どこまでもたかい空を
ことばたちが
ゆったりとおよいでゆく
どこかで
水晶のわれる音がする
こんな日には
不機嫌なおまえなど
ポケットにしまって
あかね色の風になろう
玩具は既に壊れており
木張りの床に見棄てられていた
夕陽から親しげな香りが溢れ、
窓辺に置いた花瓶に纏わりつく
私たちは 壊れていた 跡形もなく
{ルビ抑=そ ....
雨の中 新宿を歩いていた
友達の誰もいなかった 風景の中を
どこも満員だった通りの喫茶店
そして見ている ファッション すれ違う人たちの姿
ゴールデン街で今もあの子は働いているのかと思い ....
翠の赤子がぶら下がっている
そう思い シャッターを切った
もこもこの身体は 温かろうもん
今日び ブームを迎えている
ゆるキャラの仲間入りを
お前も 果たしたいのかと問えば
....
今日も 辛い 一日だった
へとへとになりながらも
私は 今日も 生きながらえた
深夜 重い革靴を ひきずりながら
アスファルトの道を ひとり 歩いて帰る
空に 満月が かがや ....
夜明け前
鶏の鳴く声で目を覚ましたのは
もう遠い昔のことのようだ
今では
ゴミ場を漁る カラスの声で
目が覚める
僕がまだ寝床のなかで
うつらうつらしている時が
カラスの食 ....
恋の果実を
収穫することを待ちながら
暑かった夏空は
熟れた林檎を
真っ赤な彩りに染めている
大切な人へと
恋を想って約束を
するときのように
真夏に夕焼けを
埋め尽くしたばかり ....
君が君になるために見てきた世界
君が君でいるために作り続けた笑顔
そして 失ったものたち
私が私になるために受け入れた悲しみ
私が私でいるために許さない依存
そして選んだ沈黙
....
人間から灰汁が抜けてくると
虚飾を脱ぎ捨てどんどん謙虚になる
ええ、抜けたのは髪なんですけどね
もう不毛という言葉を使うことすら厭わしい
人々の罵り合いを見ても
大抵は五 ....
持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持持 ....
金木犀が静かに燈る
花びら一枚一枚が
一つずつ詩を破壊しながら
自らを誰にも捧げず
何物をも説明しない
人間の意味づけを
ことごとく拒絶することから
あの橙色が生まれているのだ
....
澄んだ水溜りの傍で
ずっと待っていた
水溜りは濁っては また
澄み
その度に違うものを映す
扉が閉まる音
近づいてくる猫の足音 どれも
聞いたことがあるような気もするし
初めて聞く ....
変わらず、
愛娘と手を繋いで歩いた
川沿いの遊歩道はあり
愛娘だけ不在となり
果てなく伸び行く
変わらず、
いずれ銀に光る川も遊歩道も消え
巨大な途方もなく巨大なチカラが
噴き上げ ....
社員旅行で
人が寝ようとしているときに
レジ袋をシャリシャリするな
シャリラー追放!
と言いたかった
電車の中で
人が本を読んでいるときに
レジ袋をシャリシャリするな
シャリラー追 ....
息子は鉄道マニア
寝ても冷めても鉄道好きで
勉強しないで鉄道の本を読む
いくら鉄道の勉強をしても
鉄道の仕事にはつけない
鉄道の会社に入るには
普通の勉強ができないと
入れないのだよ
....
みんな
イヤイヤ従ってるんだ
って思ってた
欲のため
お金のため
効率よく目的地に着くための
線路のようなものだって
イヤな思いも無理強いも
電車の乗車券なんだって
たすけて ....
どぶ川
終わらない完璧な輪
エンドレスチェーン
3000円のパーティードレスも
キラキラする変なマスカラも
つきおとされて髪の毛めちゃめちゃ
靴をなくして歩きながら涙もでない
タ ....
無人のスタジアム
白紙は地図と呼べるか
核心はいつだって曲がり角の向こう
超常現象
犠牲者という記号
間違いなく間違うその一瞬を探る
夢は羽根
欲は蝋
ねじれた顔が歩いている
己の遺骨をしゃぶり続けている
服を脱ぎ捨てて、
皮膚を剥いで、
すべて剥ぎとる。
まだだ、
核心に触れるまでは遠すぎる。
いったいどこまで
いったいいつまで
続くのだろうか。
魂は太陽に比例 ....
僕だけが
チンポの皮を伸ばす
いつだって僕だけだ
伸ばすから
ますます伸びてしまう
伸び切ったら
もう元には戻らないんだよね
そんなのは嫌だな
だから
これからはきみも
伸ばして欲 ....
切り替える
温度 音量 チャンネル
気持ちの持ち方 切り替えたい
明るい笑顔で おはよう
誰か そこのリモコン使って
切り替えてくれないか
躁鬱のような
....
共に感じていることは
なかった
この10年
私は私の内側を
作ろうとした
それは
他者が
私をわかろうとすることを
拒否するためだ
+
外はあいにくの雨模様
遠くの空が見えなくて
きのうお祈りしたのに、神様
小雨だから許してあげる
+
{引用=ふと口にしたことばが引っかかって、本当か確かめて笑ってみたけど
突然、 ....
君が往ってしまったのは解らなくもない
ぼくと君は銀河を観たね
約束の小指が振えたよ
あまりにも美しい景色の中で
ぼくはまだ生きている
もっと美しい音色を聴かせたかった
でもね
約束だ ....
なんもかんも
忘れたくって
働いて働いて働いて
左人差し指が痛い
右腰が痛い
首が痛い
爪が剥がれかけ
擦り傷が増え
冷や汗が出る
女の胸がつぶれる
葉を食べつづけた
休む間もなく食べつづけた
蝶になった
授粉を助けるよ
花は開く
今日も明日も
ヒトだった頃の言葉が
花に止まる
あ ....
皮を剥くことばかり求めて、
実の味を忘れた
林檎みたいな私の肌に、
あなたは歯をがりり立てました。
私はその痛みに歓喜し
ちいさな翼を羽ばたかせ
あなたの心のなかの
小さな ....
口約束で
作り上げられた 甘さは
おたがいに溺れるような
沈んでいくような
そんなすばらしい沼
底なしの許容だけがあり
腐り落ちた水菓子は叱られることもなく
じわり果汁を滴らせている ....
日曜日なんだから
なんでもできるのに
寝てしまったな 午前中
玄関のまるいスコープを通って出かけたい
ひゅるるとうねった体のまま
ちょっと明日の夢まで
最後に約束を守ったのはいつだろう ....
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