ピチャピチャッ
大きな浮き袋に乗って
わたしはツバルを目指していた。
鴎が降りてきて動力のイルカに指図する
~おらおら~そっちじゃない、あの蜃気楼を目指せよう~
デヴィッドがたっぷりの ....
いま夜空で見ている星の光は
何年いや何光年まえに放たれた光なの
すでに星は消滅して
光だけが宇宙を走りつづけているのかもしれない
そんな光が交通整理もない宇宙に溢 ....
ここは箱庭、{ルビ葡萄色=えびいろ}地獄、
むわっと暑く、空気も葡萄色、味はない。
残念ですね、空気じゃ腹は膨れない。
煮えたぎる土鍋は、
カセットコンロに鎮座して、
ぐつぐつぐつぐつ黄 ....
{引用=
さはれさはれ、去年(こぞ)の雪、今は何処(いずこ)・・・・・・、
フローラ、アルキピアダ、タイス、エロイース・・・、ヴィヨンの古い歌に現れる女たちの美しき名のように、とてもやわら ....
参るし羽は弱々。ヨハネ走る今。
まいるしはねはよわよわよはねはしるいま
靴、誤魔化した私がまごつく。
くつごまかしたわたしがまごつく
だがリフレインは動く。広範囲レプリカだ。
....
ふいに立ち寄った喫茶店のBGMが
雨の音に負けて壊れていく
嫌な事もなければ
良い事もなかった
今年の夏に
折り目を付けられないまま
クリームソーダを飲んでいる
弾ける泡に
何 ....
すぐそばに居ても
昔すれ違っただけの
他の誰かを思っている
罪に苛まれて
不意に口づけをすることで
更に罪を重ねる
おまえが愛だと信じて
疑わないものを
俺は背負いきれなくなっている
....
しずまりしずんで
またうきあがり
あがきあらぶり
いつのまにか
ふゆうし
すごしこえて
しずまる
あなたの
おだやかな
おももち
なにもかも
のりこえてきた
こくいんの
....
水たまりに水紋が
リズミカルに打ち鳴らす
雨がしとしと静けさを呼ぶ
子どもの公園
ブランコもすべり台も
手持ちぶさた
砂場のお山も
半分になりおまんじゅう ....
少女の家の浴槽の中でこれは夢だ、と判った。
僕を肩まで沈めるお湯はその面のすべてから苺の安っぽいにおいを放っていた(たぶん入浴剤の成分だ) 僕はこの少女の家の構造の対称性を想ってすべてが まさに ....
いらぬいらぬいらぬいらぬ
宮刑に処して{ルビ呉=く}れ
僕は四年間詩を綴る
珪藻の家、球は白濁し
粘弾質の液体を溜め込んでいる
不快人間だろう
神経毒で退治して呉れ
僕は{ルビ先=ま ....
ただの消費者から
表現者になろうなんて
俺にはおこがましいかな
いやと言える実力が欲しい
地下から出てきて陽の光を浴びる
詩は他の創作に比べたら
やりやすい創作
だから俺みたいなのも ....
ビル・エヴァンスの
あなたと夜と音楽とが
鳴っている
タイト目の録音だ
仕事に行くときに
車の中で缶コーヒーを飲みながら
いつも聴いていた曲だ
こいつを聞いて ....
なんだろうなぁ
この感情は
分析すると
遠慮
気後れ
申し訳ない
いたたまれない
もっと役に立ちたい
もっと会いたい
帰り道はいつも
なぜか
幸せな気持ち ....
長く働きたいって言ってたのに
突然辞めるなんて
どうしたんだろう
尋ねても
「色々あって」
理由はわからない
何が起こるかわからない
ぼくの右腕
ポロリと落ちた
ぼくの代わりはい ....
晴れていようが
雨でいようが
待合室の様なこの扉を開ける
向かう宛てがあっても
向かう宛てがなくても
コンパスは扉の外を指している
セリフもない
ストーリーもない
そんなス ....
1度だけ
私を愛でて下さい
こころが開いた今
美しい私の肢体を
愛撫して下さい
セックスを望んでいるのではありません
あなたの手のひらが
あなたの口唇が
どれほど優しいのか
あるいは ....
あなたが死んだその日から
あなたがずっとそばにいる
あなたが生きたあの日々は
わたしの記憶の外にいるのに
あなたが死んだその日から
世界は少し嘘っぽい
あなたが夢に顔を ....
黄金の山羊
瞳がこぼれ落ちて
資本主義の留め具になる
ぱ、ぱ、ぱ、ぱらいや
桃の果肉が歯にからまり
白骨体の背骨を舐める
烏骨鶏の朝
寺の水たまりに映る小学生
跳ねる、跳ねる、跳ねる
....
時の留まる瞬間の開け
ゆっくりと飛び込み
沈んでは深く深く
舞い上がり高く高く
拡がり抉り尚も拡がり
鋼の意識を保ったまま
ほらっ、
昇る月の真ん丸へと満ち充ちて
黄白く微笑み ....
私はいつも
世界と向き合うと
身構えてしまい
端から太刀打ちできないと
首をすぼめていたけれど
今の若い人達は
臆することなく
自分の生活の延長線上で
世界を捉えているのではないか
....
照明を落とし、
真っ黒なブラックホールに
目を閉じ
静寂な部屋で
ゆっくりと静かに
息を吸っては、吐く
体内の何ものかが抜けていく
外の気配と
内の ....
私の
この闇は
深い
宙に照らされて
いつまでも静か
・
※ 五行歌とは、五行で書く 詩歌のことです。
せん風機と
みんみんぜみと
こおろぎが
同居している
夏と秋のさかいめに
・
※ 五行歌とは、五行で書く 詩歌のことです。
午前3時
静けさの中
静かに目覚める
これからどうすれば
自分を変えてゆけるだろう
ネット上をどんなに検索しても
その答えはないよ
考えながら朝を迎えた
少しも眠くない
どこ ....
我々は
煮ても焼いても食えない隣人に
面した時に
どうするかを
問われているのだ
見てください
ブルース・リーの
敵を屠った後の表情
切なさ悲しさ
そんなことはできない
愛 ....
乾いていて冷たいそれを
おれは か細いからだに縫っている
目や耳や口すら覆っている
輝いたことなど一つもないが
揺れ動かず しんとしていて
煮詰めて固めたざらめのよう
黒々してて 鈍重で
....
たんたたたたんたん、たんたたたたんたん
聴こえるか
たんたたたたをたん、たんたたなたんたん
聴こえる
聞こえない
たんたんは死を表すってあのエイリアンが言ってた
あのエイリアン野郎は簡単だ ....
思いのこすことは無い
思いのこすことは無いが
このままでは
むなしい 空虚だ
と感じる一方で、私は
恵まれているんだ
とも思うのであった。なので、
まだその時ではない、と思いとどまるので ....
僕の事が嫌いな人に
朗報がある
僕は滅茶苦茶だから
あることないこと言う奴から
離れた
あることはまだしも
ないことのレッテル貼りを
何故人は止められないんだろう
....
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