いつものバーで
いつものバーボンオンザロックを飲みながら
真剣な表情でシェーカーに
アイスとベルモットを入れる
若い女のバーテンダーを見ていた
少し離れたところに座った男の
「きみのオリジ ....
食し
学び
悟り
土の器の中
霊を保ち業なす
智恵を得たり
失ったり
愚かさに弱さに
涙する
失敗と罪
後悔と懺悔
闇と光
混沌のなか
秩序づけられた宇宙で
ただ呼 ....
【時鳥】
ある一時
保育園のときのセリフは 小鳥の役柄だった
「ニュースだよ ニュースだよ たろうさんのお宅に あかちゃんができたよ」
小鳥役の私が 時空のかなたからやってきて ....
青空に
雷が鳴り響く
冷たい風が吹き
燕が飛んでゆく
暮れゆく街
なぜか
こころ騒ぐ
薄暗い部屋で
ひとり座り
明日を思う
きみがめをとじている
つきがこんなにきれいなのに そういうと
きみはすこしあきれて ばかねとぽつり
なにもしらないこども たしなめるように
しろいつきのあおいひかり
ひとのゆききや くる ....
人気歌手ソノアナ・ナメンデさんの
コンサート会場で
自称詩人と見られる男が
突然、自称詩「Lime・rhyme」の朗読を始め
気分が悪くなった観客400人が
近くの病院に搬送された
そのう ....
水無月は日本晴れの
土曜日
四号公園の広場で
子どもたちは
ドッチボゥル遊びをしている
おとなのま ....
声がきこえる
歌がきこえる
気持ちがいいことを
気持ちがいいと
言ってはいけないような世の中で
気持ちが悪いことは
気持ちが悪いと
いとも簡単に口にして
誰かを踏みつけて立っている
....
「死体は喋らない」
死体は愛を語らない
死体は不平を言わない
死体はデモに行かない
死体はイデオロギーを持たない
死体は本を読まない
死体は飢餓を知らない
死体は郷愁に溢れない
死 ....
夜にはバッハになぐさめられて眠り
あしたを英国のふるいポップスではじめる
隔週の燃やさないごみの日戦争を無事に終えたら
ブラックでない珈琲の時間 手許には紙
真っ白い紙を拙いことばで汚してゆき ....
学校は
理想は教えるが
現実は教えないから
社会に出た時に
混乱する
真面目な子ほど
混乱する
熟睡できないので
寝る方向を変えた
北向きになるけど
変えた
するとぐっすり朝まで
熟睡できるようになった
世の中も
人の心も
僕の頭で考えられるほど
単純なものではない
ついわかったつもりになるから
いけない
風の吹く日に外へ出れば、僕たちは開くものになる。その感覚を忘れないように、強く念じてみたりする。
「慣れ」という獣を君は知らないだろう。それは、好きな人の首筋に少しだけ味が違う部分があることを何 ....
氷
蛍
翼
誰もいなかった休日
陽の光さえ浴びることはなかった 私は
部屋にいた それは なぜだろう
たっぷりとある 時間だけが流れていた
外に干しておいたタオルは乾くこともなく
パセリに芽を出 ....
一見すると簡単で、実は難しい
鉄の錠前の鍵を見つけること
なにせ探す本人は目が悪いと来ている
ああ、どこにあるの
まずは目を治そう
そしたら鍵が見つかるはずだ
うどん屋で素うどんを頼んで
....
流しのしたの夕日、敷き布団のしめり
はたはたと風をはらんだシーツが
あおぐろい空を抱いている
はじめの雨粒をうけて濡れている
芍薬のはなびらの萎れ
みどりは濃く
吹き荒ぶだけの夜に
....
失くした心と失くした勇気
冷たい金属のような
失くした愛
心の中で考えるから
心は悪くなっていく
良くなったただ一つの事は病気
心が健康な色になった
こうして生きていける気持ちになった
....
花も咲かない
実も成らない
そんなこんなで朽ち果てる
おいっ、そこでキョロキョロ
見回しているおまえ
おまえのことだよ、おまえの!
「小林呼ばれてるぞ」じゃねえよ!
左隣の小林は関係 ....
いのちとは
こころとからだのことだろう
よわくてもろいものだろう
だってぜったいしぬんだから
いのちがよわいものであることぐらい
こころとからだがもろいことぐらい
....
まっくろなカーテンで
きみとわたしを隔てたい。
ここにいること
心臓の音がうるさい。
生きている。
「なんか疲れた」
それが君への復讐。
二度と触れられないように。
永遠になる ....
感じない掌の上に
鳴かない鳥が
人のように瞼を閉じる
冷たい雨の降る
コンクリートの上で
静かに眠りにつく
戯れるように
温度を残して
*
おか ....
うちの仔の面影を
銀河で拾う
また拾う
たからものなんだよ
のみこむかな
あなたは ひとつぶ、ホコリを出す
ノミが、ぽーんと飛び跳ねるみたいに
あなたの体から いちこんまが飛ぶ
生まれてからずっと
そうして出し続けて
さいごには
いちこんまに満たなくなって ....
青い空には檻と月しかなかった
言語がちがえば思想もちがう
文化がちがえば感性もちがう
国がちがえば守るものもちがう
どちらかが謝り
その誠意をかたちに表し
それ ....
笑っているうちに
削られ 壊れて
きっと愛とはそういうものなのね
なぜ なぜ なぜ
がらんを抱えて
胸の穴 大きすぎる
喉の乾いた砂漠
たくさんの風がわたしを通り抜けた
雨 ....
私はぐだぐだになって生きて
ぼこぼこになって死んでいけるほど
自由なのだ
傷つけ傷つき
特に正しくも
悪くもなく
いつかの準備のために人のなにかを
見過ごすこ ....
やさしさが微熱をともなって
別れのための雨を育てている
窓の雨だれのしみのように
眼球のネガに面影を与えている
あの日の穏やかな君の寝顔
ふりむくともう風景になっている
わたしの中枢へ ....
ぐちぐちの口は 掻い摘んでしまえ
痒い処に手が届くアンテナごと
ぶった斬ってしまえば
幾ら足が長くとも 跨げぬのがマンホール
腿を組んで手首を回して目が回る
組み敷かれた下敷き ....
1142 1143 1144 1145 1146 1147 1148 1149 1150 1151 1152 1153 1154 1155 1156 1157 1158 1159 1160 1161 1162 1163 1164 1165 1166 1167 1168 1169 1170 1171 1172 1173 1174 1175 1176 1177 1178 1179 1180 1181 1182
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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