内なる外が押し寄せて来る
外なる内が押し寄せて来る
誰もいない、繋がりはない
白い空間奥まる深夜
圧迫され窒息する
深みへ奈落へ落ちてゆく
(揺れ震える肉の魂)
ぬらりと赤い舌に呑 ....
○自分が入院して
よくわかった
義理見舞いなら
遠慮した方がいい
葬式は
義理でも行った方がいいが
入院見舞いは
遠慮した方がいい
○退院
やはり帰る家があるということは
とて ....
どうでも良いことに
頭をあまり使わないことである
あまりにも
雑念が多すぎる
これが
病気のもとである
行き先のないお前の虚像
とどまることを知らない水
不器用に溢れるのを忘れて
拒絶された命の河に埋もれる
沈んだ肌を撫で
冷たい手を取り出す
無数のお前が揺らめき
苦しみと愛しさを唱う ....
自称不動産賃貸業って
普通に考えて
「あっ、こいつ働いてないな」と思うだろ
何でそんな奴が生活出来て
しかもPTAの役員なんかやってんだ?
自称何とかには
犯罪の臭いしかしないと
前 ....
オレンジ色の世界が僕に優しい。
季節の抜け殻が道路脇に溜まっている。
それは次の季節に託した遺言のようで。
澱んだ色に鮮烈なオレンジが溶けてゆく。
僕には悲しみを持つ権利もな ....
午後になり気がつけば夕暮れ
隣にはあなたがいて
長い下り坂の向こうに海が見える
リゾート地でもない
港町だけど
二人にとっては特別な町
休日の風は何処となく優しい
潮風がリゾート ....
静かに生きてると
図々しい人にやられ続けるから
たまには牙があることを
教えなきゃダメだ
この世は弱肉強食
風に吹かれて
ただ気ままに生きていたかったけど
お前たちはその ....
諍いが嫌いで
嫌な人間から逃げる
くよくよした
ちっぽけな自分の頭の中を
粉々にふっ飛ばしたい
人に疲れたと言って
癒しの場所を確保したところで
いつもその場所は無残に奪われる
....
いつからなのだろう
躊躇するようになったのは
幼いころ
なんでも言いたい放題
スカートだってめくっちゃう
廻りの反応が脳に蓄積されていく
躊躇は ....
風に靡く髪のように
たおやかな装いで
優雅な舞を演出する舞踏家のように
はらはらと落ちては舞い上がる、乙女
満月の照明を浴びて
きらきらと光り、芳香を漂わせながら
終演の華を咲かす
....
惑星をつなぐ鉄道の中継地
真空チューブが
弦のように延びている
定刻をすぎても宇宙嵐で
発車の目処はない
電気石で火をつけて
炭素を吸う
外壁で散るホログラムの桜
....
蓋然性
籾
御影石
東京は聞いていたより桜がのこっていた
やはり赤茶けたものがだいぶんのぞいてはいたが
もう銀杏がつぶつぶの緑を枝にふやしていた
関西ではそれはまだだ
東京はこっちより二三日はやい ....
雨に濡れ
突っ立ってる
ひとりで
スニーカーで
交差点で
背後から
クラクションと罵声に
刺されると
笑えてくる?
笑ってないけど
笑顔を作る仕草は
カップラーメンがふやける感触 ....
そして春が来て
今年も川辺の並木に
ホタルイカの花が咲いた
日中は褐色に湿り
夜になると仄かに光った
数日でホタルイカは散ってしまう
川に落ちたものは
海にたどり着き
地面 ....
火のガ鳥の生き血を飲めば
永遠に生きられるという
伝説を信じた
自称詩人「籠池さんは今」は
火のガ鳥を捕まえ
その首に噛みつき
ごっくんごっくん
生き血を飲んだ結果
深刻な病に冒され
....
歩いて 歩いて 歩いて 歩いた
道の先には丘があり、その先めざして、
歩いて 歩いた。
会える何かをめざして歩いた。
丘の先には空があり、空の中にはぽっかり雲が
歩 ....
青ざめた処女
乾いた空気に絡みつく熱帯の太陽
千年の年月を経て発見されず輝き続ける金剛石
アヴァドゥよ!
偉大なるゴーラクよ!
鋼鉄の処女よ!
内なる声、その沈黙の ....
竹の子の皮には
小さな産毛が生えていて
まるで針のよう
はがすごとにちくちくする
皮の巻き方は
妊婦の腹帯のように
みっしりと折り重なっていて
はがされたとたんに
くるりと丸くなる
....
ふっと舌打ちをして
音を耳にする瞬間までに
つま先を 膝から上まで飛びあげる作業
骨がパキキと鳴ったり
粒がキリリと噛んだりするのも
承知の上
ふっと横目で見やる世界
はっけよいの ....
おばあちゃんがあけたドアは
いつもあきっぱなし
猫が入る
風が入る
お父さんは怒る
寒いと怒る
家族は怒る
閉めてと怒る
おばあちゃんには見えている
困る家族が
中にいる家 ....
人間は
だれも
信じられなくなったら
生きていけない
飲み込んだ言葉が
胸にわだかまりの
どろりとした沼を作る
沼の中で
人に見捨てられ大きくなった亀が
悠々と泳いでいる
よく見ると
子どもを食ってふくれた金魚の尾が
ひらりひらり
....
おにぎり
かもめ
宍道湖
父、母からの生に自立して
もう己自身がひとつの風土だ
と書いた北の国の詩人がいた
東京育ちのわたしにとって
風土とはどのような意味をもつのだろう
解体され ....
遠くに向かって泣く時は、
空は静寂の中に沈んでいる。
ひんやりとした夜の風が吹く。
私の感情はその風に吹かれて彼方に飛んで消えゆく。
12時の暗闇を回る頃、
諦めの遠吠えが響いている。
....
稀勢の里の本名が
萩原だということを
知っている人は意外と少ない
ショーケンは萩原だが
ショーケンと萩原は何の関係もないことを
知っている人は意外と少ない
ノルディック複合の双子が ....
やっと夜が訪れた
昼日中の肉の激痛修まって
静けさに 魂漂う 夜の深み
はっきりと
感じるのだ、自らの
奥底に未だ燃え盛る
生きる意志を魂を
やっと夜が訪れた
昼日中の肉の激痛 ....
通学時に一緒になる度
話しかける切っ掛けをくれる
君の携帯音楽プレーヤーに
感謝しながら今日もまた
肩先をつついてから聞く
聴きたい気分であろうと
無かろうと私は必ず
イヤホ ....
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