缶コーヒーの色を確かめて飲んだ事が無いから
それが透き通っているかと聞かれると自信は無い
匂いはまるで麦茶の様で
そいつがどんな味かもろくに覚えていない
寝る前に見た景色がどんなだったか
....
ダースベイダーを
ダーツでは倒せぬので
エドモンドケンパーを
呼んで来たら
母は眼科へ行ってしまった
歯の中は秋で
狂言回しは青くて
小腹が空いて来る
車で北へ向かう我等に
歩きで南 ....
初任給を握りしめて走る背広達の
少し浮ついた雰囲気を足下に絡ませて
引きずる様にして帰るけれど
ドアを開けた所で何も無いんだ
冷蔵庫の中も
テレビ局に
サリンばら蒔いて
久米や筑紫が死んでいたら
ショーコーは歴史に名を残したと思う
俺が大臣なら
記者になりすました
得体の知れない奴の質問にぶちギレるどころか
てめえ、この ....
勇気
乱
裸足
もしも僕の顔がもっと格好良かったなら
もしも僕の背がもっと高かったなら
もしも僕の年がもっと若かったなら
君の恋人になれるのかな
もしも僕がお金をもっと稼げたなら
もしも ....
肩越しに
LEDがにじんでた
それはやがて
朝焼けに溶けてった
いつの間にか
さよならだった
(即興ゴルコンダより)
台所の窓辺に
葱だけが青々と伸びている
ほかの葉っぱたちは項垂れて
もう死にますと言わんばかり
葱だけが青く真っすぐ伸びて
葱好きではないけれど
すこし
刻んでみたくなり
ぱらりと ....
滴れば淡く溶ける指先
笑え緩む口許溢れだした
赤い水槽浮かぶ遠い夢
髪を触る足先の冷たさを
温める心の強さと弱さに
酔いながら抱きしめて
覚えのある口に絆をつけ ....
朝露に濡れた薔薇のつぼみよ
蕾の持つ美しさ
それは未来(あした)という一瞬の輝き
過去(きのう)は蓄積され
そして、沈澱してゆく
現在(いま)は消費され
そして、過 ....
卒寿をすぎて
ふと想う
痩せっぽちの
俺さまが
よくも いまでも
生かされている と
「時」が真っ赤な
「塑像」になっている
「空 ....
看護師たちが患者に
「だいじょうぶですかあ?」
と口癖のように声かけしている
あるおじいちゃんがたまりかねて
言った!
「だいじょうぶじゃないから
入院しているんでしょうが」
患者の立場 ....
きのうの猫のぬくもりや
おとついの雨のつめたさや
ずっと前
ぼくができたてだったころ
たくさんの小さな人が
かわるがわる座ってゆく
にぎやかさや
お腹の大きな女の人のついた
深 ....
VXガスで
自称詩人を殲滅しようと考えたものの
自称詩人のために、あんな高価なガス使うなよな~
という非難の声が上がったので
そんなら名張ぶどう酒事件を見習って
ぶどう酒に農薬混ぜて飲まして ....
湯船の脇にある布団の上で換気扇から聞こえる雨音を数えて眠る
眠たい色の空が笑う
イソジンの後に飲み込むサイダーみたいな色の空だろう
アライグマが桶で手を回す
換気扇の向こうの雨音と解け合ってい ....
あたらしいのに懐かしい
うららかな春のもと、
わたしに添う目と
わたしに添う声
なつかしいのに新しい
穏やかな春のなか、
わたしを迎う目と
わたしを迎う声
めまぐるしく ....
守宮
池
貴族
Needless cigarette
けだるい朝日の元
進まない仕事
変わらないカレンダー
赤丸のついた給料日まで
It blows smoke
まだまだ迫るストレ ....
急に強い風が吹いて体がよろけた
そんな単純な事で自信を無くしたり
急に強い雨が降って体が濡れた
そんな些細な事で悲しくなったり
どこまでも弱くなれそうな自分を
偽るために力を込めて言 ....
一列のチューリップは
とりどりの春の音符である
そのメロディーと
昏い心臓を嵌めて歩いている私のリズムとは
どうしても
とめどなくすれ違ってしまうのである
それはひとつの水だった
ある日流れるようにわたしに注ぎ込んだ
それはひとつの風だった
吹き過ぎてなお心を揺さぶるのは
少女は春の花を摘む
長い髪を肩に垂らし何にも乱されることもなく
....
りんごの木の枝に
とまっているのは
葉っぱかそれとも
飛ぶ小鳥
りんごの木の枝に
とまっているように見えるのは
冬の間に吹雪にまかれ
梢近くの枝に刺された
ぼろぼろ ....
ひだり肩越しに見る夜みかづきが
なくってもあったかいな背中
きみのひだり肩に顎を乗せて日がな一日過ごす、
感じをひらいてはもとにもどすあそび、むすんで
ひらいて、くりかえす、くつがえす、返 ....
長いこと逆さまに埋められていたので
いまだに上下感覚がおかしいのです
と笑いながら帰っていった人のあとで
ぼうっと灯る明かりのようなものを吹き消して
庭に出て晴れた空を眺める
空が地面で地面 ....
愛を注がれることもなく
特に考えることもなし
われら屑の葦
水辺で汚くぬかるむだけ
肺ガンの友の話である
今回で二回目の発病である
一回目でガンが治った時に
もらった命だから
これからは
自分の好きなように生きよう
という思いが強くなり
自分の好きなように生きていたら
....
ふるさとの病院は
眺めがよくて
のーんびりするが
一番困ることは
知っている人たちに
よく出会うことだ
何年ぶりかの同級生などに出会ったりすると
思わず「元気だったあ!」などと
声をか ....
有るということが前提のこの世界
無いは有ることへの反論と仮説
有るとか無いが本質ではないのだ
存在は
常に反論される
仮説に
過ぎないようだ
有るとい ....
壁が狭まってきた檻を、
わたしは運び込まれ、
チョコレートは物足りないから、
灰を抱いて、
おなじ街の家の部屋の
人にはなれまいと
土の無い日と日に
川を観る
手と手を合わせて ....
薄曇りの空に
何も足さずに服装を
中途半端で
丁度いい
季節を迎えて
誰かに追われるように
日々を終えて
自分に欠けているものを
夜な夜な数えて
苦い食べ物を頬張るとき
そ ....
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