心を疑うと実母に電話で言われ、
ああこの人は、還暦を過ぎて尚、心が純粋であったのだなぁと眩しく思った
肉親に傷つけられすぎて傷つくことに慣れた私の心は
年を重ねるごとに、まるくまるく丸みを帯びて ....
たすき
ヒンドゥー教
懐石
エコロジーの観点から
自称詩人が
むやみやたらと
自称詩を投稿したり
印刷して冊子にしたり
電子書籍化したりするのは
完全に禁止するのが良いとの意見が
世界人口の2%を占めることが分かっ ....
湿った空気に撫ぜられて
わたくしの脳内が段々と湿気を喰らい
破裂寸前な頭を持って
ただ立ち尽くすこのひとつの像となっている
ぷかりと浮いた気泡に
呼気に少し湿り気を混ぜ込んで
重い頭を ....
営業マンは営業成績が人格だ
老人は預貯金が人格だろうか
アルバイトは手際の良さが人格だ
そうだ
お金持ちだけだ
清潔さや円満さ、温かさが人格なのは
招待状からラ ....
真冬の寒さに緩く緩く絞め殺される
自覚なく擦り減る命と途方もなく高い空を眺めて
私は人々の摩擦と自意識を感じ取る
血みどろで喜劇的な終わりを迎えたい
あなたのその無自覚な一言で私は消失したい
....
懸賞ハガキを書いていました
あなたが手術を終えるまで
プレゼントが私にたくさん届くように
しめきり日はいつなのと
あなたはいつもきいた
私がなにかに追われるように
ハガキを書くから
....
ダンボールの中身は
一週間前のまま
本棚から下ろした山積みの文庫本が
私を睨みつけている
今頃私はどこに居ただろうか
このままゆるやかな坂が続いて
いつもの ....
二月のある日のこと
今月の14日はバレンタインデーと
思いながらチョコをかじっていました
今日は役所へチョコレートではなく
離婚届を届けてきました
今日のチョコはとてもビターで
それでいて ....
目に見えない壁があって
その先にあなたがいて
壁を隔て私がいて
二人の距離は近いのに
近づくことができない
目に見えないが壁あって
ここから先へ進みたいのに
壁にはドアもないから
....
原人を教えてくれと
どっかで声がした
ジャワ原人と声がする
待ってくれノートに書くからと
また声がする
ここはどこかと思えば
高校の教室の歴史の授業中
そんなわけはなくて
リハビリ ....
自分に感心を寄せる為には
「私、死ぬかも知れない」ぐらいは
屁のカッパで言います
だって言うだけタダだから
ネット上でだったら
いくらでも死んで
いくらでも
蘇って見せるわよん❤️
不 ....
大きな箱だった
膝を抱えてすっぽり隠れられるほど
そんな立方体を展開図にして
悲しみの正体や理由
いちいち解説してくれるけど
「まったくなぐさめにならない」 そう言うと
《なぐさ ....
夜半から雨が降ると
坂は魂の匂いで蒸せ返る
幾百匹のカエルの白い腹
幾百匹の紫にふやけたミミズの肉片
幾百匹の忘れら ....
木の芽時、
自律神経に訴えるささやかな頭痛とめまいで、
ベッドの上の絶望を味わう
ああ、たった今あたらしい事がはじまろうとしているのだな
蓄えた滋養をおなかの辺りに抱きかかえ、胎児の様 ....
ゆめの在りようを忙しなく描いては
愛おしく汚れて色付く指指
あたしたちは性懲りもなくなんども見つめあっては
数秒ずつの恋を終える
この世の輪切りを飾って悦に入るなよ
どんな隙間にも羽 ....
熊を躍らせると
一つだけ恣意的な物が
茂って来る
柱時計は赤が出て居て
ネジを巻かなければならない
踊り出した熊は
フライデーに仕留められた
恣意的な物は
奥歯だったのかもしれない
....
虹
名残雪
杭
はる地球の回転が速まるせいか
わたしは立ちくらみして
光は速さをなくしたみたいになる
だからかはる 風が軽くなりすぎて
わたしの姿は光をうまく受けれなくなり
わたしの影はどこかへい ....
バレンタインデーが
ハロウィンに負けそうなのに
ホワイトデーなんて
最早誰が誰に何を贈る日なのかすら
忘れてしまって
途方に暮れたので
取り敢えず子供達に
ランドセル贈ったら
第2 ....
道を歩いてた 何となく可笑しくて
顔がにやけてた 何となく可笑しくて
道行く人に 見られてるぜ ヤバイでしょう
笑っちゃいけない と思えば思うほど ツボにはまっちゃいました
歩きなが ....
月明りのなか
夜が滲みうまれた
夜光虫がきらめき漂う波間に
からだをあずける
ひとりきりの旅の途中
置いてきた記憶が
よみがえる
こころがふるえ
白い花びらがいちまい落ちる
舟こぐ音 ....
まもなく二番目の月が終わろうとしているこの星
の如月または衣更着のもう一枚羽織りたいくらい
の夜の気温の東アジアの日本の東京の定温は何度
ですか十八度くらいかなってそれはどこかの月の
平均です ....
渡り鳥が旅立つ
渡り鳥の目の中で
僕は故郷を目指す
故郷などもうないのに
日が暮れる
眼下の家々に明かりが灯る
かつて僕の家だったあたりも
他人のように冷たく光っている
....
僕は村上春樹がよくわからない
本がたくさん売れて話題になっているようだが
僕は村上春樹がよくわからない
世界中で評価されてノーベル賞候補と言われているが
僕は村上春樹がよくわからない
新作を ....
心臓が止まったら
僕は死んでしまう
心臓は寒い日も暑い日も
休まずに動いている
心臓に裏切られたら
僕は死んでしまう
一日に約10万回も休まずに動いている心臓が
筋肉でできているとは驚き ....
ブクブクと音を立てて
沈み込んでいく
肺に残った酸素を絞り出し
それでも
頭上に揺らめく空
暗くなっていく視界
足掻けば水面に近づくことも
新鮮な空気を吸うことも
出来そうなのに
な ....
最終連は
とうに終わっていても
締められた言葉は
いっこうに完結するようすもなくて
視線は
空を漂う余韻の行き先を
見つめている
その時
一羽の冬燕が目の前を横切るも
地面に落ち ....
東方ぬ島ん あがりがたぬしまん 東方の島も
西方ぬ島ん いりぬがたぬしまん 西方の島も
見ゅるばる見ゆん いんじゅるばるいゆん 見ようとするから見える
雨 ....
もっとくだらないものを
もっとたあいないものを
わたしのなかに鳥がいる
もっと止めどないものを
もっと果てしないものを
あなたのなかに海がある
もっとせつないものを
もっとはかな ....
1189 1190 1191 1192 1193 1194 1195 1196 1197 1198 1199 1200 1201 1202 1203 1204 1205 1206 1207 1208 1209 1210 1211 1212 1213 1214 1215 1216 1217 1218 1219 1220 1221 1222 1223 1224 1225 1226 1227 1228 1229
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
3.25sec.