そこにしか
活路を見いだせないのは
既に己の限界を露呈しているのだ
完全に孤立する
その意志なしで
真に価値あるものが生まれるか?
おおっ、てめえに
その覚悟があんのか!
覚悟のない奴 ....
泣きながら
逃げ道を探す
抜け道すらなくて
眠れぬ夜
望みなんかも遠い彼方
肌をつたう
冷えた液体、涙
震える手で拭い
平気なふりでもしていないと
保身すら出来ないのは、わたし
....
もうこんな季節だねと
誰かが言っているうちに
時は絶えまなく流れているから
いつも気づく頃には
紅葉は枯れ
雪は解け
桜は散り
蝉は死んでいる
この瞬間は
すぐ枯れて解け散り ....
廃牛処理の男が日本を飛び越えていくよ
障子の影をゆっくり伸ばして
海峡を横断するほどに細く伸びた 白 黒 の 往来
平和3
手も足も頭も
引きちぎられた人々を
クロゼットや押し入れの壁に
塗り込めてつくられた平和
もはや 人間のうめきは
くぐもって外に漏れ出ない
人は闘争に美を見つける
....
やめたやめた生きることをやめた
やめたやめた死ぬことをやめた
やめたやめた考えることをやめた
そうだ死にながら生きて行こう
何も考えずただそこに居続けよう
人殺しの夜に
天使が降ってくる
(141204)
奇天烈な手つきで
狐憑き 月のツノ触る
淡い{ルビ間=あわい}の 睦言夜ごと
{ルビ霊=たま}の緒からめて 落ち戯れて
指きり含んだ口の中
だんご捏ね 味見
うめ 咲くな
さ ....
にくまれっこ
にくまれっこ
にくまれっこがひとり
にくまれっこ
にくまれっこ
みんなにきらわれてた
にくまれっこ
にくまれっこ
いつもさびしくて
にくまれっこ
にくまれ ....
ひつじの形の雲が
めえ めえ
山の上から降りてくる
ひつじの形の雲が
めえ めえ
高いタワーを取り囲んで
ひつじの形の雲が
めえ めえ
それをむしゃむしゃ食べはじめる
め ....
緑色の雨が降りしきる
世界が寝静まる夜更け
聞こえない雨音の
ひどく透明な反響
苔はひたひたと眠る
緑色の雨に抱かれて
眠れない誰かさんの代わりに
私はハーブティーを淹れ
....
妻の顔を見ながら
セックスしたのは
もう20年も前のことだ
デブになって
(正確にはデブに戻って)
からはずっと
顔を見ていない
妻が上になるのは
疲れるから嫌だと言う
「顔が見 ....
『燃えよドラゴンズ』を巨人の選手に替えて唄っている
落ちてくる雪にパンチしながら歩いている
セックスはいいからキスがしたい燃えるようなやつ
殺したいぶっ壊したい
と同時に大切にしたいつまり
チキンだと糾 ....
学校から帰ってきた息子が
窓際で何かしている
覗いてみると、濡れたつまようじを網戸の目に刺し水の膜を張らせている
何してるの?と聞いたら
テトリスみたいと言った
ゴミも取れると。
なんてた ....
はじまりのまりを蹴りました。誰も傷つかないよう、わたしがきみをよびよせるたび、わたしは嘘つきになって、きみがきみのいるところだけが透明になってゆく。テトラポッドは波しぶきをくい止めて。非常口のひか ....
遅番の勤務が終わると、すっかり夜の真ん中だ
人も車も絶えた県道
遠くまで並んだ青信号
夜取り残した原色の電光看板
この店の窓はいつも結露でいっぱいだ
入り口を入って、半島型のカウンターを ....
世間が騒ぐ
さくら、さくらの大合唱も過ぎた頃
山際に ひっそりと咲く 白梅が
石段に 小さな花びら ひらりと注ぐ
舞い散って 舞い踊り
存在証明するかのような
彼等は ....
――K.A.へ
僕たちが出会ったのは、僕たちが調和して更に大きな調和に至るための、必然的な雨降りのようなものだった。眼差しと言葉と語り合いと、全て君は瞬間的で、全て君は ....
ふるさとの町から井戸水をくむ音がなくなって久しい
町にはじめから祭りなどなかったのだ
特に冬には。駅前の小路にも?
ふるさとの町から冬支度がなくなって久しい
町にはは ....
いつも僕と逆方向に風は吹く
来た道はもう違う名を名乗っている
立ち止まったその足で不意に僕は気付いた
僕と道を違えるものたちが
風を起こしているのだと。
今、ぼくは ....
わたしは確実に積み重ねていく一歩一歩よりも
どこからジャンプしたのかわからなくなるくらい
高く飛べる魔法がほしい
自分の生き方に不安になっても
大丈夫さ君は何も間違っちゃいない
明日を見たって何もわからない
昨日を見ても何も変わらない
だから今を生きよう
大丈夫さ,きっと大丈夫
真夜中
に何度も目が覚めた浅い眠
りと眠りの合間に呼び鈴が
かすかに聞こえたんだこん
な時間に宅配便ですのお届
けものは封を切ったら一斉
に飛び立った羽ばたいた部
屋中 ....
灯りを浮かべ
さざ波を光らせて
夜の底を流れていく
川の色は
本当は血の色かもしれない
あるいはヒトの
暮らしと汚れを溶かし
泥色に濁っているかもしれない
晴れた朝には
青空を映 ....
いつもの帰り道
自転車で
がたんごとん
振動が
おなかにひびく
おかしいな
からだも
だるくって
微熱もあるよ
おかしいな
まるで
おなかのなかが
空洞みたい
い ....
涙の要らない嘆き方
テレビの要らない日常を
かなしい事件の無い日々を
貴方は、そんなのくだらない、と言う
どこがとは言えないけど、違う気がして
一人になってから首をかしげてみる
間 ....
ひとひとりずつ風に消えてゆく
ひとひとりずつ風にかき消されてゆく
縁も運命も永遠も
風のまえでは軽い砂みたいなもんだ
韓流スターブームみたいなもんだ
ぼくらを繋ぎとめ ....
書き写したいことが
夜の中核を担っているときは
和紙に目をつぶり
水でうっすらとなぞってみる
見開いた視野の右隅に波紋
その理由を生きることに託した
一途に一途にと朝は求めるけ ....
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