たのしかったことを
思いだして
はずかしくひかっている
夜になるともう少しつよくひかるから
待っていてほしい
待っていてほしい
それを
なんと言うのかわからないでいる
結んだらもう
ひらけない
清廉でも潔白でもない身を
はずかしく引きずっている
少い言葉をならべかえてあそんでいる
でも角がとれて
すこし
それは
きれいだった
41年
生きてきてわかったことは
時は流れるということ
だから焦らなくていい
焦らなくていいよ
どんな失敗も
やがて笑い話にかわる
41年
生きてきてわかったことは
忍耐強く生き ....
一度きりの
ときとして、つかの間の
或いは
やがての日々の懐古となる
すべての複雑な
シンプルさに
ひとは
名をつけたがる
かなしみだとか
裏切りだとか
やさしさだとか
....
けらけらと笑うみんな
それを見て 真似をする
1人ぽつりと 取り残され
私は今日も真似をする
けらけらと上手に笑う
こんな天気だから
こんな天気なのに
わたしの心は濁りくすみ荒み
この雨で心のすべて
洗い流してくれたらいいのにと
おーい、わたしはここにいるよと
誰かの叫ぶ声が聞こえる
わたしは謳う
今日も懸命に生きていると
わたしは歌う
今日もこの悲しみの歌を
わたしは詠う
今日も嘆きの唄を
この声は届いているのであろうか
この声は この悲しみは この嘆きは
ど ....
もうこの世にいない人の歌声を聴く度に、なぜわたしは彼の歌声をカセットテープに残しておかなかったのかと何度も思うけれど。
夢よりも幻よりも遠くなる感情に、名前をつけませんでした。
それはきっと正しく ....
夕べの蛇の
白い鱗
花が咲く毎に
風に引かれては消える線
枝に散る雨
水に立つ曇
湿地を分ける径
片方のうた
川の源を見つめる目
暮れの水辺に増えてゆ ....
空間が音を立てて、凝固する
見るものすべて鉄
触るものすべて壁
きみがどういう人か、
いくら知らされても
上手に覚えられないようだ
ぼくは失格だね
鉄 ....
箸でつまんで
ポトリ ポトリ
やわらかな壺へ
金色の毒虫入れ合うの
互いに舌を絡め
{ルビ騙=かた}ることば
海が見たい騒がしく
鳥が声が
眼裏掻っ切って
わたしたち手探りのままでい ....
曝け出した己の片鱗
欲望と失望の玉手箱
ひけらかす秘密世界
生はそこに見えるか
死の側でひっそりと
命を知りつくさずに
私の脳を捧げる様に
言葉が武器になるよ
文字は目を傷 ....
電車の窓ガラスに映る
何か忘れ物をしたような顔は
別の世界にいる自分を夢見ている
手に入れたものと失ったものを 秤に載せて
手の中にあった 虹色の玉は
守ろうと握り締めた瞬間に ....
何故徒党を組みたがるのか
それは責任を取りたくないからだ
単独者は常に自分で責任のすべてを負わねばならない
ヒデりんの言葉を胸に
孤独の中に生き、孤独の中に死んでいく
ピストル自殺が ....
僕が本当に愛した人は
父の血だけで繋がった妹でした
僕はそのことを知らずに
彼女を愛しました
彼女も僕を愛してくれました
二人の愛はプラトニックなものでした
それは彼女が18歳で病死するま ....
これは本当の猫じゃない
昼間は猫のふりをしているが
真夜中、家人が寝静まる頃
ぼんやりと白く光って
人のかたちをしたものに
そして私の布団に
勝手にもぐりこんでくる
私はそれをだきしめる ....
父と過ごす最後の時まで
離れまいと決めた早朝。
冷えきった畳部屋であぐらをかき
ゆっくりと茶をすする父がいると
何気なく思う。
眠ったままの父をみつめ
正座を崩してそこに座れば
....
さらさらの砂
きらきら輝ける海に恋する乙女
陽は傾き 影はのびる
長く2人の影はのびる
終わりを知らぬ 無垢な2人
蝋燭の灯りが消えてゆくように
真っ暗闇になるのだと
そんなふうに
誰に教わったわけでもないが
そんなふうに
思い込んでいたもので
真っ暗闇に包まれて
何も見えなくなることは
なんとなく ....
学校の帰り道
エロ本拾ったよ
裸のお姉さんがいっぱい
綺麗だったよ
同じクラブのあの子
も脱いだら
あのお姉さんみたいに
○○××なのかな
膨らむ妄想と海綿体
ああ、初めての ....
かあかあと鳴くカラス
とぼとぼと1人 長くのびた影
地平線に落ちる太陽は私をも落とす
憂いの気持ちに溺れ流され
今日も月へと代わる 星へと代わる
わかった
やわらかいんだ
まだ
なぜわたしが
あなたたちに
あたたかさと
いとしさをかんじるばかりで
それなのに
おとなのなかじゃ
こんなにも
息苦しい
でも
....
星も墓場があるんだなあ
オリオン座も北斗七星も
いつかはなくなるんだなあ
わたしはどこから来て
どこへ還るのであろう
わたしは死んで
焼かれ 灰になり 粉になり
どうなるのだろう ....
疲れた顔で見舞いに来ないでほしい
わたしの看護のために
あなたを育てたのでは無い
あなたはあなたの生き方で
社会の仕事を果たさねばならない
それがあなたの人生
わたしの看護が加 ....
すぐに殺せる
誰もその死を顧みない
命は命によって認識される
これを事実としない人は不幸だ
命には必ず終わりがある
認識は提示された
人生が辛くなり死ぬ人がいる
死ぬ病気じゃないのに死ぬ
しかも自分で自分を殺めるのだ
死んだら辛くないのか
死んだら楽しいのか
自分が自分に殺されて痛くないのか
心や体が嫌がっているのに
....
雨が降りしきる校庭に
水溜りがいくつもできて
近くのものとくっついて
足には跳ねた泥がぽつぽつと
土から染み出した水溜りも嵩を増して
校庭が埋まっていく
靴にも染み込んだ雨 ....
あら、あなたも?
実は私もなのよ
事務員の女性と
思いがけず話が弾んだのだ
深海魚を
飼っているという
全く気付かなかった
日ごろ仕事のやり取りをしていると
明朗快活で、そんな様子を感 ....
あの人のことが
忘れられない
今朝も駅で待ち伏せした
電車を列の一番前で待つ
あの人の真後ろに並んだ
あの人は私に気付かない
何故?私への愛は
冷めきってしまったの?
あんなに優しかっ ....
女は錆びた蕀を掻き分けてゆく
羚羊の如き靭やかな足で
マンダリンの光の中
真珠色の太腿を露に
崖を巧みに昇りゆく
私にはその先に何が
あるかまるで見えない
女にも見えていない筈
....
1594 1595 1596 1597 1598 1599 1600 1601 1602 1603 1604 1605 1606 1607 1608 1609 1610 1611 1612 1613 1614 1615 1616 1617 1618 1619 1620 1621 1622 1623 1624 1625 1626 1627 1628 1629 1630 1631 1632 1633 1634
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
4.92sec.