人生には
戦わなければいけないもの
と
受け入れなければいけないもの
とがある
昨日僕は遠くの都会に住む同級生から
久しぶりに手紙をもらった
短い手紙だったけど
手紙の内容が僕の脳裏に広がった
僕も同級生に久しぶりに手紙を書いた
書きながら同級生の顔や働いている姿や働い ....
まあなんと
落ち着きのないことよ
眠れずに
不安が蓄積され
叫び出したくなり
喉を掻き毟るほど
のた打ち回って
想いが
魂が
この身体から飛び出してしまわないように
気 ....
汚れた屋根に降りそそいだ雨が
酷い色になって窓をつたっている
音楽を聴く気分でもなく
本を開くのも億劫な
隣の空地に投げ込まれる空缶
明方には野良猫のおもちゃになる
....
「さんさい」
ピースサインをしながら
息子はごく自然に鯖を読んだ
うん、君は二歳だ
そんな君は、声を出すようになってから
いつしか「いらない」とよく言うようになった
決まってどこか ....
鉄の孑孑が
陽に吸い付く
山羊は飾られ 剥かれ
刎ねられる
空の管が鳴り
青は黙る
三方向に拡がる風景
外のちから 滴の影
淵の淵から
雨が掘り起 ....
もう旅はしたくない、と思った
サンクチュアリ
蓮のかおりがすこし漂っている
誰かがさしのべる手のひらは
あたえられる権利のように
まぶしく見える
でも ....
「お前彼氏作らないの?」と言われて
思わず泣いたその理由が
「あなたが好きだから」なんて言えなくて
青い看板に白い文字で
ビジネス
カジュアル
フォーマル
朝のだだっ広い駐車場
少しくすんだ 慎みの季節が
春に巣立った雛たちの 瞳にも
映って
....
夕方のラッシュに逆ろうて
工業地区行く電車に乗る
降りた駅ですれ違う人たちに
ご安全に 言うて
構内に入っていく
いつもの事や
ほら若い連中がまたはみ出して歩いてきよる
ご ....
生活感のなかに、だいすきな匂いをかぐ
ゆれるカーテンを抱きしめる
そういうとき、私のなかには
愛しかなくて心細いの
透明な血が流れている
母のお腹のなかにいて
私は目を閉じながら目 ....
移転先の
地下に溜まった水が
汚染されているのか
いないのか
それが重要な問題のはずだったのに
いつの間にか
盛り土するって言ってたくせに
してねえじゃんか
という話にすり替えられてい ....
幽かな機械が夢を語っている。
夢みる幽霊が歌を歌っている。
夢みる夢が音楽を奏でている。
夢みる機械が語り歌っている。
死のようにつよいあなた
鯨の神秘的な泣き声に似て、
茫漠として残酷な闇の世界
きらめいているのは、その鎌
農具、革命の象徴でもあり、生活の象徴でもある。
いつも愛してるっ ....
かかわりの中で
愛が生まれる
かかわりの中で
愛が育つ
愛の反対は
憎ではなく無関心だ
子供の頃の私にとっては
ばあちゃんの家というのは
いつ行っても
心やすらぐ場所だった
あの頃を想い出すと
今でもあの頃のやすらぎが
鮮明に蘇ってくる
久しぶりに見る陽光は眩し過ぎて
自らの汚らしさを思い出す
卑屈になって
謙って
疲れ果ててしまったこの心に
暖かな陽差しはむしろ痛みをもたらす
無防備に放り出された四肢は
幾千の ....
水の{ルビ簾=すだれ}がそこかしこに垂れ下がっている夏の部屋に居て、ぼくはもうあの郵便配達夫が来ないことを知っている。ぼくの胸のなかには白い綿毛のようなほわほわした生命体がいつも棲みつ ....
万が一
爆風トランプが大統領に
チンレンホウが首相になったとして
二人が会談したら
恐らくスーパージョッキーの
熱湯風呂のコーナーかなんかにしか
見えないのではないか?
まあ、大統領 ....
愛は始まりを告げなかった
愛は終わりも告げなかった
愛は形も作らず
愛はどこにも現存しなかった
愛は幻のように思えた
愛は煌びやかな化粧をした戯言のように思えた
愛は歌のように高まる感 ....
庭に穴が開いた
直径五メートルほどの大きな穴だ
思いのほか深く底が見えない
家人は怖がって埋めたがるけれど
まあ待て、何かに使えるかもしれない
主人はそれを制止する
試しにいらないものを
....
ふりつもるものはなに
きおくのなかのたびのはじまりは
こもりうたのようにこころをときめかせるものだ
かかとのないくつであるきつづける
ぼくにひつようなものはいちにちぶんのあいと
おきわす ....
時計の上に旗を立てよう。
明日が旗で、時計は進む。
旗は誰のものでもない。
旗が時間で揺らめく。
時計にとっての明日が、なんの変哲もない明日なら、時計は大丈夫。
君にとっての旗が君自身の立て ....
歌が時間を追いかける。時間は歌に捕まえられる。時間が歌に盗まれる。盗んだのはある時間。盗んだ時間のなかで誰かが時間の外に出る。誰かが時間を歌いだした。誰かにとっての歌が時間だって、歌が歌いだした。
誰も知らない海でした、(けしてあなたのほかには)
舟は出てゆく
夏の入り江、あなたの瞳の奥を
白い鳥は羽根を休めることなく
空にすべる手紙
返事はいらない、ただひとこ ....
トランプとヒラリーの討論を見た。
私は、トランプにぶがあるように見た。
どちらが大統領になるかわからんが、・・
権力闘争とは、それにしても怖い。
みんな真剣だ。
....
気づいた部分があれば
気づかない大部分がある
気づいた部分にとらわれすぎると
判断を誤る
たるんでいる
それだけだろうか
絶対に遅刻してはいけない場面で
どうしてそんなことをするんだ
しかもそれが当の自分だ
この自分自身を許せないという
やるせない想い
この気持をどう ....
そうして八月がやって来た
濡れた髪は山脈のゆるい傾斜をなぞるように戦ぎ
大地の荒々しい脈動を伝える両脚は
透徹した眼をもって立つことを求められていた
ぬるい渓流を走るわたしの血管
....
ブランデーを喉にながす
こくりと飲み込んだうつつは儚い
床にぶちまけたこころの黒さは
いつのまにか天井になり
わたしを覆い隠した、ほし、星のようだ
眠れずにひとの温もりだけを ....
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