かつて激しくなにかになりたいと
想ったことがあっただろうか
自分以外のだれかになりたいとはいくども考えたが
それはクラスの席替え程度の安易な願望にすぎなかった
ラモーンズのコピー親父バ ....
一人前 たまご三個は使いたい
これは食べ盛り男子向きなのだ
たまごを割ってボウルに入れ
醤油をたっぷり入れる
過ぎない程度に良く混ぜる
どんぶり飯に乗せて食べるのだから
しょっぱいくらいが ....
おとうさん
あなたの遺した杖がある
この杖をつき
生まれ故郷の野山を散歩するのが
最後の楽しみだった
歩くことができなくなってからも
ふるさとの山の桜を見に行くことが
最後の希み ....
桃の香りが降り注ぐ午後
あの娘は南風を受け走る
開いた襟元から覗く
鎖骨が涼しげに光ってる
期末試験も補習授業も
あの娘を止めることはできない
あの娘は加速していく
今この瞬間すら飛 ....
川でひろった
この石は
世界でたったひとつの石
と 田中正造が新田サチに語った後いく枚の暦がめくられただろう
古典的ロマン主義と反駁しても意味はないが
世界にはたくさんの川
たくさんの川原 ....
ーーーーーーはじめにコトバありきーーーーー
「ヨハネ伝黙示録 より」
神はコトバにて人間を造った、いや、正確には、人の間の者たちを
それは 私たちのこ ....
ある日ふと
AVを見るときに
自分は何を感じているのか
ただ漠然とポコチンを
握りしめているだけでは
能がないので
考えてみた
ずっと
「俺も男優みたいに
可愛いこちゃんとやって ....
心地良い朝を吸い込んだら
迷子のオキシダントが
途方に暮れているのが分かった
悔しすぎて歯軋りしたら
心配性のフィブリノーゲンが
身構える気配を感じた
本当を言い当てられて黙っ ....
夕暮れチャイムの音を 靴底で踏む
冷めた指で掴みたかった夢は
温い毛布の中のちがう体温
斜めに闇を切り裂く車のライトに
いくつもの私の顔が 現れては消されていった
パンプス ....
それは鯨ではない
おたまじゃくしだ
スケッチをするぼくの背後で
だれかの声がした
骨になって眠りつづける
博物館の鯨
宙に繋ぎとめられたまま
白い夢はなかなか
目覚めることができな ....
母はおもての植物に水をやりにいくのだろう。
母の背中について歩くようなかたちになってぼくは新聞を取りにいった。
ちいさい灰色の母の背中。
ぼくはこの背中から生まれたのだ。
そん ....
川へと行く人たちに混ざれば
わたしたちの足取りは浮かび上がり
闇はますます闇に
わたしたちは手に提灯を提げて
川へと向かう
夏の夜は重なり
昨年の夏も、一昨年の夏も
隣どおし
自分 ....
「ほんとうは何処にある?」
探しても見つからない
探し続けるためには
生きねばならない
だから仕事につき
いつしか妻をめとり
まもなく子が産まれ
ようやく家を借り
中古車を譲り受け
....
乳白色に明るい空を見て
あの時はまだ青だったと言った
その背中はしっかり曲がっている
髪も目も灰色に染まっていて
天まで届けと願ったブランコ
この足の先さえ青にかかれば
跳んで跳ねてゆ ....
....
梅の香りに妻が風呂敷をかけた。風呂敷は青いビニールシート。数字が日にち。逆算しなきゃ。それさえも忘れた。子供たちがぼくとおなじ高さにいた。妻がタッパーからみそ汁。それをこぼす。ひるがえって青空。どきど ....
人が神様の子なら
それ以外は
何様の子?
オナニー後だと
ギラギラ感がなくなって
優しいこと書いちゃいそうな
あなた!
そんなあなたにお薦めなのが
このギンギンニナールです
ギンギンニナールを一粒飲むだけで
一晩中何回オナニ ....
新しい発明を携えて
おぼちゃんが日本科学界で
スポットライトを
浴びるのが早いか
はたまた
サムラ&ゴーチが
「買った他人からあ」
とバリバリのオリジナル曲?を引っ提げて
日本歌謡界に ....
私は折り畳み傘が好きだ
しゅっぽと傘を広げるとき
そうっとわくわくする
それはマジックのようで
手を広げれば花束や
白い鳩が出てきそうな予感がする
それはまた魔法のようで
手を広 ....
古色まぶしい
郷愁の地に
歴史と風雨を
たえぬいて
今もなお
多くの涙が
あるのでしょう
子どもらは
幾つに
なりましたでしょうか
孤独に歩み
すすめたことも
....
夏の夜には
哲学者がやってくる
重たく湿った空気を裂いて
纏わり付いた夏の残滓を背負いながら
のっそのっそとやってくる
窓の格子がぼんやりと
月の明かりで光っていた
乳母車を引く質量の響 ....
あした を はちどりがついばむように
きたい を もりがふきなでてくように
みらい を 嗅いでみたい
めをつぶって
はなで
おおきく
おおきく
いきをすって
あかはらとほおじろ ....
近過ぎちゃってどうしよう
見えなくなってどうしようもない
近すぎた距離と長すぎた時間
蜜月の時は過ぎ去った
背中合わせ、ちぐはぐな鼓動
触れ合わない手と手
冷めやらぬ熱情も
身を ....
そうかと思う
そうかなとも思う
「何のために生きてるの」
「何のために生きてると思う」
時計を見る
時間が
文字盤の隅に取り残されて
うずくまっていた
風が吹いている
いつかは
む ....
バスの座席に身を沈めると
自分の居場所を見つけた気がした
乗客は疎ら
誰もが無言で
窓の外を見つめている
赤いテールランプの川
灰色のまま濃くなる空に
星のように瞬いてとび去る
....
あたまの声は
なかまの声だ
あたまの痛みは
あなたの痛みだ
☆
抒情を排し
饒舌さを避け
なにものでもない
言葉の羅列
☆
僕たる僕の
僕 ....
無影灯の下で
(あるいは 河原で 砂漠で)
鶯色の神々にかこまれ
(あるいは 烏色の悪魔に)
無防備に横たわる
切り裂かれる皮膚
晒し出される内臓
(生きものの命を掴んだ少 ....
黄砂の舞う交差点
目を細めて上空を窺う
直立不動の小学生の左手には
やや大きめのファーストミットが
反対側の信号機の下
サイドスローの怪人が
華麗なステップで卵を
直立不動の小学生に ....
綺麗にくるまれた布団の中で
ぬくぬくと眠っている 恋の神様
想いが濃ければ 薄着をしている間に
願いを唱えなければ いけません
人肌抜いて 誰かの助けに ならんとす
逆に ジャマをし ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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