あの空を 飛んでいるのは
UFO?
あなたには 見えません。
見ようとしない あなたには
けして 見えません。
あの空を 飛んでいるのは
人魂?
あなたには 見えませ ....
ホテルの朝
女はパンツも穿かずに
うつ伏せに寝ていた
夏になる
少し前のこと
昨晩
勢いにまかせて女を抱いたが
避妊を忘れた
女の中には
俺の残した
幾つかの忘 ....
彼女が玄関で
クマの着ぐるみを穿いていた
世間で言う
「バランスを保つため」
なのだそうだ
後ろのチャックが閉まらないと
長い黒髪を掻きあげ
中腰でせがむ
「早くしてちょう ....
会社の上司が死んだので
葬式に顔を出した
式が済んだあと
住宅地の真ん中にある屋敷で
同僚と飲んだ
「世の中 何が起こるかわかりませんね」と
誰かが言ったので
あからさま ....
理念よ 重き翼の理念よ
寡黙な唇を割って 朝日のように
白く眩しい また凍る泉のように
透明で穢れのない 声を
足元で戯れる記憶の娘たち
どこへでも歩いていく軽薄の子供たち
いまはすべ ....
挫いたかもしれない足を雪につけて
痛みをとりだそうとする
できるような気がする
染み出した汗が白い雪を痛みの色に染めて
(それはきっと緑だ
濃い緑
深く昏い海の底
....
にきびを潰すように
かさぶたを剥がすように
傷んだ記憶を
わざわざ夢に見る
治りが早くなる、だとか
嘘ばかり教えられた
何度も傷付けては
垂れる液体を拭う
意味の無い反復行動
....
たけだけしい北極圏で
つむじかぜばかり描きたてている
鼻息の荒い牧童よ
どうしてそんなに意固地なんだ
青い春のおもかげが
白い秋の顔立ちに ....
コンビニおでんに
浮かんでは沈む
さとるくん
次にきみと会えるのはいつ?
ゆいちゃんが
掬われた後かな?
ゆいちゃんが
掬われたとしても
さとるくんが救われるには
わたし ....
2014.12.25.
何の意味もないように思えるものでも
何かしらの意味があるのだと
そうやって見過ごした そうやって置き去りにした
念を押すように
歴史の塊と対峙して
戦争や革 ....
あたらしい自分になるたびに
古い自分は小さく丸めてゴミ箱へ捨ててきた
長年連れ添う眼鏡は鼻に重たくて
一日限りのコンタクトレンズの方が私のそばにいてくれる
世界をくっきりと映し出してくれる ....
双極に引き寄せられ
反発する
小さな砂鉄粒たち
私たちの紡ぐ言葉が
こんなにもありふれてしまうのは
あなたと私が
魂の目になって
互いを見つめ始めたから
最後に覚えているのは
....
僕の言葉があなたの中を巡り
あなたの中で咀嚼されたその言葉が
今度はあなたの言葉として
僕の中を巡り僕はそれを咀嚼する
僕とあなたは厳密な距離を保ち
互いに向かい合いながら
堅 ....
好きとか愛しているとかまるで口にしないけれど
心がぽかっとしているときはそっと手を取ってくれる
かわいいねとかきれいだねとかまるでほめてくれないけれど
うれしいときはかけよってきてなぜか一緒 ....
泣きながら、笑っていた
この世のどこにも何もなかった
何もありはしないけれど
唯一あるのは
人々の
疲労の吐き気と、嘔吐物だけ
笑っていれば
嘔も可笑しくって
すべてが可笑しくって ....
睡眠薬を飲んで寝たか忘れた三時の鳥が鳴く
飲んでないから起きたのか、わからない何もわからない、咳が出る
薬飲んで寝るかそれとも風邪薬飲んで寝るか寝れるのか
咳が
なんで今は三時?
な ....
火事のあとに遺体ひとつ
それが終なら
誰のための句読点だろう
昔の音楽ながれる
マイオールドフレンズ
消えやしないで
マイオールドフレンズ
昔の音楽ながれ ....
いつか思い出す
おまえの寝息
メリークリスマス
ジャマイカならば
夏の思い出さ
真剣かわいいよ
日だまりのような
風が過ぎる
こころから
愛し ....
職もなく家もなく
暖も取れず 寄り添うひともない
「どこかへ行け」と高札は告げる 「誰からも見捨てられたのだから」と
飢えても盗まない 寒くても火を放たない彼らを
我らのしもべは我らの小国から ....
扇風機
からだを触れる
風そよぐ
たぶん
きっと
副交感神経
がんばりすぎだよ
死ぬことが恐くない
死んだことだけ残念な
そんな人生ならいい
....
あなたは毎日同じスーツに心を流し込みながら
あなたの心はスーツやシャツが仕事で汚れるように
社会の密林を探索することで研がれていった
いや、心だけでなく体も、研がれるだけでなく彫られ ....
カーテンを開けてしまった朝を
取り戻すことは誰にもできない
パジャマのままポケットもなくて
何の準備もせずに外に出かけられたらいい
私があなたに手紙を書けたのなら
ポストを探すた ....
上司が休憩室に置いてったお菓子の山
これ食べて年末年始も頑張れ、と
社畜って何さ、畜生さ
ドナドナされて逃げ出したい
ベ○ースター、サ○ダせんべい
人気者は次々消費され
そんな中、机の ....
*
蓋をした心のすぐそば、吹き溜まる感情の渦が
縄張りを広げている。
やがて渦が傷を付けて、
肉腫となり生み出される
ふたつめの心。
夕方五時のサイレン
あの角を曲がると ....
「鮭がその身を傷だらけにしてまで
古里に帰る理由は
産卵の為でなければならない」
赤点の数学のテストの
裏に落書きをした
君がAで
ワタシがBだと仮定した場合に
導き出される答え ....
機械仕掛けの少女
ヘッドライトに照らされて
傘に映る影 青い雨
行き急ぐ 生き急ぐ 息急ぐ
くるみ割り 中身 空気
取り込んで 取り込んで
柔らかい黒 見つめて 感じて
いつも見 ....
新しい時をみんなで迎えられるように
種を蒔いた 時の種を
1つの時が終わりを迎える頃
種から花になりみんなのもとへ
もうすぐ新しい時が生まれるよ
ほら、新しい時が始まるよ
病気切り取ってくれた君ごと捨てる
生きるという事は誰かを傷付けるという事
産まれるという事は母親に痛みを与える
成長の過程においても、幼い内は親の手を煩わせ
昔、街の雑踏に何気なく捨てたペットボトルを
誰かが踏んで怪我 ....
ここはレストラン
カジュアルに、さり気なく
気さくに突っ立って、どうぞどうぞと受けいれる
そんなレストラン
年の瀬
親子連れが賑わって
子供が次はひつじさんのとしだね
と黒曜石の瞳を ....
1686 1687 1688 1689 1690 1691 1692 1693 1694 1695 1696 1697 1698 1699 1700 1701 1702 1703 1704 1705 1706 1707 1708 1709 1710 1711 1712 1713 1714 1715 1716 1717 1718 1719 1720 1721 1722 1723 1724 1725 1726
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
4.64sec.