色の無い花が咲きました
香りも無ければ
命を繋ぐ力も持たない
少しだけ
孤独に見える花です
花はただ
『生きられたらそれで十分だ』と
私につぶやきます ....
秋空の下で
今日も洗濯物を干す
平和に感謝しながら
人は
パンのみで生きているにあらず
声かけで生きている
「おはようございます」
「お元気ですかあ!」
「だいじょうぶですかあ!」
いつか(あした)ミカってひとと
お友達になるかもしれない
電話番号を
交換し合うかもしれない
そしたら正直に
わたしお友達がすくなくて
だから携帯がうれしいなって
そこまでは言う、あとも ....
ゆるさない、しずかな鬼が
胃のうらで体育すわりをしてる
午前8時の喫茶店にて
ゆで卵のむき出しの
黄身に塩がかかりすぎて
窓辺から光さすきらきらの
砂丘はじごくでした。小さな人が
登 ....
私という存在は
先生という存在に根こそぎ持っていかれた
それは私が先生に惚れたということ
先生は太陽
先生は大地
先生は大海原
すべての父
私という存在は
先生という存在に根こそぎ持っ ....
息をしている
すべてのものたちが
息という名の
うたをうたう
うたという名の
命を
深く
息を吸いこみ
ふくらんだ分だけの
息を吐く
そのあと
わたしのうたは
誰かの肺の中 ....
暴力好きと
叙情性は
相容れないと
思っているあなた
無類の中上&梶原ファンである私は
そんなあなたを否定した上で
肘関節を逆に曲げたいと思う
「俺もあれくらい凄みのある顔ならなあ」 ....
ピアノの音色が白く輝いている。
僕はその中を歩いている。
この先に何が待っているのか。
初冬の風が厳しく吹いている。
孤独とは。
僕はピアノの音色に包まれている。
ほ ....
4冊のノートを鉛色に埋め尽くし全てを破り捨てた
3日分の睡眠薬と絶妙な量のカフェイン
5分に一回火をつける安煙草のニコチンとタール
エンドルフィン&ドーパミン&ノルアドレナリン
しゃれこう ....
肩越しのとまどいに
秋の風か
冬の光か
坂道の横を
電車がいく
秋の匂い
冬の湿り
あなたの小麦の肌に
雑沓がうすくなる
あなたが手をふる
....
「ひとはなぜ生きているのかなぁー?」
「うまれたからさ」
まつりごともかみさまも
しんじないあなたはそういった
戦争に反対するお父さんとお母さん
こどものわたしは
ベトナム帰還兵とおな ....
イリュミナシオン
眩い光の欠片が散らばって
掻き集めたくなるけれど
踏み付けて進む
茨の道はとても気高く
悦びに溢れている
イリュミナシオン
理解など求めてはいない
自己満足してい ....
変わらない場所が
ないってんなら
自分がそうなろう
捨てた車に乗り込む
捨てた場所に向かう
んなもなねーやっても 今は届かねーな
有るが頭から覆いかぶさって
ねーだらけさ
....
俯いたまま弾けるのが
ギターのいいところだ
黙ったままで
音が出る
靴の紐を
見ながら
音でいっぱいの
場所に立っていた
誰かがそこに
いるなんて
思わなくても
さみ ....
おれの素晴らしき我家の隣には狂人が住んでいて、朝から晩までこちらの暮らしに聞き耳を立てている、頭を掻く音、鼻を掻く音、耳を掻く音、歯を磨く音、すべての音に文句を言って、それでまともだと思ってい ....
コップの外側に付いた水滴の
均衡が崩れた瞬間を
ただ首を傾けることしかできず眺めているとき
別になにかがうまれるわけでもなく
なにかをうしなうわけでもなく
そうしたすぎゆく時間に
ひやりと ....
「疼痛発作の周期が短くなっているんですが」
私がそう言えば
「疼痛発作で死ぬことは
前から言っている通りあり得ません」
カルテを見ながら無表情に応える医者
死んで新例作ってや ....
上を向いて歩こう
が
BGMに流れてる
もう
最後の花束は
貴方の胸に飾られた
貴方は
生粋の大阪気質で
ほら おととしの父さんのとき
斎場の菓子パンを
残らず全部持ち帰っ ....
僕の従姉妹は
肩まで手が上がらなくなったので
医者に行ったら
「五十肩です」と言われた
「先生、わたしまだ四十代ですよ」と言っても
「五十肩です」と言われた
僕の近所に住む米寿の伯母さんは ....
藝術としての詩とは生きるうえでわきあがる言葉のことだ。本当の批評は生に向かわせる。
批評は相手を必要とする。誰にもきかれない批評は批評と呼ばれない。批評は相手とその周縁を必要とする。その総体に向かっ ....
僕の田舎は
うば桜がいっぱい咲いている
ソメイヨシノはパッと咲いてパッと散るが
うば桜は一年中咲いている
昔の美しさはないが
笑顔がすてきな桜だ
夕陽は語ってくれる
今日の抒情を余すところなく
そっとほがらかに やがてしんみりと
燃えながら終わりながらやがてほんとに 死ぬ まで
自らの何すらを惜しむこともなくて
この町の誰に向 ....
きみは見ているよね
たぶんその瞳はすみれいろをしている
ずっと追いかけていた きっとこれからも
忘れられない日日があって
忘れない日日があって
見つけたのは私 運が悪かったときみ、諦めて
....
十一月十五日の朝の雨はそとの物語
待っていた初冬の狗尾草もそとの物語
みんないつかしら遠くなっちゃった
どこかしらへ向かっての言い訳を探し始める
かなしくてかなしい私がかなしい
、風に運ばれ ....
脳の誤作動だったのだ
満月がこんなにも喝采されるのは
月は暦を変えられないことの杭を打ち込まれているかのようで
好きになれなかった
あなたの中に住まう狩人は
おぼろげな兎の陰に矢を放 ....
天国では純粋なウオッカを凍らせ
火を付け祈るのが主流らしい
確かめて見たいから逝ってくれないか
俺達はあの扉の向こうへは入れない
幾らテ-ラ-メイドのス-ツを着て
鏡面磨 ....
ネグリジェじゃなくて
ガウンじゃなくて
なんだっけ
バスローブを
思い出すのに
こんなに 時間が かかったよ
その間にも
ふわふわ
もこもこ
夢の中で
幾つもの 雲 ....
わたくしの心にだって情念の火くらいはありますのよと
微笑んで密集した蕪を抜く
抜いても抜いても蕪は密集していて
今日も明日もあさっても蕪の抜き菜がおかずですねと
やっぱり微笑んで蕪を抜く
微 ....
なんだか落ち着かない
理由は分からない
なにを書いてもうまくいかない
綴る言葉の一つ一つが悉く気に入らない
想いが伝わらない
想いが表れない
だのに書きたい
気持ちばかり ....
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