樹 死者へこぼす涙
残さずことばを散らし
ぬれて光る 生の裏地
知ることで目隠しされ
唇で唇を封じるように
傷口から遠く
白紙は音を吸い
飛び去ったかたことを ....
冬の石畳みの
陽だまりを愛しながら
時計の針で刻めない
とおい未来から届く昨日を
思い起こしてみる
追いもしない記憶に追われもせず
そこに立ち止まって
年齢を重ねる自 ....
真珠を胸に抱きながら
旅立った彼女 、
ひたすらな走りの末自らの肉抹殺し
魂の静かさに至るため
この平面因果の次元突き抜け
昨日、みぞれ交じりの雨が終日降り続き、積った湿雪はさらに重く
あたりを一面の白さに塗しつけている
どこからともなく、なけなしの高揚した気持ちが芽吹いてしまい
はずかしいくらいの言葉を書きなぐ ....
草の根と息吹と
あなた、忘れていったね
飛行船の落とし物みたいに
剝がしたり叩いたり
転んだりしながら過ごした毎日を
何と呼べば良かったのだろう
丁寧だったり雑だったり
胡麻 ....
おむすび、
お出かけする、
にちようびの晴れた朝に、
握ってくれた、
台所の海のかたまり、
炊きたての、
白いゴハンの湯気に混じって、
海苔と塩の蒸せるような香りが、茶の間にまで活き活き ....
呪詛のような蔦に巻かれ、痩せ細る夢を見た転寝の午後、少しずつ窓を駆逐せんとする強い西日、動乱めいた夕暮れが背中まで来ていた、コークスクリューの風が吹く十一月の終わり、ベルベッドにくるまれた骨の身元 ....
雨のふる町がカーテンの向こうにあって
ためらいがちな鳥の鳴声も混ざっていて
徐々に推敲されている
テーブルのコップを見る
書棚の本を見る
床を見る
漂う 朝の成分
....
つまんない大人になったねって
こうしてつまんないって思いながら
何のための美味しい食事か
分かんないよね
私、私と
楽しく遊んだ日を作って
充実してるって言い訳
誰に対してか
楽しい、 ....
日曜日は雨模様
もうそろそろ風邪引きそう
変換器のないラジオみたいな
面映いこの心情の原因を探れば
何かが落ちた音で目が覚めた
そのまま寝ていると
雨も考えようですよと
言われてまた ....
夕暮れの中庭のベンチに腰をかけ
{ルビ鋼色=はがねいろ}の空を見上げると
鳥が矢印のような隊列を組み
還るねぐらを目指して
陽の沈む方角に飛び去っていった
病棟に戻り
やがて食事のアナ ....
何も降ってこない
そろそろ雨がたんまり降るのでも
たまには雪がちょっぴり降るのでも
きっとありがたいのに何もない
何が降っても文句言わない
カエルでもオタマジャクシでも
小魚でも肉のか ....
あなたと共に居ても
あなた無しで居ても
生きられないと
解ったから 、
私は今 独りで生きられる
まるで朝の連続テレビ小説
15分の枠に凝縮する
日々の時間の移ろい
現実はテレビのような起伏は少ない
静止画像に見えることもあるだろう
今日のダイジェストは
賞味期限切れの調味料を捨てたと ....
一瞬一瞬の思考が鷲となり大空を飛翔し
昂る感情が獅子となり大地を疾走し
持続する意志が牛となり草を喰み反芻し
私は自らの内奥の光に身を委ね
十字路を大股で過ぎっていく 、
車椅子の車輪を ....
泉に落ちた心の花を
女神に祈れど掬(すく)えない
すべてに正解する空は
みあげるたびに輝いて
おそらく少し恐ろしく
なにかに急(せ)かされてるようで
ひとりの部屋で ....
ご当選おめでとうございます
こちらお持ちしました
ありがとうございます
例のものですか?
はい、このアプリをこのように
スマホやタブレットに入れて頂ければ
対話型生成AIで
あの ....
○「一日一生」
僕は
今日一日に
集中しよう
明日はわからない身なれば
○「坐禅」
ありのままの自分に向き合う時間
○「幸せ」
幸せは
各自の脳にあり
我思うゆえに幸せなり ....
なにが私の役割なのかとか
マジメに考えていたこともある
今年ももうおわる
たっぷり楽しめた
小鳥ももういない
すこしだけ寂しい
シンプルに云っていいのなら
オシ ....
スターズ&ストライプス
片側四車線
湾岸エリアの中央分離帯の
縁石に座って
赤子をあやす若く美しい母親が
その手を離さないように
スターズ&ストライプス
マンホールの蓋の上で抱き合う ....
憧れというのは
なんとも荒々しく ぎらぎらとした
しかし かそやかな 祈りなのですね
誰も知らぬ という
細く暗い道を ゆくのに
あなたには 信じることしか
すべが ないのですから
....
磨きぬかれた回廊が朝日に照らされピカピカと輝く頃
眠りに就いていた患者たちは目覚めの一服をふかし
何時もと変わらない挨拶を何回もする
そして名前を呼び合うことで互いを認識するのだ
ぼくはブラッ ....
握りしめた掌の内にある
相が示すものを大切に
地に足をつけて
地球の小さな一画に
間違いなく生きている
上を向いて仰ぐsky
電線で切り取られても
宇宙と繋がっている
私は ....
',
, 髪の毛が十勝フイールズ
, ジャマイカなストロベリーフイールズ
, 何食わぬ顔でスノウドーム
, 逃げ込むオピニヤォン
',&# ....
金の光の瞬き揺らぎ、
自らを振り返るな
私は此処に居る
声音の柔らか
色付き包み込む
揺らぎ輝きまた瞬き
人に全幅の信頼寄せて
暑と冷の狭間の優し熱光
見えない観えるもの確と示 ....
なんにも詩が浮かばないので
ぽかんと青い空に
真っ赤な風船を
浮かべてみる
真っ赤な風船は
すぐ青空に溶けてしまった
これではお話にも映画にもならない
せっかくの赤い風船なのに
....
春はこない
いまのわたしは冷たい風と雪とが吹き荒ぶ冬
いつか読んだ物語のように
魔女がわたしのこころを冬にしてしまった
春はこない
夏も秋も
たとえ季節が移り変わったとしても
わたし ....
○「四季」
春夏秋冬
日本には四季がある
春には春の美しさと喜びがある
夏には夏の美しさと喜びがある
秋には秋の美しさと喜びがある
冬には冬の美しさと喜びがある
僕たちは一年中飽きない美 ....
{ルビ朧=おぼろ}に深まってゆく夜
鏡に映るのは諦めをつなぎ合う僕ら
幾重にも繰り返されたパラダイス・ロスト
進むほどに歪んでゆく羅針盤
僕らの無邪気の夢はとうに喰い尽くされた
誰かに ....
男は女について理解出来ない。そして女は男を理解したいとあまり思わない。
だけど、お互い気にはなる。
それは男が穴を求め、女がでっぱりを求める生き物だからじゃないかしら?
女は、欠落について考 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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