夜花の香りが漂う闇夜に
湿気が肌に絡みつく
蛍火が舞い上がる水辺
シルクのドレスの女が
水無月の詩を詠う
ほ~ ほ~ 風に乗り
ほ ....
終着駅までのすべての往路が足し算の暦なのだと
信じきっていたころも確かにあったことを思い出す
アネモネの蕾をみて安堵したように降りはじめる雪がある
ことはまだ知らなかった
降りつつ、積もる雪で ....
梅雨(つゆ)の隙間の
木洩れ日のもと
常日頃は見向きもしない
街なかの原っぱに
うずまきただよう
黄いろいエナジー
それは それは
卒寿と ....
幼い前髪を撫でると
私の内臓の匂いが仄かに香る
私の風貌によく似た少年の
幸せだけ、今日も願っています
今日もあなたが幸せでありますように
十年後も、二十年後も
私が触れることすら叶わ ....
その川は病院の屋上にあった
男はゆっくりと川に入った
早暁の屋上には看護師はいなかった
監視カメラも男をとがめなかった
男の中で長年…
そう 半世紀ものあいだ
渡りきれな ....
焼き豆腐は とても素直
邪悪な世界の空気を 自らが吸い取り
拡散もせず 大人しく
鍋の横で 蹲っている
ヒロインとして 崇められた湯葉のように
くるくると 蜷局を撒いた 蛇の如くに
時 ....
満月に高層雲のメスが入った
よく見る光景だ
私は成り行きを見届ける
通り過ぎたメスの後
何事もなかったように
光々と輝く満月
ほっとした私は息を吐き出し
メスの行方を探したが
散り散り ....
一日ぶんのねじを巻いてきたはずが
まだあかるいうちに切れてしまった
時間をみせて
とかりた
あなたの時計もなんだかへんだ
かつて
わたしがいて
あなたがいた
それが全てだった時 ....
160619
雨を排出して
街の個性を潰すアユ
雨を貯め込んで日照りに備える
イワナ
貧乏な車が田圃に転落して
運転者は打撲傷で済んだが
後部座席でシートベルトを無視し ....
3・14から始まる円周率は
無限に続く
わたしが生まれた瞬間から
円周率を言い始めたとして
数十年を経た今も
それは言い終えられないことになる
そして、わたしがこの一生を閉じる ....
防御の意識を溶解され
ビートの強度が脳髄貫き
自己循環のループ壁取っ払い
スッポンぽん ノ 真っ裸
偽って 成って 鳴ったなら
個体の内楽音 ハ 天体間楽音
あおあお宇宙 すっくと独り
....
世界には溢れ落ちるほどの悲しみがあって
奪い合うほどの幸せしかない
溢れ落ちた悲しみにも思い出がある
なのに 誰しもが口をそろえて拒絶する
幸せの種は不幸の種でもあるのに
期待と絶望 ....
何千何万回も続く毎日
その内の一日がもうすぐ終る
それでもたった一度しかない今日
いつかまた逢えたらいいね
キャバ嬢は
星の数ほどいる
彼女達が
事件の被害者になった場合
テレビでは何故か
職業、飲食店従業員となる
しかし、他の飲食店従業員は
心の優しい人ばかりなので
文句の声を上げ ....
風が吹いて
木の枝についた
葉が揺れる
君はそれを見ながら
微笑む
頭のとれた蟻の触覚が
プルプルと動く
頭が揺れる
目の色が段々と失われ
動きも止まる
コンクリートの上
....
渦を巻く心の中に
永遠の夢をみた
真夜中の空を観てみれば
それはあまりにも美しい
果てしないクロニクルは
金銀銅の煌めきを放ち
ぼくを魅了する
夢は永遠の嘘であったとしても
な ....
僕の体が
小さかった頃は
ジャングルジムの
窓を潜り抜ける
トンネルは
光だと思っていた
ジャングルジムから
二人が生まれて
絡み合う夜は
窓に鍵を掛け
トンネルは熱だと
思 ....
人生は全くもって奇なるもの
嘘偽りを嫌う者は多い
私は私をおとしめない
そんな心もちで生きている
私が言おうとする事柄に
是非とも耳を傾けて欲しい
旦那 それは私と暮らせる者
彼に試 ....
悔しくて、悔しくて、悔しくて、
何度も、何度も、キスをする。
かなしくて、かなしくて、かなしくて、
いつまでも、いつまでも、抱きしめる。
別れが近づいていることが、
わかればわかるほど、 ....
#ダフィーダックの憂鬱
洗濯機を回すとあなたのにおいが
しんでしまう。
ごうんごうんと音を立てて
昨日のあなたとの時間を
ころしていく。
それでも私はいつもより多めに
洗剤を入れては ....
夢に責任を持つこと
君の夢はそんな曖昧でやわなもんだったのか
過去に価値をもとめてはならないのだろう
人生とはつねに現在進行形のその先にあるものだ
力はみなぎっているが
器がそれに耐えられそうにない
壊れそうになりながら
肉体を駆使して運動しても
技術を習得できない
年齢と体力とバイタリティーのアンバランスが
....
あいつはいつも金がなくて
いつでも誰かに金をたかった
嫌われ者の
ジョン・ホーミ・ウォーター!
あいつはあいつでいいとこもあって
優しかった、野良犬にも、あたしにも
ひとりぼっちの
....
「人間の生理的欲求ねぇ
食う寝る遊ぶって、よく言うけど
ボクは、食う寝る学ぶだと思うね
ゲームだって、愛や友情を学べるものが、楽しいしね」
「ワタシはさびしがりだから、食う寝る話すだけど ....
わたしたちは一枚の大皿に住んだ
皿は基本的に何の模様もなく
真っ白な大地にところどころ土が盛られた
わたしたちはテントを張り
ひまわりを植え
にわとりを飼い
真っ白な地平線をながめた
....
さっき、午後一時半過ぎから真っ黒になっちゃった
影法師になっちゃったのよ
伸びてく伸びてくわたし伸びてく頃
ガードレールにぶつかって痛くっても
そのままずるずるまるで道案内
みなれた扉をだれ ....
今夜は夜空に星を想えない
月がどこに行ったのかみつけられない
わたしだけの神さまとも会えずに
だから「おやすみ」はまだ云ってもらってない
近ごろはずいぶんなんだ、ふと思うそばから
それは ....
アオバトにはめったに あえませんが
たいていは木の上の枝で やすんでいます
キジバトや普通のハトのカワラバト(ドバト)のように
地面をあるいたりしているところを みたことがありません
....
俺は仲間に大きい顔をしたくて
道のタンポポを千切って吹いてみる
....
生きているということ
今日が来ること
明日を待つということ
誰かとまた唇を重ね合わせること
苦しむこと、歌うこと
この詩を誰かに伝えること
ステージに立って朗読する ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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