母校の裏山には防空壕があって蛸壺跡地なんて石碑があって見える子は兵隊さんが通るなんて言うんだから合宿の夜は少し恐かったけれどここまで戦争は来なかったんだ九十九里浜いまは桜がきれいに咲く池の畔のアヒルた ....
無能と言われ慣れ
居場所など無いと言われ慣れた
アルバイトは首になり
とうとう愛する者など現れない
俺の王国がなくなってしまった
人達が二つに割れるのを見た
そしてその両方が俺を追い出した ....
ジジイ、今だ、やってしまえ!
「ワカッタ」
ウィーン、ガシャン
ウィーン、ガシャン
ズダ、ダ、ダ、ダ、ダダーン!
ぎゃああああ!
ジジイ、あっちもだ
「ワカッタ」
ウィーン、ガシャ ....
しゃぼん玉のような瞳を漂う
異形のチューリップ
コクトーの詩がめらめらと
記憶から皮膚を炙る 匂い
生まれたての羞恥心に注ぐ
冷たい炎のバプティズム
春を纏ったものたちは戸惑う
羽化した ....
鈍痛で目が覚める
平日の昼下がり
調子が悪いんだ
いつものことだけど
気つけのアルコール
ツマミが無いな
まぁ別にいいか
たまにはいいもんが飲みたい
不健康な幸せだな
噛みし ....
三人の娘
京洛に育ちし娘あり
今ははや娘とは言わじ
?たけて、人妻にして
いつも遠慮し
京風なり
東北育ちは、わが妻なり
寒地に育ちし故に
勝気なり、されど
人を憐れみ,親切 ....
はぐらかしてる
1日数ミリずれて
いつかここではないどこかへ
そうやって進む
何かに押し出されるみたいにして
1日1歩にも満たない
でも、
生まれた場所と
死ぬ場所は少し違うか ....
やわらかくなるなら、
山も食べたい、
山を口にするとゆうれいが跳んできて、
目を見張る仕草がくべられた薪のように、
ぱちくりと聞こえる、
そこでぼくに歩くことを決めさせた、
ゆうれ ....
雨が降るようには
言葉は降ってこない
言葉は辺りを水浸しにしないし
視界を霞ませたりはしない
日が降るようには
言葉は降ってこない
言葉は全てを明らかにしないし
辺りを温 ....
今日は
風がお休みだから
空気がのんびりしている
日向ぼっこをしている庭を
転げまわる
子どもたちが
僕の人生の
すべてになる
老いるのも
成長するのも
同じ時の流れ
僕らが忘れてしまったせかいには
せいかいなどなく
かいせいな空など何処にもなかった
暇つぶしに小鳥たちが散歩しているのをみて
炊飯器の時刻が大分ずれているのを直して
取り替え忘れ ....
おまえと
おまえと
おまえ
それに
おまえと
おまえ
やっぱり
おまえも
いや、おまえじゃないな
こっちのおまえだ
まてよ、おまえもか?
そうだ!おまえもだ!
....
白青色の空気
吹き上がる息
赤らむ頬
睫毛まで凍らして
手足も動かない
氷板が溜息を漏らす
白熊が遠くでアザラシを捕食する
波と波が衝突し
破裂音が木霊する
ザッパーン
....
現実の家族関係が希薄で
もう崩壊寸前なので
ネット上で家族になりたい人を募ったら
3万人が応募してきた
僕はその中から
おとうさんとおかあさんと
おねえちゃんを選んだ
現実の彼等がどんな ....
地方都市の春が好きだ
雑駁な緑たちが
蔓延ってゆくさまが好きだ
世界が桜の花から解放されて
自由な死体のように日を浴びている
だだっ広い街道に地元の店舗
低い建物が ....
お父さんが死んだ日
いつもより輝いてみえた北斗七星。
お父さんが死んだ日
いつもより白く見えた庭の雪。
お父さんが死んだ日
いつもより寒く感じた六畳の客間。
寝ていたはずの猫 ....
ただ頷いている風合いでいいのです
経年変化に経年風化なく
裏地にでも縫い付けてください
西のまちは
貴族により栄え
東のまちは
西洋により栄えた
その北みちのくは
辺境の地とし ....
わかりやすい言葉で告白
遠回しに言われても
心にあまり響いてこない
ストレートな言葉がいい
相手と向かい合って
心を温もりで繋ぐ
ベールに包まれたように
周りの音が聞こえ ....
私が
私として
生きることを
はじめます
その
自由さに
不安になることも
あるでしょう
でも
気付いてしまったのです
窮屈な
安心感のなかで
生きていても
....
ジャンクフードを腹にぶち込んで
はじめる俺だけのFRIDAY NIGHT
アイツ おかしくなったなんて言われても
気にしちゃ いけないんだぜ
満腹感に満たされるハイウェイ
潔癖なふりな ....
目線
柔肌
剃刀
狂気
めせん
やわはだ
かみそり
きょうき
さあ、皆さんもご一緒に
メセン
ヤワハダ
カミソリ
キョウキ
大きな声でもう一度
目線
柔肌
剃刀
狂気 ....
果樹園の頭上を滑る鳶の影
廃材が積まれた惨めな河辺
男がトラックの荷台に腰掛け
たばこを吸いながら私のほうをみている
私の人生から消えていったあらゆる者たちが
....
昨日の小さな咳が
その椅子の陰で
私たちを見上げている
物欲しそうに 実を言えば
見知らぬ女の口の中には
汚い野犬の歯が並ぶ
四番目の息が聞こえる。
父の息。
母の息。
私の息。
そして、聞こえる。
他には居るはずがない誰かの息が。
まだ幼かった私は、父母に挟まれ、狭い二階の一室で、毎夜訪れる暗闇と遭遇してい ....
僕は今何を見ている?
未来?過去?今?それとも夢?
いや違う僕はバカを
バカを見ている
いつまで見続けるつもりなの?
死ぬまで
三日前のビニール袋に入ったままの新聞
チラシくらいは見たかった
日々 育児に追われている
はい 喜んで追われている
トイレにハイハイでついてくる
ドアを少し開けていないいないばあ ....
ひとりぼっちの君を誘う
楽園の招待
退屈な明日を捨てること
君は躊躇するだろうか
恐れることはなんだ?
ここでは誰も傷つかない
君の抱える痛みなど
そこでは誰も気付かない
黒い ....
スクランブル交差点で
すれ違いざま
お互いのパンツの中に
手を入れて
赤信号に変わる間際でイキたい
俺がイケなくても
きみだけでもイカせたい
僕の見ている世界は
僕の頭にしか存在しなくて
僕の愛する人々は
僕の見ている幻だろうか
本当の僕は
得体の知れない形をしていて
ひとりぼっちで
薄暗い緑色の中を
漂っている ....
桜の季節がやって来たのに
泣く子はだあれ
桜の樹の下で一日中探している
薄桃色のかくれんぼ
向日葵の季節がやって来たのに
泣く子はだあれ
背丈より高い向日葵畑で探している
黄金色 ....
1608 1609 1610 1611 1612 1613 1614 1615 1616 1617 1618 1619 1620 1621 1622 1623 1624 1625 1626 1627 1628 1629 1630 1631 1632 1633 1634 1635 1636 1637 1638 1639 1640 1641 1642 1643 1644 1645 1646 1647 1648
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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