言葉になりたくなかったものまで
言葉にしているのかもしれない
その責任を
言葉を記すものたちすべてが
負っていいのだ
負いたくないなら
自分ひとりが ....
掻き毟った 掻き毟った
もう 掻き毟れないほど
掻き毟った
それでも残るものがあるなら
泣いていい
ブルーハワイ色のかき氷のした
何万匹もの魚がゆらぐ
あたたかい南の海を
口に溶かす
いちご れもん めろん は
なんとなく うそ
ブルーハワイだけがほんとのつくりもの
いっとう すき ....
ねえ
世界で誰もが認めない恋愛がこの世にあったとして
それを止める術があるって
本当にあるのかしら
人の命を奪うことは
とても最悪な犯罪なのに
生まれてきた熱情を殺すことは
何の罪に ....
古いセメントの欠片からはみ出した鉄筋がねじ切られた肉体からぶら下がる大小さまざまな血管を連想させる白昼夢、うだる暑さの中で皮膚をなぞる汗の温度がそんなイマジネイションに奇妙な実感を加味する、街 ....
あれは私がまだ
私の親のことが思えていた頃のこと 誰もいない
誰にも会ってはいない きっと 眠りの中で
そして 私は思うような私でいられた
私は日差しのラインを感じる しかし ああ
....
なにかに 置いていかれてしまった
わたしらがわたしらでなくなるまで
ひとかけのクラクションは膨らみ
小さなまま大きくなった
波を待つ肢体のような
五月蝿さ ....
落ちてゆく
ゆっくりひたすら落ちてゆく
何物もない何か在る
青い天蓋の底の底
炸裂する世界に
裏返る在るへ
落ちてゆく落ちてゆく
ひたすらゆっくり遡りながら
旋律響きの奥にすむ
....
願い事した?
あなたにきいたのに
花火みたいな夢を追っていっちゃった
バーベキューしてる団地
地べたにすわる家族
でもいいな
おんなじ顔だね
ふたりがひとりになって
夏なのにさ ....
かれからの手紙のなか
砂埃のむこうを
夥しい自動車が過ぎて行った
何番目に僕がいたでしょうか
と、かれが問う
直前の
ぐちゃぐちゃと潰された誤字を
読むことはできなかったが
わ ....
私そのものを凝視して
言の葉をつぎ合わせ
組み立てる
見覚えのある風景が
あらわれる
海から上る太陽
赤く染まる雲
廃船で遊び
舞い飛ぶカモメを見つめていた
水平線は不思 ....
青葉城って単なるあだ名だったのにいつのまにか通称になってしまったのだそうだ
その城跡は整地された原っぱみたいなところにあると思ってたけど山の中にあった
思い違いといえばモンゴルの草原もそん ....
透明な紳士が
君の側にいる
趣味のいいネクタイ
よくみがかれた革靴
透明だから見えないけれど
天使でもなく
守護霊でもない
呪ったりしてない
助けてもくれない
ただ見 ....
畑に植えた
スイカが枯れた
だけどまだ初夏
昔いじめっ子だった子は大人になりいじめていた子側から疎外されて孤独に死んだ
何かを与えると何かを無くす世界で考えるのはきみに何をあげればいいのか ....
部屋の片づけをするって
自分をバラバラにして
いっこいっこ捨てること
それってちょっと痛いし
それってちょっとしんどい
だから掃除ってきらい
でもしないと心が濁るよう
すてる ....
巨大な沈黙が降り注ぎ、忙しなく部分同士が交信している大地は惨劇に見舞われた。大地には至る所に中心があり、そこから水平線や勾配が限りなく伸びていき、無数の表現を作り出していた。大地が低く降りていくところ ....
高所に備えられた
誰もが恐れる放水砲
水瓶が空っぽでも
クソの粒が飛んでくる
一人のときには
音楽聞いて泣いてます
みだりに使われる
容易い言葉で酔っている
セス、お前が死 ....
理由なんかゼロかも知れない
ひとつでもみっつでもなく
理由なんかゼロかも知れない
ない、ということがゼロだとしたら
ゼロかも知れない、とは二重のゼロだ
ないのない、は ....
肺の中に巣食った僕の三つの驚きは
実は月の雫なのだと
いつの間にか飲み込んでしまった涙の欠片は
あなたから遠いところのノクターンの苦さ
これから先もいくつ回るだろうと思えば
月は微笑んで ....
こころのなかまで観得るのか
こころのなかまで観得たのか
爺さんが子供をはねる社会は
爺さん達が沢山いる社会だから
爺さんを大事にする世界になるように
爺さん達が政治をしている
そんな
愛情ある叱咤でも訴られる社会は
直喩でしか気のすまない社会だ ....
九時起床
そして空白の五時間
キリコの画集を
ただ、ぼーっと
読む、謝々
・
トイレへの道は舗装されている
それ以外は画鋲を踏む
あ
ああ
ああああ
単語帳で ....
刺される情景が繰り返し浮かぶ
千年後の都市の夜に立ちのぼる
問われる、問われる、問われる
「僕は世界を滅ぼすことができるか、と?」
十年前の僕が尋ねる
五年前の僕へ訪ねる
「人間は僕だけに ....
あの彼女の感謝、 あの彼女の謙虚さ、
あの彼の郷土愛、
そうしたものが ひけらかされているとき、
あの人たちには
ともだちがいるんだっ ....
魑魅魍魎不可思議は
もはや
幻想の中でさえも朧げで
血も吐けない
死に体
蓬莱よ 月の光
コロニーのダイオードで滅された
神秘よさようなら
貴方達を残して 人間は進みます
ごめん ....
もうすぐ夜が明ける
誰かを励ますわけでもなく
体温がかえってくる
指の先を動かそうとして
ニカラグア
という響きが好きで
土地の名前は知っているけれど
主食が何かも
固有の生き ....
駅のホーム
階段の手前でパシッという音
打たれたのはまだ四、五歳の少年
打ったほうの女性は一人で階段を下り始めた
ママ! ママ! ママ!
立ち尽くしてただ泣くばかりのあなたを
抱きしめたい ....
通話を切られる前に自分で切ったこと
別れ話にのったこと
どこまで巻き戻せばいいんだろう
今日が日曜日で
私たちは恋人で
明日は友達かもしれない
時間をどこまで巻き戻して
....
立ち止まり見渡し後に続くのは世界の果てであり着地点
見上げる事も有ればその頂でじっとしている
動かないのではない、動いたら殺してしまうのである。
だから、動けないでいる。
何時かなんて訪れない ....
一番しんどいところで
踏ん張りがきかない
崩れてしまう
まるで私の人生の様で
情けない
壁が乗り越えられず
逃げてばかりいるからだ
不甲斐ない
生真面目に立ち向かっても
空回りするの ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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