私たちは降りしきる雨の中、草むらに腰を下ろし、川の流れを見ていた。
彼はしゃべり、私もそれに応えるようにしゃべっていた。
ただそれは、衣服の内を流れる雨水や汗の流れる感触を誤魔化すためだけに会話し ....
きたないこころに胸灼かれ
もうとまらない営みは
聖らなものまで灼き尽くす
だって仕方ないじゃないか
護るんだろ護るんだろ
だって仕方ないじゃないか
きたない ....
夏場は馬鹿が多いような気がする
冬もそれなりにいることはいるが
夏場ほど多くないと思う
夏に増えるのは
馬鹿か蚊だ
蚊は
やたらめったら撒き散らした
殺虫剤の影響でかなり減っ ....
あしの裏が焼け付きそうな砂の上を
わきに浮き輪を抱えながら
生き物のように往復する波へ向かって歩くとき
ぼくらは〈ビーチ〉を忘れる。
まったく別の場所で
余所余所しく産み出した
接点を ....
あなた
いつの間にか齢が乗で増すかのように
蜘蛛の巣に向かって
痛い女を額に付けて前進ならぬ重い漸進に
哲学を日用品に出来ない冷汗で自身をクールダウン
させて
いる
どの角度から見て ....
人差し指を
口に押し当てて
シッというポーズをした
サイレンサーで
撃ち抜かれたような
痺れがきた
午後の図書館
銀色に光る水しぶき
小学校の
プールが見えた
陽炎の中に
まぶしく輝く森
まるで
他人事のような
暑さの記憶
いつまでも 耳の奥に
歓声がこだましていた
一体
何 ....
僕の前で君は
1人の魅惑的な女性になる
普段の勤勉で立派な
母の殻を脱ぎ捨ててー
僕が知るどんな女性よりも
可愛らしい笑顔を見せ
恥ずかしくなる位じっと
僕を見詰め、その視線に
耐 ....
目が覚めた
たくさん汗をかいて身体が乾いてるのが分かる
ムクッと上体を起こし、30秒の沈黙を経て一階へ降りた
洗面台の前に立ち、目をこすり鏡を覗き込むと、疲れていてちょっと不幸せそうな顔 ....
優しさとか温もりしか欲しくないのよわたし
余裕無いのよわたし
たとえば励まされても仕方無いのよ
他人のポエジーは他人のポエジー
、興味無い
サインは明日につなげる送りバント
ホームランを要求されても困るけど
たまにはフルスイングしたいものだ
雨降亭はとてもちょうどいい位置にある。
駅から近すぎず遠すぎない
そういう場所にある。
わざわざ行った、というあの心地よい疲労感と
少し足を伸ばせば、というあの怠惰な感じ
その丁度真ん中にあ ....
一切風が通らない部屋で息を乱していた
スチールデスクには埃が湿気を含み固まっている
東南アジアで押し付けられた色鮮やかな花器は
様々な銘柄の吸殻が横たわる墓地として
ただただ存在する いずれは ....
君のこえが
鼓膜に響く
懐かしくて
優しい響き
君に「私の名前呼んで?」
と言ったら
君は私の名前を
ずっと呼んでくれている
「さみしいよ」
と言ったら君は私の名前を ....
PCのログインの音 パスワードを打つキーボード
僕にしか聞こえない 部屋の隅で誰かが目を開いてる
歓声を余所目に 僕はまたここへ来て
履かずにはいられない シューズでまた外へ
ほら 拍 ....
〇
深緑のスーパーカブをぶるぶると走らせて
夏が充満した空気を切りながらメロディーを探していた
作曲というのは楽器鳴らしながらするタイプの人と
楽器を持たないで頭の中でするタイプの人に分かれるけ ....
初めて訪れた
白い空間の中
パスタ屋のドアを押し 初めて
白い空間の中で おばさんに席に通された私は
慎重に何を食べるか決めた そして
彼女からメニューを手渡され
おすすめは 何ですか ....
(踏切を 一滴ぬらす 金魚売)
一握りの午後の 、
その発声の凹の底で、手の皺のなかの風を冷ましながら
坂をのぼる男
黒ずんだ肌
蝉の腹のような太もも
....
泥土の中を泳ぐような日々が脳味噌を紙粘土にしていく、椅子に座り、頭を垂れて、水に溶けた絵具のように朦朧としていく数時間のことを…墓標に埋めるように忘れて、それからはまるで、一直線になっ ....
その昔
どう見ても
違いの分からなさそうな
物書きを
違いの分かる男と
呼んでいたCMからして
嫌いだったが
コーヒーでうんちくを
語る奴が大嫌いなんだよ
うんちの煮汁みたいの
ご ....
事情なんて知ったことか
俺の人生は結局
俺が主役なんだ
俺が不愉快なら
事情なんて知ったことか
戦争に金をだしても兵をださなかった私たちがどんな評価を受けたのかを忘れ ....
小さい頃の
ハンコ注射の跡のような
こうやって
詩を書いている時間のような
有限であるこの気持ちは
星屑が大気圏で燃え尽きるような
一瞬の産物で
人が母なる海を思うような
....
エンゼル・パイばかり
食べていると
エンゼル・パイ禁止令が
出るので
まだ食べてない
エンゼル・パイを
裏庭に埋めた
あくるひ、下校途中の
てんくうの一画をしめる
ユーフォーみた ....
どんな面白い映画でも
最後に?があるような作品は
責任を果たしていない
その一点のために
映画館をでると
もう映画を思い出すことはなかった
どんな面白い映画 ....
海だ
荒れ狂い、渦巻き、
静まり返って包み込む
青い蒼い碧い
無限の広がりだ
私を呑み込んでくれ
殺してくれ
生かしてくれ
その波打つ柔軟な腹に ....
生きている
この街のどこかで
それだけで尊い ふと思い出す
生きている
この国のどこかで
それだけで尊い ふと思い出す
生きている
この星のどこかで
それだけで尊 ....
生きろ!と気張りはしないけど
私は死ぬのがイヤなので
明日もきっと大丈夫
(これはこのコピーを貶めるものではない
今はこうでも言わないと死んでしまう可能性があるのだ)
いつだって ....
積み重ねるプロダクト
カーテンの隙間から溢れるベージュ
100年、100年、続く年
終わりなき有終の美
トラックを回して
ルーチンを終えて
クラシカルに暮らして
ニュートラルに導 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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