夏を置き去りにして
熱は大気に溶け
甘やかな冷涼
時に運ばれ来る秋に
真紅に染まった貴女
輝き出て私を眩ませ
両手差し出した瞬間
突然到来した冷気に
置き去りにした夏の
呪詛響き渡り ....
2拍と4拍で飛び込んだ
シロップみたいな信号機が霞む夜
アクリルの透明なマンホールの蓋を開けて
雪化粧の過去を見てた
そこにあなたはいない、いないように、いた
境界の塀を歩く旅人
もう ....
人、真に求めれば
それ、すぐそこにある
それ、直ぐ其処に在れば
人、真にソレ求めてたと
証される現
在るもの外から入って来る
感覚される次元の現、
在るもの内から現れ ....
(内臓はからっぽ)死んだ馬の胸の中に、
{ルビ紙縒=こより}で拵えた聖家族が暮らしている。
1:12 a.m. 雨が降りはじめた。
聖家族の家は茸のように雨に濡れる。
小鳥は頭蓋骨に雨を入 ....
手のぬくもりで
小さな氷河期をあたためている
白くもやいだ氷は
たやすくは溶けない
魚は見えないけれど
まだ生まれていないだけ
詩をあたためている
詩に熱を奪われている
あぶくになった ....
いつも真面目な話ばかりじゃ
死にたくなる
時には嘘や冗談もなければ
いつも現状的な話ばかりじゃ
死にたくなる
時には嘘や冗談もなければ
昭和の時代は夢や希望がいっぱいあった
嘘や冗談 ....
ああ、君もここに来たんだね
いくつもの宇宙が生まれて終えた
今度の始まりは今までとは違うらしいね
もう君も知っているだろうけれど
そうせいをまつおおくのたましいが
みちかけるたいどうをあ ....
○「美しい心」
白一色ではなく
千の色を混ぜて創ります
○「盛りつけ」
ワイフが一個のリンゴを
16等分してきれいに大皿に盛りつけたら
豪華な一品にかわった
○「センサーから」
....
目醒めると
この心に寄り添っておとなしくしていた霊が
ゆっくりと時の隙間にすべりこんできて
顔なじみの友人のように
この肩の向こうから微笑みかけてくる
それからは いつも通りだ
神をも恐れ ....
東京の街へは二度と来るものか
、と誓った夏の終わりの東京。
ノンアルコールを片手に私はヤモリだった。
* * *
{ルビ「あれ? 未成年だっけ?」=大人の男の人の声}が私に当 ....
フライパンのうえの未成熟な太陽系に、うっかりと落としてしまった、
君のしろい星のかけらが、
ぼくの宇宙(コスモ)を未だに巡る、ひとつの彗星となっている、
漂泊の路は白く乾き
振り返ってみれば
足跡は曲がりくねり
彼方に霞み 消えてゆく
あれから{ルビ幾年=いくとせ}経ったのだろう
春は桜の花びらに埋もれ
夏の陽はヒマワリを照らし
....
豊羽鉱山で働いてた高橋のおじさんと
おばさんの家のみゆきちゃんは
ボクが小学校の時
泊まりに行って
夜中におしっこに起きて怖くて
動けなくなった時に
「一緒に寝るかい?」と
声をかけてく ....
能登の震災で
みんな困っているのに
相変わらず
お前らは自分語りのクソ
自称詩に終始して
全く恥じるところもなく
アホみたいな顔していやがる
なあんでお前らの頭の上に
瓦礫が落ちな ....
ゆるやかに
意識ほどかれ
やわらかに
見慣れた景色
ふと浮き立ち在り
波打つ岩の割れ目
ゆるりひらいて
見慣れぬ初めての
景色ひろがる光景
ゆるやかに
ほどかれた意識
今ひと ....
現の底から
浮かび上がる
思い出の予感に
陶然と
現の過去の遠さが
俄に近く狭まって
古代の太鼓の打刻音
木霊となり鳴り響き
底の底に横たわる
わたし独りのたましい
融通無碍に踊り ....
関西風のだしがおいしかったうどんの店は
コロナが始まってすぐのころ店を閉じた
よくお世話になってたのになあ
売り上げが落ちてかどうかは知らないよ
四月にはなくなってたから
それで、ちょっとし ....
ゲット・アップ・ルーシー
『われわ ....
....
凍ったフロントガラス
朝日が少しづつ彼らを懐柔すれば
やがてそこは完璧な薔薇園になる
回旋塔のはがれかかった塗装から
こぼれ落ちるドライフラワー
校舎の壁にはヒビの花が
鉄屑には錆の花が
....
何か一歩踏み出したら 素敵な何かに出会えるかしら
きっと 何かあるのでしょうね 確率はゼロじゃない
でも その素敵なコミュニティに 迷惑をかけない自信がない
素敵なものは須らく 私と ....
――外気温2℃。
深夜の阪和自動車道を
オートクルーズで突っ走る
後部座席には竿がある
目的は、磯釣りだ
前回の屈辱を晴らすべく
ウキをハリス側にセットした
これで仕掛けは撒き餌と同 ....
ドラッグストアのレジのところで
「お疲れではありませんか」
と聞かれるときがある
僕はそのたびに
「いいや ちっとも」
と返す
すると店員が
何か困ったような期待はずれのような顔をする
....
天がすることも
私に都合のいい
ことばかりではない
それでも
これも運命 天の自由だ
・
空を
見ている
私を
見ている
空を
・
宙の闇に
冷えた星が
ひ ....
ゆるせないことを
ゆるすことにより
前へ進めるので
私は振り返り
黙礼をする
年を取ると
悲しむ力さえなくなる
わんわん涙を流しながら泣いたのは
いつだろう?
知人や友人の葬式に行っても
焼香して故人の顔を見て
「お疲れ様でした ありがとうございました」
などと言 ....
異様さの
呪いの深み入り
夜闇に沈む天井の
一角だけ真白い光の帯
凝視し次第顕われ確か在り
終わりから逆算される残余の日々、
生き生きと生き天真爛漫さ失わずに
戻り水を飲みな ....
天使の翼に乗って
羽ばたく花の
聴き入る
北極星の蒼い声、
〈君は何処から来たの?
そんなに冷え切って〉
深い闇の奥から
引き裂く声のヒビキ渦中
深い闇の奥に潜むヒカリ掴 ....
イタコ、暖炉、雲の姿。ガスの目論んだ固体。
いたこ だんろ くものすがた がすのもくろんだこたい
重く語ってったか、蜘蛛を。
おもくかたってったか くもを
餅の命の要素。滅ぼそ ....
....
132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
0.53sec.