ビリジアン
青みがかった緑色
鮮やかなビリジアンの色見本に
忘れていた記憶を取り戻した
ビリジアンが青色だと思っていた
その主人公は耳が聞こえず
声も出せず
....
気づいてはいた 役立たずであることを
取り繕うように卑下しても
傘の内側にへそくりを握りしめて
たとえばそれがぼろぼろのギザ十
ましてやビニール傘だったとして
みんな みんな
自分の足 ....
フエルトペンで描いたホクロから長い毛
冬のページからインクが赤い
表紙でネタバレしてた
透明人間です
見てもらえないのです
居ない事になっています
ねえ
透明でしょう
散歩の途中
犬が興味を示して
ぶんぶん尻尾を振っても
振り返っても
わたしは見えないのです
居な ....
{引用=オープニングテーマ}
アワビさん
作詞 林春生 作曲 筒見恭平
補作詞 囃猿尾
歌 右野土佐乃
子どもがハマった ....
時は
ときめき
色
とりどり
空は
きらめき
はらはら
波乱
時空を信じて
錯覚
拡散
次元をまたいで
ひずみが
潜み
すごい勢いで
サイレンが幾度も通り過ぎ
私を追い越して
角を曲がり 止まる
止まる
真夜中の繁華街
わらわらと
遠巻きに人が集う
救急車 パトカー
赤いライト 無線の声
....
「再帰的近代」という石臼がある
それは無数の嘘事を星屑と一緒に挽き砕くことで
「都市」という大規模構造を幻視させる魔臼
その「都市」で、僕は友だちとはぐれてしまった
僕は友 ....
私を目掛けた
スペースシャトルは
無事に頭の上で散った
キラキラと光っていれば
見つけやすいからって
変な名前もつけて
忘れられないようにしたの
彼が壊した
ワンダーラ ....
夢がいつまでも完璧なのは
本当の自分がどこかにいると
そんな不幸なことを
ずっと信仰しているから
きれいな言葉で
底から見下すのは
気持ちがよかったよ
ひとりで生きていると
....
催促する悪い癖は変わらず
続きを隠して口を塞ぐ
妙に間抜けた不思議
抱き寄せた
この乞うを重ねての時間
埋めつくせば
貴方にも解るはず
一人で ....
街灯に群がる蛾を僕は見ていた
くるくると円を描く姿は
とてもきれいだった
普段は蛾を醜い生き物としか
見ていなかった僕は恥ずべきなのだろう
見た目だけで醜い生き物だと言い
嫌ったり殺してし ....
キレイごとが好きなのだから
避けて通るのは
錆び釘の赤い汁が淀む
ほら、そこ その・・・よ
それで
どこまで話したかし ....
酔っぱらい帰ってきた恋人が
言葉にならない声で云う
畳に敷いた布団において
逆さまに寝て
腕を遊ばせ云う
私の愛情を確かめるように
私の目の奥に仕草を残す
やつれた私のはずれた釦
....
片田舎の白いガードレールの脇を
野焼きの煙たいにおいに追われて
灰色の空の下を
傘を差すか迷う雨に打たれて
そうやって歩くときの心に似ている
わけもなく泣きたくなる夜は
かくれんぼしよう
じゃんけんぽん
わたしが鬼ね
もう、いいかい?
まーだだよ
もう、いいかい?
まーだだよ
もう、いいかい?
もう、いいかい?
もう ....
おかえり
おかえり
誰が帰って来たか知ってるのかい
その人は本当にお父さんだろうか
その人は本当に先生だろうか
本当に夫だろうか
本当に息子だろうか
本当に
ニンゲンだろうか
幽霊み ....
あのねえずぼん
すとんとおちるの
ぜんぶがぜんぶ
ぷりーつのように
たっくのように
にわのためにかった
あさひもで
ぎゅっとすぼめても
まあ
かっこわるいぜ
すがたみに
うつして ....
あらまうれしや
ていきてき
かいごうさんかの
かみきれを
かっていただき
ごまかすちょうぼ
つかいみちなど
とうてくれるな
しふくをこやすと
いえないよ
長く続いた腐った政治
....
古い洋館 小説家の男ががただ一人
黒い毛の雌猫と静かに暮らしてる
彼女を膝に乗せながら彼は話を書き綴る
ただただ筆の音がする......
ねぇ此れは君の話ですよ
君が世界を旅した話
君 ....
守らなければ
ならない秘密は
どこへ行っても
重たいものだ
同じ毒を飲み
ひとつになった
僕等の心は
帰る場所もなく
不自由に繋がれた
日 ....
寝起きの口に朝ごはん押し込まれている
買った日に盗まれた
宇宙人来襲中にツチノコ捕まえた
地に向かう滴を掴んで
今日は今日の空元気
どこへ行くあてもなく
一山越えてのイナカ道
坂を下ればセセラギの音
遠くを見やれば
朱い欄干
陽射しは
若葉を抜け
....
写真は撮らない
目に焼きつける
時がしっとり思い出にかえてくれるから
染色体の一本多い、3才の周が
初めて言葉を発した
「それ…」
僕は身を乗り出して、聴き直す
「え、なに?」
目が覚めた――(なんだ、夢か…)
布団からひょっこり顔を出して
周はまだ、 ....
机に置いた
一人のどんぐりが
ランプに照らされ、光ってる
胸に心があるように
誰かが云った
(どんぐりの背くらべ)である中の
彼こそが
何かを識っているように
....
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