ひょいと 覗き込む
愉しいことが 転がって いないのかと
斜面に立ち
すっくと 背伸びして
世の中の全てを
見定めているかのような
馨しき花
その美貌に
数多の神が 君臨す ....
終わりを
惜しみたいのに
始まりを
準備している
じんわりと、
しずかに
余韻が
満ちていくのを
手がかりに
それは
求めは ....
われわれは
黒い雨にうたれてなお
優雅に立てるだろうか
遠い蝉の声に
じっと耳をすます
あのひとの肖像を
そっと机に伏す
台所に立つ
私の足下に
飼い猫はクルクルからみつく
不思議な模様の不思議な形で
くるくるからみついていて
ころころころがって
あしをかじって
去って行く
私よ私
....
単音が積み重なって、コードになっていくように
不運が積み重なって、卑屈になっていくように
努力が積み重なって、成果になっていくように
怠惰が積み重なって、堕落になっていくように
言葉が積み重な ....
大都会へ行けば行くほど大きな看板がある
当たり前だよね
こんなゴミゴミした場所で 目的地のホテルに行くには
デカイ看板でもないと無理
大きなホテル程 大きな看板が名乗りをあげて
....
はやにえ
しるべ
ひかりが開けた穴
いそいで
雨の肩書き
午後のおさがり
陽の水母に
別れを言う
溺れかけたのは
羽の子ども
空気の傷が ....
熱中症の蜂が 花びらに躓く
ちょうど昼寝時
樹陰のない夏の蜂が 躓いた
まるで羽の折れた言葉のように
何でもありの蜜の中へ
フラフラに 脱水した蜂は 真っ逆さまに
琥珀の決意とともに
....
このままじゃ危険です
メタボリック症候群だということを
もっと自覚して
生活習慣を変えてください
先生、何もしていないのに
こうなったのですが
わたしって天才ですかね?
あのです ....
あっちむいてほい、と言われて
まんまとひっかかった
その顔の向いた方へ
大きな夕日が沈んでいく
今日も今日とて
僕は僕のままだった
そんな小さな誇りが
積もりに積もったおへその下 ....
さて、続いては交通事故予報です
土曜日の今日は各地で
羊の皮をかぶった狼のふりをした
狸なクルマが暴走するでしょう
朝方は土曜出勤で寝坊したクルマが
信号の変わり目で突っ込んでくるでしょ ....
もう書き尽くされてしまったかもしれないけど
夏は きみの腕のきずに
ぼくのきずも ちょっぴり痛むんだ ごめんね
生きるために
そうするって
ぼくには全然 わからない と
言った季節 ....
くるりと回すと宝物は潮の匂い、使い込まれたそれらはところどころ錆び、いっぱいあるけど違いがわからないって言うと笑う顔に歯がない、かつてキスやらクサフグやらと一緒に愛車のトランクに入れられたそれらはこれ ....
いい加減
敗けた戦争の話をするのは
止めて欲しい
ただでさえ暑くて
鬱陶しいのに
これ以上
耐えられねえや
日清、日露の話でもすっか?
スカッと行こうじゃんか
将来的に
....
春 そよ風の優しい囁きに
夏 肌を滑る熱い眼差しに
秋 想い出の肩を包む腕に
冬 肌の温もりの静けさに
とろけても ながされない
自分のかたちを失くさない
凛としてつめたく だけど
....
戦争を知らない世代の私にとって
原体験は高校1年の夏休み、先輩から渡された一冊の文庫本だった。
原民喜著「夏の花」
爆心地近くに居て奇跡的に生き延びた彼は
五感のすべてに焼き付いた惨状を克明に ....
いつも一緒にいてくれるあなたが好き
同じ歩幅で歩いてくれるあなたが好き
好きと言ってくれるあなたが好き
プラスチックが降り積もる
世界は彩と形に満ち溢れ
ラジオからはいつものように
幸せな物語が流れている
どのように話したらよいのか
君に話したいことがたくさんあるのに
話すべ ....
舟に乗って川を渡る。きれいじゃない水に腕を浸して、汚れたワン
ピースのすそから、小麦色の脚をのばしている、太陽もない、だれ
もこない、きみが舵をとったくせに、行方不明なんておかしい
....
なにかやましい
気持をかくしながら
愛している、
とささやくとき
空や海はいっそうまぶしくうつります
目を閉じていてもわかってしまう
わたしが
どれほど
くらいものであるか
....
右をとるか、
左をとるか、
減点で埋めつくされた
スマートフォンは
昇るように階段を降りる。
....
彷徨う
空を 海を 宇宙を
いたたまれなくて
ここにいられなくて
突風に身をまかせ
時空を 彷徨う
彷徨う
誰かに会いたくて
でも会いたくなくて
微かな煙のように
静かな陽炎の ....
ただの笑いなど一瞬のことで
世の中には意味がいる
一部でも何でも
寄り添った意味が
意味はその人々の社会的な位置や
その場の環境によって
価値を変える
例えば悲しい時は慰めの言葉が価 ....
言葉は宙に消える
涙も空に消える
夢なのか
悪い夢なのか
ならばいくら叫んでも届かない
だからどれだけ叫んでも届かない
ひたすら耐えて
夢から醒めるのを待つだけ
ギリギリと ....
150808
考えたら
わたしは
夾竹桃を
見たことが
あっただろうか
夾竹桃は夏の花が先行し
後から花のイメージが付加され
がっちりと定着したようだ
わたしが夾竹桃 ....
人間は本能が壊れた生き物だから
自分で物語を作らないと誰も救済しないよ
淡々と生きることをくり返す
それで満足してちゃ面白くもなんともない
人間は物語を自分で造ってしか前に進めない
それ ....
窓を開けると
蝉の嵐がどっとなだれ込んできた
熱風のかたまりを大きな捕虫網ですくい取る
いっぴきの夏を追いかけたまま
少年の夢はなかなか覚めない
布切れで父が
細長い袋を作った
針金 ....
論理に頼っているので詩人失格
物語を好むので詩人失格
ほんとうのことばかり言うので詩人失格
人生にこだわり過ぎるので詩人失格
現実が見えすぎるので詩人失格
働いているので詩人失格 ....
今日はひとまず安眠しよう
ため息がひんやりとわたしをなだめる
もう十回読んだ小説はくたびれ
わたし自身と甚平もくたびれ
うながすようにクーラーが冷たい風をはきだす
見事なくらい夏は涼しい ....
ホントにごめんね
って
この先もうまく言えることは
永遠にないだろう
今さら言葉にするまでもなく
過去の偉大な歌たちが
くり返し
そう告げている
これしかないんだ
大見得を切 ....
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