光を打つものの影が
空に映り揺らめいている
二本の穂の墓
影が影に寄り添ううた
切り落とされても切り落とされても
見えない部位は羽ばたきつづけ
音の無い風が生ま ....
知らないことばかりの世界のなかで、それでもわたしは知っています
ことばには美しいものも汚いものもあるということ。散歩すると気が紛れるということ。善と悪が混ざり合いながら人は生きていくということ。知ら ....
未来に名前を奪われてしまった。
鉛筆削りの音を聴いた
ざりざりと、懐かしい音を聴いた
名前を知らないわたしが聴いた
名前を知りたいわたしが聴いた
鉛筆使って、あるかな ....
言葉を光のようにそそげば
育つだろうか
天使はこの生活や建物や歴史のない地平を
ずっと見ている
愛がわたくしを曳いていくのは疑いがなく
いまいるひとびとのよこしまや
緊張とかうたがいを ....
冷たい雨音を遮りながら
仕事帰りに紺色の雨傘は
静かに溜息をついていた
鉄道駅に着いたので
ちょうど雨傘をたたもうとして
夜空を閉じるときに
満月がみえると本当はいいのにねと
何か反実仮 ....
白い肌
青い血管
金色の髪
赤い唇
茶色い瞳
高い鼻
森の中で
君はコッチを向いて
僕を睨む
その視線だけが
僕の誉れ
鳥が飛ぶ
樹々がさざめく
モンシロ蝶が飛ぶ
....
小雨が止めどなく降りしきる
一一月はかなり寒くて
凍えそうになるけれど
本格的な冬がくれば
もっと寒くなるのだと
覚悟をしなければならない
吐く息の白さに
驚いてなどいられない
震 ....
好きが頬っぺに突き刺さる
授業中肩を叩かれ振り返り
君の指先が突き刺さる
好きが悪戯心をくすぐった
前の席の肩を叩く手の指先は
振り返る頬をへこま ....
発行部数5000部ぐらいの
クソみたいな雑誌で
見たことも聞いたこともない
自称詩人に毛の生えたような奴に
褒められたとか選ばれたとかってのを
得意気に話すものの
それ以上の進展は期待すべ ....
厳しい冬の寒さは
春に満開の桜を咲かせる
東京にゴジラが現れたとしても
北の国ではいつものように雪が深々と降る
明日は猛烈な突風も予想されるからと
二日分の食料品を備蓄して下さいと報道されたが
それは遠くアルゼンチン沖のせいなのだ ....
白濁の空
忌ま忌ましい朝
奪ってくれこの一人称
風よ吹き消せ
命の{ルビ灯=ともしび}
なにしろ好ましくない
すべてが、
現実なんだということだ
村野四郎は村田四郎で
司書たちに ....
できごとというものは
通り過ぎてしまうと
すべてまぼろしのように思われる
そんなことがほんとうにあったのかな
と思われる
愛なのか心なのか勇気なのか知らないけど確かにあるのはここにいるってこと
泣いているわたしへと向ける言葉を探すことをやめて、まずはわたしを探す
わたしのなかで、笑っているあなたを探すわたしがいて ....
いやになっちゃうであろうが
きらいになっちゃうであろうが
見映えも聞き映えもあまり良くない
ここは一応いやになっちゃうにさせてもらう
嫌になっちゃうと聞くのは嫌になっちゃうし
嫌にな ....
なぜか
子供用に作られたもので
大人も遊ぶ
大人用に作られたもので
子供も遊ぶ
だけど
子供用に作られた大人びたもので
大人は遊ばない
大人用に作られた子供じみたもので
子供は遊 ....
心が
カサカサに
なりそうになったら
私のところに
来たらいい
私は水だから
私を
飲んだらいい
もっと
潤いたかったら
もっと
私を ....
赤い 紅い 赤い ポインセチアよ
俺の心を染めてくれ
赤く 紅く 赤く 染めてくれ
まるで炎の様に燃えている
心の奥底で燃えている
熱情の炎が揺れている
キリストの ....
いっそのこと
辞めたらいいのに
そうしたらもう
苦しくないよ
辛くないよ
悲しくないよ
恥ずかしくなんてないよ
いいんだよ
できなくったって
いやいや続けても
嬉しい気 ....
燦々と降り注ぐことばの下で、当たり前のようにわたしたちの言葉は消えていかない
そう思いながらインターネットと一緒に生きてる
わたしはいつか消えるだろう。それは別に構わないが、痛いのは嫌だ
イ ....
秋。
夕日がくたあーっと疲れてて
その肩を
もみもみしてあげたいなーなんて
でも夕日の肩なんかもみもみしたら
あったかくて思わず
夕日の背中に抱き付いちゃう
「ちょっとーちゃんと ....
「あなたのためだから」
愛は
愛を
強調しない
今朝もまた
押すボタンを間違えた
ビデを押してしまった!
ああ!たまんない
穴に当たらずに
玉に当たっている
それにしても
このへんに穴があるとは
なぜ言葉がお金になるんだろう
詩に正解はありません。楽しさ、面白み、ぬくもり、涼しさ、柔らかさを求めましょう
そう語るわたしの心には、反抗心と優しさが共存している
校長先生は、何を語っていたんだ ....
通り過ぎるパリの風景
TGVが柔らかな景色を作り出していた車窓
あの日 マルセイユでトランクを引いていた 私は
あの日私を取り巻く何もかもを忘れていた
彼は会社との仲違いについ ....
{引用=つらくて泣いてて半日潰した}
十一月の町を歩いてみると路傍はすっかり秋の色をしている
みあげる余裕を持てなかったつい先日
すこしだけ{ルビ跛=びっこ}のわたしはせっかく下を向いていた ....
ゲロ吐いてるときは
ずっと
背中に火が着いてるんよなー
って訳わかんねえ
つかまり立ちなんて
すげー久しぶりよなー
って誰だてめー
指揮者が野良犬を乗りこなしてる
野性 ....
人の話を聞いている
することないから
人の話を聞いている
俺に話し掛けるから
こうこうこうで
どうなりましたと
交わしあう押し売り
疲れたし無理
言わずもがなもがもが
口ん中 ....
荒地に影を落とす
赤錆びた
鉄の大車輪
電源ケーブルは
荒々しく切断されている
廃業した遊園地の大観覧車
そもそも
同じ軌道を
くるくる巡ることに
生産的な意味がある訳じ ....
心は 残る心に寄り添う
いつもいつも 残したい心しか残らない
思い出すと 幸せだったのだ
そんな心風を
吹かせて ふかして
とけないものだけ 心にする
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