真昼の銀河の蜘蛛の糸
薬指で行う空との会話
花の幽霊が二人居て
一人は私と共に来て
一人は影と共に去る
....
明日は
子どもを一万一千人売り払って
ところてんを買う日だ
誰にも
話しかけられませんように
緑と白の渦のなかに
切り落とされた龍の手首
それは何かを掴もうとして
ひらかれたまま漂っている
爪先の方から天国に向かって
2.3センチ空を飛ぶ
あなたがいないからである
水たまりを飛び越えるように
歩道に一メートルを刻んでいく
翼はあったかなかったか
リンツのチョコレートド ....
君の鼻歌を引き出すために
何を話したらいいだろう
緊張を含んで発した言葉は
白々しい空気となって
沈黙の中に霧散してしまう
きっと些細で単純なことと思うのは
僕だけなのかな
意思を感じる ....
何かの幼蟲が皮下を這ひ回る
所謂コールドターキーの苦痛を
かう表現する者もゐる
ゆくりなく禁煙してゐて
煙草は決して嗜好品などではなく
麻藥の一種だと知るが
幼蟲が現れぬ分
マシかとも
....
向こう林立する樹木の暗闇から手前こちら、
苔生す巨岩の平らかな頂きに
絶えず大量に溢れ流れる水がある
そうして溢れ流れるこの水の内に
絶えず脈打ちうねり律動スル力、
水の溢れ流れの大 ....
肉体は、しわだ
ぼくのどこを切りとっても、まっすぐなところはすこしもない
ぼくの中には四角も三角もない
不明瞭なしわだけで、ぼくは構成されている
まっすぐな線を見た時の高揚は、ぼくがしわである ....
自分が
何者かを
頑張って探し続けて
自分はいつか
素晴らしくなりたいと
大言壮語をはき
そうやって
苦しみもがいて
また今日も
あの女優さんで
マスターベーションをす ....
天罰がくだった
僕があまりにも素行が悪いからだ
大手術を経て
死に目にあって僕は心を入れ替えた
ありがとう神様
僕はさらに愚かに生きてゆきます
カバ、ひたひたと、たそがれて、
電車、痴漢を乗せて走る。
ヴィオラの稽古の帰り、
落ち葉が、自分の落ちる音に、目を覚ました。
見逃せないオチンチンをしてる、と耳元でささやく
その人は、ポ ....
「谷川俊太郎さんとイベントします!来てください!」
いつからかだろう
そんなメールばかり届くようになったのは
ストーブの上のやかんが踊る
白い湯気たち お部屋を作る
いっしょうしゅんしゅんし ....
虚無の庭に
僕らは佇む
灰色の日時計のかたわらに
でもこの場所は
光源のさだかでない光が
ぼんやりと漂っているだけだから
日時計は時を示すことができない
忘れない というクリシェを
....
いつも海辺を歩くと
貝殻を探してるのに気づく
最初は海の向こうに
なにがあるのかと目をこらし
海と空の境目がちゃんとあると認め
それが宇宙と地球を隔てる線だと想い
次いで ....
○「気づいた愛」
この年になって古女房への愛を新たに感じた
たった二週間のワイフの入院だったが
新たに愛を感じた
やっぱり独居老人は寂しい
知り合いの奥さんが1ヶ月ぐらいがん治療で入院してい ....
〈寒柝の夜を纏へる親チカしさよ 涙次〉
彼は離れ星
一人カレーを食べてゐる
石化した思ひ出が
彼の心に居坐る
I come and stand at every door...
死んだ少女 ....
ネズミ、
ひとつに特定できない冬の死、
風のつよい日に、灰色の体毛さえ靡かせず、
そのままで凍(しば)れきった、
ひとつのからだ、
まるで縁石の上に乗りあげて、
横転してしまったちいさなバ ....
ベランダに 平面を、前に出し
ふるいコトダマが 流しこんだ、密度や態度
永世から伏せ字にして遊ばれている
眼鏡をかけたクジラでも探すね
シュウの表面に画く、毒にしめた卵が
・牛乳・砂糖 ....
ライドンと云ふその靑年が
ロットンに生まれ變はる為に
燃えるやうな赤毛を
緑色に染めた
燃えてしまつてはいけない
全く新しいアイディアが
彼の脳には詰まつてゐた
情熱を誤魔化し
怠惰を ....
ふと口ずさむ歌に思い出した君は遠い過去
口癖のように語った夢は歳に不似合い笑いの的
耳をふさいで眼をつぶり がむしゃらに生きて
そして
学生時代の幼馴染と語る思い出はいつも君
とうの昔に ....
何も無いけど
何も出来ないけれど
絶え間なく流れ
過ぎ去る時の中で
私は生きている
何も知らないけど
何も出来ないけれど
めくるめく毎日の
それなりの出来事に
私は笑って ....
「時間がないから。」と
あの娘は駅へと急いだ
僕は「見送る。」って言って
無理矢理バスに乗り込んだ
駅であの娘が言ったよ
あの娘が言ったよ
「私付き合ってる人が居るの。
私一度だけ結婚申 ....
レンガが降ってくる
##### 線路
十字ボタンで突き刺したんだよ
夕闇の水田のなかを、幽霊たちがとぼとぼと歩いていく。
どんな経緯だつたか忘れたが
H.院長は僕に
「ロリコンは髙尚な趣味だよ」
と云つた事がある
醫者の癖に煙草は喫ふ
不用意な言葉も口走る
瘦身の彼
穏やかに語る面を打ち出し
何とか患者の ....
隙間から光のこぼれる
カーテンは閉めたまま
布団の中
隣の温かい曲線をなぞり
指や足を絡め
パズルのピースを探り合い
ピッタリ嵌めて
繰り返し
もう少し
繰り返し
あともう少し
....
夜毎共に花火を打ち上げても
君には何も残らなった
陽の照る最中に降り注ぐ雨
純白の光に崩折れてしまえば
眼前を直進スル白骨の隊列
死の影を引き摺りながら
いつも不思議と明るかった君、
....
芸能界ってすごいの?
すごい、かもしれません
すごい、ということになっているところのもの
虚飾の世界じゃないですか
芸能人が強者とは
全然思いません
人気商売なんてつらいよ
....
体調が悪くて、
1日中布団でゴロゴロ
昨日買ってきたレコードを取っ替え引っ替え聴く
みんな良かった
ほっとけば、
僕は毎日、一日中こうしていたい
聴きたいレコードはわんさかある
忘年会へ ....
なんだもう夜かと
ひとりごつ
ずっと傷にお塩ぬりぬり
オナニーしてもなんか違って
生渇き
誰のせいなのかと考える
自業自得すぎて笑える
やけに膣が恋しくなるが
生殺し
あーあ ....
○「満員電車」
満員電車は
人間を人間として運んでいない
人間の物化である
年齢も性別も障害も一切関係なくただ詰め込んでいる
いや物以下の扱いだ
壊れやすい物や冷蔵が必要な物などを運ぶ場合 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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