駅前で
ギターをかき鳴らし
声を張り上げて歌う
二人の若者
足を止めて
耳を傾ける人はいない
「うっ、何というクオリティの低さ!
それなのに人前で歌うなんて!
ひょっとして
....
この間虫歯があったので歯を削り落とした
そして 詰め物をした 歯
安かった 会計 受付嬢の冷淡な唇
彼女に恋人はいなかったとしてもそのネイルの光は冷たすぎた
私は彼女の美しさに見とれていただけ ....
言葉に質量があるかと問われれば
あるのかと問い返す。
あると仮定すれば、の話だが
その質量は意識と比例して膨張し
膨大なものとなり、ついには
意識の中枢に重くのし掛かる
言葉の中で ....
はじまりは、
誰がこんなに この木の根が
安心をもたらすほどに つよく地に張ると思っただろう
誰がこんなに この木の幹が
温もりを分けるほどに 太く育つと思っただろう
誰 ....
ごはんがおいしくたけたら
もういちにちいきても
と おもう
にわのくさきにつぼみをみつけたら
もういちねんいきてもゆるされた
と かってにおもう
ひからびたくものお ....
抽斗に仕舞った知性なら
月の女神の導きで
取り出せるのかも 知れません
引き出せぬ程 足りぬなら
どうにかこうにか 引っ張り出して
踊り続けて 欲しいところ
シマッタ! ....
ヤク中なので
身体が熱くなる
ユニフォームだって
着ていられない
素っ裸になる
ゴジラが俺を狙っている
こん棒で俺に一撃を加えようと
ネクストバッターズサークルで
待ち構えている
....
ひとの
内側をみていたはず、が
ふと気がつけば
己をみている
遥か
一等星に焦がれていたはず、が
暗がりに安堵している
いつのまに
わからない
未来に震えていたはず、 ....
お金がほしい
お金がいっぱいほしい
お金がいっぱいあったら
私は安心して死ねるとおもう
死ぬために生きている
いつか 死ぬ
そう思うと私は
今日も安心して生きられる
雲がたくさんあると必ず雨がやってくる
雨は雲のことが好きなのかな?
青空が出ている時に雨はやってこない
雨は青空のことが嫌いなのかな?
でも、人や動物達は雲も雨も青空も好き
嫌いなものなんか ....
雨音が聴こえる。
風のない、さらさらとした雨が
ここではないどこかで降っている。
空は白く、空気は暖かく、とても静かだ。
遠くの雨音を聴く。
なぜなら、ここはとても静かだから。
ここに ....
坂の突き当りの家の縁側に
障子を開け閉めしている人がいる
朝からずっとそうしているのだ
狂っているのだろうか
と思い
それから
あんな風になるのも仕方のないことだ
とも思い
人に言うの ....
月に秘密を
背中に夕焼けを映す
陰りそして唇
字を燃やす如月
この4月にぼくは都会のアパートに引っ越してきた
窓を開ければ早稲田通りが見えた
車よりも多い人の列
駅へと向かう学生と通勤者
その眺めに
ぼくらはいくらか満足していた
奨学金を ....
・NEWDAYS
飛び降り
宙ぶらりんで嗅いだ春は
甘かったかな
苦かったな
コーヒーと海を混同したまま
電車はくさる肌の上を黙走していく
・ドーナツ
暴力 ....
こんな青い青い日に
額を一発撃ち抜けたら
どんなにスッキリするだろう
看護婦さんは皆フレンドリー
大変な仕事なのに溌方若々しく
人の話も良く聞いてくれる
ついつい込み入った話もしたくなる ....
その人が訪れる日は
土星がやけに大きく見える
少し浮かんだ革靴を履き
用心深くチャイムを鳴らす
緑の髪と白い皮膚
君は地球の人らしく
花瓶を出して花を活けたり
オムレツなどを ....
ひだまりの
冬に
春をおもうのは
にんげんだから
そもそも猫は
冬という言葉の意味を知らないから
まるくなってねむるだけ
ふゆ、と呼べば
ニャッと短い返事をするのは
冬、と ....
誰も何も言わなかったから悪いんだ
リンゴジュースを買うために失う120円、
もしかしたらそれで世界を救えたかもしれない
眠たいだけの授業に費やす時間とお金
かわいいは正義だって、誰かが言っ ....
友人が出会ったばかりの恋人と
すぐにホテルに行ったらしかった
恋愛する時間もなく 急展開だが ホテルに
その話を聞いてそんな結婚もあるのかと考えていた
目を閉じて 一人で 私は
「陰謀論」を発見する人
「陰謀論」を発信する人
「陰謀論」を流布する人
「陰謀論」を擁護する人
「陰謀論」を否定する人
「陰謀論」を拡散する人
「陰謀論」を検証する人
「陰謀論」を趣 ....
背に花の生えた猫が
午後の雨を待っている
二つに分かれた坂道の
曇に近い方を歩いてゆく
休み休み進むのは
花が重いからかもしれない
午後に夜にひとつ咲き
朝に昼に ....
さくさくと踏み抜く足跡が
ほとほと燃える命の 居場所を教えている
小さな命が 耐えているのは
山道のけわしさより 母の病
雪原に 山影から
眩しい日差しが 差し込んで
今日半日の ....
まったく意味を成さなくても
それを価値ありとするならば
言葉なんか要らないし
音さえあればいい
一見するとデタラメに言葉を並べて
前衛的だと気取ってみても
やはり何となく意味が
読み ....
まばゆい光も届かない
みどりの風もそよがない
暗くて冷たい土の中
眠る一匹のへび
春の調べをなんときく
小鳥たちのさえずりか
隣で眠る種のうずきか ....
人が時を自由に出来ぬというのならなぜ人は時の中に生まれるのだろう?考えてみろ、人が生まれる前には時なんてものはなかった、それは人が生まれなければそう名づけられることはなかったのだ、時計など目印 ....
{引用=生きながらえて帰れば 非国民と呼ばれ
生きていたら 厄介者扱いされ
息をしていたら 珍しがられ
長生きをし過ぎると
見なくていいものまで見えてしまう
あなたの青春は何色 ....
生まれてからただ死に行く為に。
死ぬ場所を求めて彷徨う。
夜眠ったら朝が来て、一年経てば年を取り、何年経ったらさようなら?
あそこで泣いているのは誰?
あそこで死んでいるのは誰?
....
真っ赤な嘘っぱちを
誰も見抜いてくれなかった
橙色の夕日にとろけそうな
もはや追う者もいなくなった
逃亡者の長過ぎる影
気味の悪い戯言を並べた
ノートの頁は哀しく黄ばんで
....
冬枯れした街の
家並みをすりぬけて
白糖の雪ぐもがうかぶ
紺碧となった 虚空のもと
ドライブに便乗する
その・・・ひととき
卒寿のおひとりさまは
....
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