冷たく発光する電球に
逆子の妖精が閉じ込められている
きみは彼の為に
指で十字の影絵を作って歌っている
暗闇には獣が潜んでいるからと
避ける人の本能が
彼を世界から追放したんだね
....
「さっきとっても素敵なものを見たんだ。」
一番最初に伝えたいのは、誰ですか。
その時選ばれる人になれたから、
この関係に名前はいらないと思った。
恋バナに枯葉剤をまいている
初空の次空の青にひっかかる
白き月ならカメラに収めた
大晦日の仕事納めから飲んで
食った元日は午後二時まで寝
ていて一年の始まりを台無し
にしてしまったけれど日付が
変わる一時間前には ....
散らばってしまった水滴を
必死に集めようとした
テーブルクロスの上
倒れたグラス
触れた水滴は拾えなかった
じわりじわり
テーブルクロスが水滴を吸い込んだ
青白い結末
散乱する ....
箱に投げ入れられた。
白銅と青銅とに当たったから、鈍い音を立ててしまった。
不時着。箱の向こうに。
お神楽の鈴祓いが聞こえる。
人混みで到底、届いたものではなかった。
僕のランクだと ....
キスは天から落ちてくる
私は背が低いから
ふたりきりのエレベーターで 不意に
人気のない路地で こつんと
唇に当たる 金平糖
あなたはあたりを見回して
さっと唇で雨を降らす ....
国営放送のインタビューで
もし街でチンピラに絡まれたときに
どうするかと聞かれたから
ケンカなんてのは
所詮殺意が強い方が勝つのだと
レクター博士が教えてくれた通りなので
絡まれる前に
....
ぼこぼこぼこ…泡の沸き立つ
黒い温泉に浸かる人々は
防水テレビの中を走る
箱根駅伝のランナー達に、目を細める
正月休みのひと時に
白いタオルを頭にのせて
自らの今年一年に、重ねるように ....
もうよくわからない
深い眠りは奪われるだけ
左手ですくった液体
右手に移す間
数人が撃たれた
心臓の鼓動に別状はありません
血液は赤いまま流れています
車の走る電子音
赤いまま流れてい ....
信心深く生きるために区切りというのはどうしても必要らしい
まっとうな人生を歩み悪路へと道を踏み外していかないように
平凡に思えて価値を見失いがちな日常に対する審美眼の濁りを洗い流すために
平穏無 ....
アルマジロ
まるまじろ
自己防衛本能過多
固まることでしか身を守れない
石ころのように丸まって
全てが終わる時を待つ
どんなに辛いことだって
いつか終わると信じてる
アルマジロ ....
一杯のお茶と読みさしの本と
夫と娘の寝息と膝のうえの一匹の猫
それが私には相応なものなのだと
私は知っていたしまた満足もしておりました
そんなとき
それは私の額に堕ちてきたのです
....
訥々と素朴に語っている場合では無い
もう叫ばなければならないのである
自由に生きねばならない自由と
自由に生きてはならない自由の
二つの自由をもってして
どでかい声で
「生かしてく ....
蛇は
足も
手も
肉体がそのもの
彼等は自己防衛の為に
牙を発達させた
噛まれた人間は
一方的に忌まわしいと
なんと言う身勝手だろう
そっとしておいてください
....
「ともあれ」の短縮形
「なにはともあれ」の
「つつがない」恐ろしい病気。
それに罹患せずに今日も
「ふるさと」で歌われる状況は
実は深刻だ。
「とまれ」良く聞き給え。
残酷な ....
血は繋がっていても
ひとりひとり違う声
同じテレビ番組を観て
笑い声が重なっている
久しぶりだなあ
流し台に寄りかかって
こっそりわらう
情報過多
あたまの酸化
孤立の幻想
情緒貧血
空白療法
バカバカしいもの
クダラナイもの
埋めはしないもの
表皮つきあい
あいのて会話
たがいちがいに
お気に召すまま
....
何処へ行くか考えたり
旅に必要なもの準備したり
旅先で楽しんだり
旅には楽しみが付きまとう
退屈にさせない雰囲気がある
見慣れない景色に感動して
疲れなんて吹き飛ぶ
心に残る ....
来年早々 かかげられるかも知れない
祝卒寿の垂れ幕を そっと仕舞い込んで
いまは リグレットの残骸を散らかし
熾きの残り火をみつめているだけの
おらがた ....
手に望むものは
何もない
白と黒に塗り分けられた
高圧電線のバー
遥かに
僕は立ち
浮き沈みしながら
フィールドを
走り出した
空間がバーを軸にして
徐々に狭まり
....
しあわせになるんだと
そればかりおもっている
しあわせになるんだと
月並みにいえば
出会うのだから
別れも来るだろう
行き過ぎてしまえば
傷付け合う日もくるだろう
そのうち傷のこと ....
吹雪いた
横から吹き付ける夜
そんな夜が通り過ぎ
朝は白く明けた
やがて日が差し
雪が溶け始めた
そして夕暮れ
雪は残りかす程度の
氷の塊になっていた
真っ平らな屋根には ....
君の家まで
もうすぐなんだけれど
勇気がなくて
手紙をポストに入れただけ
君に一目会いたいのだけれど
目を合わすと死んでしまいそうで
ドキドキしています
電波で繋がるというこ ....
お前の魂は瞬間に凍りついた、微動だにしない寝室に静かに横になって、崩れかけた廃墟の中に死体のように転がる人形みたいに沈黙している、ライターでしつこく炙られたような煤けた肌、目玉はビー玉のよ ....
襖一枚 声届く
電波も随分調子良く
もういい は もういい
食べ過ぎたストレスを消化できずに太っていく
明日晴れたら外に出よう
1人ぼっちは涙も出ない
お願い 鳥かごの鍵を開けて
卵 ....
フォークシンガーとして
国際交流会場でアトラクションの
依頼がきていた頃の話
ネパールと日本の
国際交流アトラクションで唄った後に
通訳を介して子連れの女性が
「是非、日本の代表的なリ ....
気が付けば未来がやって来た
未来はやっかいだ、音もなく訪れ
今を惜しむ時間すら与えてくれない
過ぎてしまった未来、過去は捨てられない
それでも未来はやって来るものだから
心に溜まってくば ....
この僕が
宇宙に放り出されないのは
地球にへばりついていられるのは
何か
ここで
やるべきことが
やってほしいと思われていることが
あるからだろう
きっと
ケンジ、この部屋で普通に暮らしていたら
きっと僕たち甲子園にいけたね
球場のサイレンが雨の中で鳴り響いてる
あのときだれも僕たちを呼ぶものはいなかった
ケンジ、君が帰ってくる時僕の歯はボロボロ ....
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