になりたいと思う
透明で音もなく 時間さえ遠く
人々に忘れ去られ
柔らかな光だけに包まれ
悲しみも憎しみも、笑顔さえ ....
ブリのアラあら安いじゃないか
ずっと南の鹿児島の海で泳いでいたらしい
立派な大根白々の太くて素敵
もしも女性の御御足ならば
私は抱きしめたい
米を研ぐ
すなわち白い研ぎ汁得たり
....
年末の満タンの汽車の中は
タバコとナフタリンと
金属が焼けるような暖房の匂い
腰から下ばかりの景色がきゅうくつで
ひとりひとつの受け持ちバッグに
僕はうんこ座りでつかまっていた
突 ....
海の反射から凍った塵が
ちらほらと気まぐれに
この退屈な地上へと
....
女がひとり
長い腕をいっぱいに広げ
羊を導いている
その盗人の手付き
理を持って国を逃れ
荒涼とした冬の山へと
低い草を刈りながら行く
その黙する細い背中は
重なる別れにも揺るがず ....
人々は何かを語りあっていた
笑いながら
泣きながら
ときに真面目な貌して
どこかで共感しあっているのだろう、
愉しそうに喋っていた
けれど
ぼくには何を語りあっているのか
さっぱり ....
気が狂うほどに
目も向けられない位に
両手いっぱいの愛を
落としてはすぐさまに
君は僕にかじりついた
目を閉じたら何もない世界で
歌い踊り続ける理由も
今なら ....
せまい巣に閉じ込めて御免なさい
今日は罪滅ぼしの為にかわいい君を
「鼠袋」と私が呼んでいる
スライドジッパー式のポーチ
袋の鼠なのだけれど
上着のポケットに収まれば
温かいのでじたばた ....
私は福島の田舎の自治体に生まれ、地方の国立大学を出たのち、生まれ故郷の市役所に就職した。私は原子力災害以降、主に除染技術の研修の業務に携わり、日々様々な問題を解決しながら業務に励んだ。確か ....
死にたい
けど死ねない
だって死ぬのは怖い
でも生きるのは辛い
だから祈るしかない
まる
を描いてください
○
もうひとつ まるを
描いてみてください
○
...... ○
そのまるがぐるぐる
うろうろ 歩いていると
ほんの一点が触れることがありました
....
欲しい、捕まえる、逃がす
欲しい、捕まえる、弱らせる、逃がす
+
婚姻色がきれい(欲しい)
石で作った囲いに追い込む(捕まえる)
物みたいに強く握る(弱らせる)
逃がす
....
放課後、
曖昧にわらっていたらだれかに可愛いって言われた
そのうすぐらい背中にくっついていって
きづけば喫煙席に座っていた
火傷した舌にざらついたコーヒー、問いかけの意味がわからなくて
ま ....
かりきら きりきら きりきらろ
かりきら きりきら きりきらら
あなたの いのちは ここにあり
わたしの いのちは そこにある
かりきら きりきら きりきらろ
かりきら きりきら きりき ....
お前のとこの2階に住んでるシャーマンが
とうとう狂っちまったってじゃねーか
ああ
俺は神だ!そう言ってる
いつからだ?
えっ?
だから
いつからだ?
1年前からさ
なんだ ....
近頃の階級闘争には哲学が欠けている
暴力や解放もない
あるのは百貨店の30%オフ
ポイント還元セール
つめ放題一袋300円
(つめ過ぎに注意(><*)/”)
そんなものばかりだ ....
ひどく気分が折れ曲がっていた
一日中
言葉という言葉が俺の中を通り抜けていくが
残るものは一語もない
体中がふわふわして
生きている感じがしない
とても不快だ
「掴め!」
....
1748 1749 1750 1751 1752 1753 1754 1755 1756 1757 1758 1759 1760 1761 1762 1763 1764 1765 1766 1767 1768 1769 1770 1771 1772 1773 1774 1775 1776 1777 1778 1779 1780 1781 1782 1783 1784 1785 1786 1787 1788
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
3.93sec.