週末に作った
不味いカレーを食べる 私
トワイニングの 紅茶を 何杯も飲み
その香りの中で物思いをする
五反田に住んでいた頃からだった
何か作っていた レシピを検索しては
歯医者の検診 ....
知ってるよ
君が笑顔に隠した寂しさを
強く見せたいのは
自分の弱さを知っているからなんだね
そんな君の笑顔は、優しいね
憂鬱の波がやってきた
誰も知らない世界のなかで
ひりひりとした世界のなかで
孤独のなかを歩いていると
憂鬱の波がやってくる
死にたみと世間のひとはいう
世界とはなにか
蒲団を蹴りとばすと ....
房総の終着駅に停車して
ひと息ついてる、ふたつの車両
ひとつは、黄色いからだで希望に満ち
ひとつは、少々古びたからだの味わいで
親子ほど年の離れているようで
肩を並べ、明日をみつめている ....
焙じ茶を飲む、向かいの空席
ふいに 誰か の気配があり…
在りし日の老師は
日々 南無アッバ を唱和した
目には見えない 誰か とは
――もしかしたら、お釈迦様?
――もしかしたら ....
気持ちのいいことぐらいしか
楽しくなれないさみしー夜
二人の誰かを見て楽しむ
なんか なんか
さみしくてしにそーだ
なんか なんか
さみしさに乗っ取られそーだ
誰かがやってき ....
本能寺から来た人がまんじゅうを食べている
わたしはお茶を出そうか迷っている
なぜといってあの本能寺から来たのだから
些細なことが失礼にあたるかもしれなくて
しかしお茶くらいは出そうかと
腰を ....
トイレで赤い卵を流したあと冷蔵庫から野菜ジュースを取り出そうとして
玉子を床に二つ落として割れてしまった。かろうじて玉子の形をとどめた
まま中身は放り出されなかったので、フライパンで割れた玉子を溶 ....
雪だるまだった水を飲む
顔以外はシンデレラに似ている
殿方に
見られると
赤くなる
じっと見られると
赤くなる
じっと見られると
じっとりと
濡れてくる
それは
OKの印
裸電球
眩しくて
若かったあの頃
何 ....
花粉も埃も取り去った無菌室で
くらしていますが
危険はどこかに潜んでいて
いつも隙をうかがっているのです
みがききぬかれた手すりが
不思議なことに
摩擦をなくしていたり
すべらないゴ ....
無理矢理気分あげていくのも気分が悪くなる
昨日の気温の急上昇が僕の気分を最悪にした
わらび餅たべたいという誰かのツイートを見て
少し気分をよくしたけれどもまだ悪い
そんな時には詩を書いてし ....
達成感は麻薬である
一度その快さを知ってしまえば、いくらでも欲しくなってしまう
他人から与えられることもあれば、自分でかみしめることもある
けれど結局、心の奥から湧き上がるもので
欲しいと ....
大きなケガでも、病でもない
けれど 怖くて負荷をかけられない
力を入れた瞬間、あの痛みがよみがえる気がして
こころを捻挫している
脊髄の奥から、
おずおずと孔が湧いてくる。
孔は私の声になり、
私の体は大地へとひっぱられる。
手のひらに痺れを感じて、
見てみると黒い孔たちが、
もくもくと煙をたてて、
涌き出てく ....
夜に
生長する木があるという
普通の植物のように
陽の光や水を養分とするのではなく
暗い闇の中
静寂と孤独を糧に
その枝を伸ばすのだという
そんなことは信じられないと
大抵の人は言う
....
現役であったころは
不眠にこだわり
とらわれ続けていたのに
卒寿ともなってしまうと
むしろ 過ぎ散った
影法師を まさぐり
続けて ....
病を得て復職してからも、私はしばらく長いトンネルの中を歩き続けた。私の関心は己の傷ばかりに集中して、社会や人間に対する根本的な不信がぬぐえなかった。些細なことで傷ついては暗澹たる気持ちになり、 ....
あやういわたしは
だだをこねたところで
やはり、あやうい
セールスマンが 私のこと 歌ってた
仕事で へこんで
お客さん この上もなく ひきつった笑顔で
見送ることしかできない
きっと 弱いのは
さずかりもの
つらいって 歌うのは わ ....
『ママは怒ると頭からしょっかくが生える』
と姪が言いだした。
『しょっかく?』
思わず聞き返すと神妙な顔をしてうなずく。
....
翔子さんの筆から生まれた
その文字は、無邪気に駆けている。
その文字は、歓びを舞っている。
「空」
誰もが自らを空の器にして
忘我の瞬間を、求めている。
翔子さんの持つ
....
草茫々の只中を
分け入ってゆく…夜明け前
(突如の穴を、恐れつつ)
それは{ルビ完=まった}き暗闇に似て
清濁の水を震える両手の器に、揺らし
あわせ、呑む。
――我は信じる。
....
卵であることは、苦しい
孵化するには、
薄い殻を…破らねばならぬ
ごうごうと流れる茅場に
溺れてゆく
光りの泪の中に
振り向く顔がのまれてゆく
凍りの風の中に
揺れる手が離れてゆく
流れの中に
楔打つものを探して
不安な時代の中だった
人は生きている 不安の中を
人は生きている 何を消費することもなく
悲しく並べられた商品の中で私も生きていた
アメリカの黒人は35歳までに自分が死ぬと考えているらし ....
反対を押し切って画学校に進んだり川辺で寝たり
思えば俺の踏んで来た運命の道 ....
一緒にいよう、いつも一緒にいよう
お互いの頼りはいつも傍にいること
冷たい風が強い町でも
海の匂いが切通しを下りてくるここでも
痛くても悲しくても朝は必ずきてしまうから
だからね、だから
....
見極めたい存在が 有るのなら
先ずは 相手を 知らないと
その窓が 開いているかが 大問題
喩え 開いていたとしても
カーテンに 覆われて しまっては
眺める景色が 偽りに
なっ ....
1405 1406 1407 1408 1409 1410 1411 1412 1413 1414 1415 1416 1417 1418 1419 1420 1421 1422 1423 1424 1425 1426 1427 1428 1429 1430 1431 1432 1433 1434 1435 1436 1437 1438 1439 1440 1441 1442 1443 1444 1445
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