街が饒舌な無意味で錯乱しているように
天使たちの尻尾がつかまらないままに浮遊している
あり得ないものを対比することに慣れてしまわないように
日々を煮詰めて抽出する
自分の組み立ての順序 ....
ゆるんでいるネジを
きゅるきゅるとしめる
ほうっておくとなにかが
ぽたぽたとこぼれるから
やさしいと感じて
甘くなったネジは
そろそろとゆるんで
安易に吐露する
吐き出した ....
取り忘れたのだろう
束ねられた
豊かであった髪を
解体しながら
(舞踏会は終わったわ)
ていねいに
抜き取ったつもりでも
女の指から
逃げおおせた
小さな
黒いそれが
おそら ....
上手になりたいわけじゃない
練習なんかしたりしない
だけど、
いいわけしなきゃ
守れない暮らしがある
逃れる
技術のなさが
致命傷になることもある
上手にな ....
人の心が見えたとき
私は生きていけると思った
マシンは唸る
力強く
終わりにゆこう
いや始めに行こう
高揚する心の訴えを聞いて
今まで我慢してきたことは
何かの成果をむすぶだろ ....
よく通う小松座の前で
あの子が煙草を吸った
白い息を溜め込んで
何か言いたげな顔をした
適当に並べられた蕾を見て
どれが冬に咲く花か分かるか
マフラーに顔を少しだけ埋めて
かじか ....
すぐに壊れてしまう街をつみあげて
あたらしい街を構えるが
それもまたすぐに壊れてしまう
人のいないすがすがしい街が好きだから仕方ない
罪のない言葉で誘ったので
言葉は罪だらけになって ....
右手を動かして
左手を動かして
心を動かさない
息をしている
つめたい夜だ
わたしがいて
あなたがいない
壁のない部屋で
月はかたまる
つめたい夜だ
身体を横たえて
....
なんども息を吹きかけて。熱いチキンドリア。周縁からスプーンで崩しながら口に運んでゆく。お水とって。コップに水、を注ぐ。水、を飲む。また、なんども息を。冷めるまで。そのくり返し。飲食、するあなた。その体 ....
手を伸ばすのも
掴んだ後に離すのも
全部全部自由だ
声を出すのも
涙を流すのも
あなたの好きな歌を
私はまだ覚えている
もう自分を傷つけないでと
震える ....
甘いもの
辛いもの
を選ぶときは
どっちを選んでみても
お金を払わなきゃっておもわねーよ
羽根があったら
飛ぶのにな
足があったら
行くのにな
もう寒がり方もわかんない鳥 ....
何処なんて場所はねーんだ
さみしーなんて言葉なんて
アンテナ立てて鼻かんで
みんなその荒野にぶちまければいーんだ
十九日二十日前
骨散らばって腐れの影もねえ
誰かの影が
視界の端 ....
青臭い茎を裂いて
心地良さげに破綻の痛みを噛み潰す
細道だらけの旅が古着のように似合っていた
友よ
ただただ蠱惑な蛤の歌声が
あの括れた坂道から
忘れ物の顏でそぞろ出でる
ああ無明のチ ....
悲しくてしかたなかった
どうしたらいいのか分からなかった
だからひとに電話した
悲しみを伝播させただけだった
この悲しみを詩にしてみようかと思った
でも悲しみの伝播を無責 ....
こいつ働かないで
昼のひなかから
詩の投稿サイトに
自称詩なんか投稿しやがって
とお嘆きの皆様方
朗報です!
この度当社では
10年の歳月を費やし
遂に、働かない者判定器
その名も「 ....
戸口出て
パリンと晴れて12月
グリルの中の
魚のように
何度も
何度も
裏返され
生焼けのまま
今夜も
薄明かりの下を
彷徨う
行けど
行けど
見つからない
百目の案山子が
跳んで追いついてくる
ぬか ....
見舞いの金を落としたことにして呑む
逆光を浴び他人ごと
知恵の輪にペンチをそっと
何処にいたんだ
一人でいたのか
誰かといたのか
どこのスーパーだ
何を買ったんだ
いくら持ってたんだ
どうしてその時間なんだ
どうしてその店なんだ
どうしてパスタなんだ
どうしてうど ....
さようならと言われたので
電車の上に身を投げた
電車はごとごとと私を運んでいく
ごとごと、ごとごと、
空が綺麗な青を私の死んだ目に写す
「ここはどこです?」
「ここは天国です」
....
大丈夫ですか、って、
気軽に
声
かけれなかった
あなたに
ふりかかってる
ストレス
持ってあげられなくて
自分さえ
負担にならないか
そんなことばかり
気にして
....
届かないかもしれない
それでも、届けようとして止まない姿
あまりにも眩くて 言葉が追いつかない
すべてが叶うほど 世界は生ぬるくない
すべてが叶うほど 人生は甘ったるくない
....
壁に掛かった能面たちは
電灯に照らし出されると
生き返る
幼い子には
能面たちの話す声が聞こえるのか
じっと見つめ後ずさりする
激しい風雨の夜は
般若面が半開きの口の奥で
歯を ....
陽が沈むころ
コウノトリのコウちゃんは鉄塔に帰ってくる
ねぇ、コウちゃんいてないわ……。
洗濯物を抱えて二階から降りてきた妻がいう
鉄塔のてっぺんで夜をすごすコウちゃんは、まだ三才
個体 ....
床下の部屋は半地下で
物置代わりに使っているのだ
辺りが畑のせいなのだから
野鼠が床下の部屋に入り込むことは
仕方ないと諦めることこそ
当たり前のことのはずが
夜中にガザゴソと音が ....
何か違うことを知っていた
諦めない心というものが勝手に
野心と希望に結びつく
人は一億人以上いるらしい
世界中だともっといる
でもここには少しだけ
十人と一匹
些細な夢も嫌味もす ....
何億光年前から
あなたが生まれるの
ずっと待ってた
よかった 元気そうで!
宇宙の中の片隅の
銀河系の端くれの
太陽系第三惑星の
小さな島から
あなたを見つけた時
も ....
石っころがなみだできずにいる
こんなに乾いていても
空よ、いま降ってくれないか
一行の意味を問う
わたしのために
1715 1716 1717 1718 1719 1720 1721 1722 1723 1724 1725 1726 1727 1728 1729 1730 1731 1732 1733 1734 1735 1736 1737 1738 1739 1740 1741 1742 1743 1744 1745 1746 1747 1748 1749 1750 1751 1752 1753 1754 1755
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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