{引用=
あなたの目が届かない
この門の先へ
くぐれないものを
丁寧に綱で絡め取ってゆく
濾過されながら僕たちは還る
忘れていた住所まで
そこでアダムとイヴを脱ぎ捨てて
世界を ....
寒さに震える
手がかじかむ
あなたの帰りをずっと待っている
街から消える灯
人々より伸ばされた手
熱のない世界
私はそれを黙ったまま見ている
あの人だけを待っている
それ以 ....
子供は三歳で殺される
お母さんも男もいない部屋で
たまねぎの皮
ろうそく
アルミホイル
自ら食べられないはずなのに
未熟な大人に殺される
幸福ではない自分 ....
週末3連休でバイトもないから
金曜4限の授業さぼって実家かえった
久しぶりに手づくりのおしることか飲んで
再放送のドラマみて「あははあは」って笑って
シチューつくるのに牛乳切れたって母さん ....
{引用=
鳩尾に浮かぶ双子星は
並んでいるだけで強い
片方の光で片方の
存在が影に隠れてしまっても
油を注がれる時は
いつも同じように
僕たちは
宇宙の切れ端を集めて
繋ぎ合 ....
うるむゆきのはざま
ぬれ落ち葉にそっと載せた瞳の過食
遠く翳る今を汲む オト ノ
のたうつ沈黙
噛み締められた貧困が小走りで吹き渡る
さざなみのような オト ヘ
欹てては刎ねられたこの両耳 ....
テレビ搭のアンテナに吊られた僕の頭上を
大惨事細切れ冷凍パックが配信されて
ご家庭に水っぽくお届けする
提げた僕のブルーのギターの
6弦に電波がひっかかって
ぶいんっていって「虐」の字を吐 ....
見つめ合ったり
耳元で囁く
あなたの姿を
思い出す度に
胸の奥で眠る
傷跡だけが
音も立てずに
消えてしまうのなら
あなたと ....
自称詩人が世の中から
ひとりもいなくなったことを
想像してごらん
困る人は投稿サイトの運営者しか
いないし、ひょっとすると
運営者だって
いい加減こんな奴等のお守りなんか
止めてしまいた ....
つま先とにらめっこしているときは
変な色のペディキュア塗ってやる
おへそとにらめっこしているときは
うなじにホッカイロ貼ってやる
きっと君は怒るよね
トイレの中で何時間もえづいているなら ....
夜が深まっていく
今夜のあなたは魅力的
言葉の一つ一つが光になって
私を包んでくれる
二人の時間は独自の世界
今夜を飾る薔薇の花
仄かな香りが
ロマンチックな気持ちになる
....
ふるさとはこの国の中心でも周縁でもなかった。中心や周縁という区分、正常や異常という区分、そういうものが消滅する場所がふるさとであった。そこには無数の人々によってじかに生きられた地図が、それ ....
<春>
森 火照る 密やかな音
一念に 揺れ縫わしむ声
夜更けを煌めくミサの歌
待つ{ルビ明日=あす}へ馳せろ
<夏>
{ルビむし=虫} {ルビふけ=頭垢} { ....
{ルビ時は2500=トキワニセンゴヒヤク} {ルビ空 天気無く=ソラテンキナク} {ルビ街の灯はオレンジの円 蠱惑=マチノヒワオレンジノエンコワク}
{ルビ鳥の腱砕く=トリノケンクダク} {ルビ ....
落ちこぼれてまた
ここにきてまた落ちこぼれて
また落ちこぼれて
そんままじゃおわれねーわうん
落ちたものは拾わねーんだ
だれも
言われなきゃ俺だって
そこそこに
地べたから見る ....
二十歳を過ぎてしばらく経って
飽きるまで好きなことを考えていようと思った
ギターに飽きた
漫画に飽きた
アニメに飽きた
食事に飽きた
二十代が暴力の痛みのように過ぎゆく中で
飽き ....
数珠の入った引き出しにポケットティッシュがいっぱい
マイク端子にイヤホンつないでなにも聴こえない
信号待ちの沈黙に犬が入ってきた
朝は光りだ
輝ける光りの庭だ
雀のためにも
晩秋の野の可憐にも
大樹にも
そこから旅立つ色彩にも
もちろん、鴉よ
おまえにとっても
黒い姿がなお
厭われたとして
誇れ
吾は黒し、 ....
高倉健が死んで
もうこの日本の世の中に彼がいなくなったと知って
日本の男たちは
彼が私たちの代わりにしてくれていたことについて
精神のどこか片隅で気づいただろう
これ ....
風にちる
枯れ葉ちる
茶色や黄色
タペストリ
うら返る
枯れ葉ちる
茶色や黄色
タペストリ
悲しみ/疾走する/気持ち
KPPをゆき過ぎる
....
朝焼けの虹と青の淵
教会の十字架の左斜め上
月が泣いていた
涙を流していた
昨晩遅く
見たときは
あんな魅力的で
悪戯っぽい微笑をたたえていたのに
いま月は目を閉じ ....
いつも背伸びしてしまう
疲れた時の息抜き
ではなくて
無理に見栄を張ってしまう
いつも空回りしてしまう
君をがっかりさせたいん
じゃなくて
笑い合えたらそれでいいのに
....
一ヶ月半に一回
一週間
あなたが入院する
おれは
その日
一日だけ
したたか
宝焼酎を飲み
したたか
あなたの
輝きを
おもいだす。
いまも。
しののめの そらがほのぼの あけるころ
さみしくなった 終着駅は
歯磨きをおえれば
始発駅のかおになる
だが ....
おれは
トトロに
なる
きみが
メイ
のような
ひとだから
もっと上品な言葉で言えば
お尻がこそばゆいとかに
なるんでしょうが
ハッキリ言って
肛門の周囲が掻いても
掻いても掻き切れないほど
かゆくて
何か虫でもわいてんじゃないか
と思うほどな ....
古代からもげてきた俺は底のそこ
1日の始まりには
ひしゃげきった声で歌を歌って
1日の終わりには
紙魚みたいな涙をひとつ流すわけさ
ひかりは俺を殺すが
海の中は
もがけばも ....
およそ六年間
父親だった男が
土曜の深夜
死んだ
涙は出なかったが
哀れだとは思う
涙の出ない目を
えぐり出して
記憶の眼窩の底
かつて投影された
倒立画像を探す
淡い白 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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