彼女たちが
致死量ギリギリの寂しさを標高1982mで微温湯に溶かし眠り姫になるそのまえに
彼らが
キッチンタイマーの音で目覚め
マジックミラー越し虎柄セーターの看守に連行される
そのまえに
....
嘘つきな人は
最終的には嘘をつく事を
止めると思うんだ。
嘘が暴かれた時
自分が哀れで
惨めで
悔しい思いをする事を
知っているから。
だから僕は
君が本当の事を ....
誰がさまようというのだろう。
この名もない路地を。
名もない路地には、
ひと影はなく
だから名もない路地と
なったのであろうが、
名もない路地には、
人影は確かにあった。
その人影は、 ....
たいがいが
こずるいうそやごまかしで
その手つきがばれそうになったときの神頼みです
目を瞑って
神に頼んで突っ込む
無責任極まりないお願いです
子供は神頼みなんてしないのです
腹が減 ....
人々は足を動かす
サッサッサッ バタバタバタ
トントントン タッタッタッ
生活というリズムを繰り返すため
肉の欠片を全身に集めて
凍てつく日も 火照る日も
朝起きて、食事を食べ
仕事 ....
聖なる岸辺の花祭りの朝に
残された遺骸
痩せこけたヨガの行者は
余命を河に託し
生老病死にたどり着いた
無尽の砂に包まれ
人々は去り
魂の抜けた物質だけが残されていた
野犬の遠吠え ....
翼をゆるされたとき
わたしたちに空はなかった
あおい 哀しみのかたまりが
遠い 海のうえに浮かぶだけで
いつか わたしたちの何もかもが
優しげ ....
くぐるのか
こえるのか
あたりまえに
たのしげに
なわの向こうへ
消えてしまった
きっと時代や風にも乗れるのでしょう
できない者にはいつまでも不思議
なわは蛇のようにうねり
....
爆買いするチンクスを見てそれを中国経済の伸びと解釈する
そして赤に ....
秘密にするのが好きな人の多い場所であんたがたどこさって聞かれてもないのになんでもしゃべっちゃうから黙っていてねって刺された釘なら秒速で錆びてもろもろと崩れるうなだれるのに慣れるのも早いなんていちにのこ ....
”深淵を覗き込む者を深淵は覗き返す“ニーチェ
夜陰、
白い音響 広がる
水底の 深淵さらに
蠢き渦巻き破壊サレテイク
知覚感覚像、像という像
砕かれ粉砕され有機は無機へ
粉砕 ....
―世の中のすべてには名前がある
昨日気まぐれにお前を拾った
間に合わせの鉢の中で
少しだけ弱弱しく萎れていたが
水を与えてやると
翌日には小さな白い花を咲かせていた
....
151219
金平糖と言えば、過労詩の世界の住人だねえ
詩なんて言葉を詩に記せば白けるということぐらいは
ご存じでしょう
無彩色透明のシロップを掛けて何十時間 ....
自称詩人のレモン好きは
枚挙にいとまがないが
一方で屁については
殆どガン無視を決め込んでいる
だからと言って
自称詩人のケツから
レモンの香りがする訳ではなく
寧ろ逆にレモン好きな自称 ....
私の世界にないもの
あなたの世界にはある
色んな刺激を受けながら
色んなこと考えながら
色んな景色に出逢いながら
私はあなたの世界に触れる
あなたは私の世界に触れる
重なり合 ....
私の机上で白バラが咲いている。
窓の外では白い雪が降る。
壁に掛かる絵画には白鷺が息づいている。
この世は白いと初めて感じる。
透明だと感じていたものが全て白になる。
娘 ....
風にゆれる暖簾をくぐれば
そこにお前がいた
退屈そうに
新聞を開いたお前は
俺をみてただ頷く
斜め前の席に座り
婆様が注文を聴きにくる
戸惑いながら
カレーうどん
今日の ....
何代も受け継がれたレコードプレイヤーからのノイズが心地良い。
今夜はクラシックでもジャズでもない。
忘れ去られようとしている昔のレゲエのレコードが深く響く。
今夜私は二十年前にタイム ....
公園の銀杏も散ってしまい
樹々の枝だけが
空を刺している
広場のベンチの陽だまりに
うたたねしているお爺さんの
寝息はとても安らかで
ぼくも欠伸をしたくなった
冬の情景はブリュー ....
救済するために、
骨を食いちぎらなくてはならない。
救済するために、
歯をもぎとらなくてはならない。
救済するために、
皮膚を剥きとらなくてはならない。
救済するために、
肉をかみちぎら ....
脳髄が止まっている。薬を一口飲んだだけ
尖った、働きすぎた神経が
もう二度と動かなくなるような錯覚
ネガティヴだとかポジティブだとかそんな感情さえ消えた
悲しみも喜びも消えた
吐き気がするけ ....
たった今は、すぐさっきになる
だから、明日もすぐくるんだ。
明日はめちゃくちゃ楽しいかもよ。
もし自信がなければ、なんでもいいから楽しそうな事を考える。
例え ....
部屋には楽器
戸棚に食器
心に故郷
晴れ時々猫
一生の中の一日
異教徒みたいに迷い
信者のように眠る
湖のある街で
坂の多い街で
そして
思いがけない知らせ
一生の中の ....
一頁をめくると
また新しい世界が広がる
知らないことの多さに慄き
悦楽に浸る
デジタル化できない
五万の文字を
ぼくはどう反芻したらよいのか
途方にくれる
今となっては
使わ ....
かあさんがいる。
それだけで
心が心底落ち着く。
ねぇかあさんがいるだけで
心が穏やかなる。
どんな薬もいらない
深い特効薬。
私は安堵の眠りにつく。 ....
泣きじゃくる年頃でもなくて
もがき苦しむ精神でもなくて
だから余計に
わざわざ もがきたくなって
わざわざ 泣きじゃくったりしたくて
そこにいてくれ ....
ひとときのやすらぎ
おとなえば、一人の女人ありて
吾ら夫婦温かくもてなす
いつも、折にふれ
訪ねゆきて慰めらる
自動車の事故も
息子のふしまつも
その方の温情に、慰めらる
今日 ....
余命と寿命のあいだを
日々往復している
卒寿となったおひとりさま
にとって
それはありがたいことなのだ
往復切符の
砂時 ....
あなたの真冬の冷え切った裸の手を
わたしはしっかりと抱きとめてあげたい
みれば指が崩れている
肉はぐちゃぐちゃ 骨が視えているよ
、わたし信頼できる薬局を知っているから
良いお薬を買って手当 ....
青い青い大空を見上げるのは
人を恨むためじゃない
広い広い大海原を見るのは
人を憎むためじゃない
大きな大きな樹を見上げるのは
人を裏切るためじゃない
人が生きているのは
苦しむためじゃ ....
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