どうしても君は
僕のことを
理解する気は
ないんだね
発言するたびに
僕の言葉は
君の言葉で
塗り潰されるんだ
君の言ってることは
正論かもしれない
だけど僕だって
嘘は ....
ふとした瞬間に既視感
溺れるような甘い苦しみ
前にも同じ思いをどこかで
どうしようもなくあたたかく
溢れてくる光の粒と
かなしいという言葉そのままに
揺れる水面と滴る雫
あなたの ....
「朝の祈りを夜まで持ち越すわけにはいかない」ときみは美しいキャンドルを叩き壊してご満悦、でもおれはそんなきみの姿にこっそり吐気をもよおしている…インディペンデントのスピリットを取り違えているき ....
視線と視線
合う
ずれる
舌なめずり
風に揺れた前髪が
目に入る
頭の右後ろ側で
ギュルギュルと
渦を作る
ギュルギュルと回って
周囲の空気
砂埃
土
草
木
コンク ....
こわい話を聞く
お姉ちゃんの手を握る
水浸しの夜のような話に
手のなかのお姉ちゃんが
喉を鳴らす。
姉がいなくなった日
そんな話があった
僕は何事かを書きたくなる
良い物語は一 ....
あの後、わたしたちは
ふたりで 雨の骨をひろった
萎れたすみれの花に似せて
造られたかのような
蒼い 夕暮れ
白い午後の中で
心臓は
碧い虚脱の器である
ふいに
その中から
チューリップがのびて
あまりにも真赤な花を咲かす
雨上がり
子どもたちが庭に出る
水溜まりから
ヒカリガソラへ
地面を踏む
薄くて固い地面の底に
ヒカリノトイキ
広がる濡れた
白鷺が半弓のように佇み
カズエちゃん
....
すべてに
意味を求めようとした
危なげな季節は遠い、遠い、遠い夢のよう
期限つきの時間
今日も、昨日も、明日も
わかっているようで
本当は全然わかっていなかった
認めた ....
まだ色を濃くするまえの緑たち
光を透かせて反射して
なあ気持ちいい散歩したいなあ
世の生きやすさを追憶する
追憶はきっとある未来
追憶はあったかも知れない過去
....
ご乗車ありがとうございます
この列車は、終点自殺峡温泉まで
各駅に停車します
この列車からは様々な絶望が展望できます
欲望が大きいほど大きな絶望です
変形がひどいほどいびつな絶望です
次は ....
狂い凧すぐに寝る
八宝菜の具を数えている
へんな語呂合わせでケータイ番号を教えてきた
首相官邸に着陸したダヨ〜ンには
使用済みおりものシートが
2枚張り付けられていた
恐らく1千万近く貢いだのに
生理中を口実に一回も
やらせてくれない
キャバクラ嬢に対して
恨みを持つ者の ....
ビルが朝陽にかじられて
吐き出された陽光は窓をすり抜け
昨夜の恥部を暴き出す
人々は慌ててカーテンを閉じ
ベッドを隠し
朝を始める
わたしと来たら
病室のカーテンを開け放ち
....
初潮、大変です!
な、なんだね、大きい声を出して
また老人縛り首事件です、初潮!
ま、またか?今度はどこだ?
今回は板橋です、初潮!
板橋か、いたばしいな・・・
冗談を言っている場合じゃあ ....
君の残り香 追いかけて
さまよう鼻に とまどいを覚え
君の足音 追いかけて
さまよう耳に ねぎらいを与え
君の視線 追いかけて
さまよう瞳に 嫉妬をなぞらえ
君の言 ....
2本で52,000円のペアリング
18金のホワイトゴールド
内側には誕生石と
遠い昔の日付の刻印
後生大事に鞄の中にしまっていた
存在さえも忘れていた
妻が言う
大事な思い出なん ....
右の頬が激しく打たれた
しかし左の頬は無事だった
額がスズメバチに刺された
でも後頭部は無傷のまま
左目に火の矢が突き刺さると
右目はとっさに視線を逸らす
耳は恐々 欹てるだけ ....
あなたが時々見せる
真剣な眼差し
私をドキドキさせる
告白してくれた時を思い出す
真剣な眼差しが嬉しかった
いつも笑顔を絶やさない
あなたは全身で優しさを表現する
爽やかな風 ....
表通りに街灯は点る。
閉め切られたシャッターの並びの中に誰かの忘れた人形が笑う。
心の休息は遥か彼方に横たわっている。
詩を歌えなくなった者は思い出の中に消えてゆく。
垂れた ....
艶やかな紫から
薄汚れた灰への
掠れゆく移ろいを
繊細に表現した
大判のストール
三年半の間
眺めて味わい
巻いて恍惚とし
大いに可愛がった
それも先週まで
命無きはず ....
君と私の間の
見えないけれど深い溝
飛び越えてくるも橋を渡るも君次第
なんて言ったら君はまた怒るかな
見捨てているわけじゃない
私はいつでも橋をかけて
これでは渡りにくいのかしらと
....
今日は
タマキンについて触れたい
というか
タマキンに触れたい
いや、触れられたい
タマキンに触って欲しい
タマキンに触って下さい
タマキンに触って
タマキンに触れ
よう!触れよ!
....
世界の終わりみたいなツラぶら下げて
呪うこの世の恨み節
食って寝てを繰り返して
「死にたい」なんて冗談です
批評家気取りで文句つけても
世界は自分のものじゃない
どうにかこうにか誤魔化 ....
正当に生きることを肯定してくれる人を買った
最初の一時間で自分が何者になりたいのかを問うて
それからゆっくりと満たしていく
物質ですらない存在に触れては注意深く撫でさする
スイッチではない箇所 ....
「キレやすい若者」
駅前の葉がたくさんの木の
下の手すりに座る
学生はキラキラしてるね
男子と女子で楽しそう
俺にそんな青春無かったぞと
誰かにキレてみたくなるけど
人たちは通り ....
桜にたとえ葉が乗っても
それを気にせず宴会に精を出す
乾杯の音頭を取りごきげんに飲み干す
自然の季節は過ぎれども
人間が良しとするならば
そこには満開の桜があるのだ
風に耐え切れず ....
最後の列車が出て行くと
ホームの照明は全て落ちる
やがて通りの建造物は
砂のように崩れ落ち
後には
魚の骨が突き立っている
古びた予言で言われたとおり
忘れ去られる花言葉
無表情な三日 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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