ブラッディー・メアリーという酒は
ある特定のメアリーの為に作られた酒だ
....
{引用=ひび割れ}
雨音は止んだが
雨はいつまでも
乾くことのない冷たい頬
満ちることも乾くこともなく
ひび割れている
悲しみの器
{引用=天気雨}
泣きながら微笑むあ ....
感覚は嘘をつく
並べられた机
共に歩もうとする人間のリズム
時の香りに染まった絹の色は
明るくもあり暗くもある
高揚の時代の後にあった一つの遭難
女の目から精神は奪われていた
重かっ ....
男だって泣いていいのに
今すぐに泣いても不思議はないのに
見てるのつらいから
気持ちに素直になってほしいのに
君は俯くこともせずにまた
見上げて坂を上り続ける
瞳が憶えているのはきっと
....
エアコンの音が 今日は聞こえていた
心の声が そこらに響いてた
笑える話は 1つも聞こえずに
愛されたいとか 死んでしまいたいとか
この際全てを 感じられなくなるくらい
頭が狂えば... ....
教えてください
あなたの一番優しいところを
教えてください
あなたの一番疚しいところを
教えてください
あなたの一番嬉しいところを
教えてください
あなたの一番寂しいところを
....
猫と月は
もともとおさななじみなのに
とおく離れてしまって
それでも
月の胸に猫の痣があるように
猫の瞳に月がいる
ぼくがおきているあいだは
そっぽ向いてるのに
眠りにつくころ
....
実存は講壇で論じられるものではなく、勤労の現場で生きられるもの。勤労者は自らの青い実存を社会にさらし、不条理の網に引きずられている。「仕事には筋と理屈があり目的に向かった体系に沿っている」その哲学 ....
どんなことにも限界はあるけど
それは恥ずかしいことじゃない
立ち止まれない時もあるけど
それは恥ずかしいことじゃない
限界を知らないのは無償の愛だけ
とどまることを知らないのは無償の愛だ ....
ある日かわいくていじらしいおさかなが
つりぼりで
おとなたちがおとした針にくいついていました
かわいいけれどまずそうだったから
おとなたちは糸をきってしまいました
い ....
政治家は
選挙の時だけ
ぺこぺこ頭を下げる
政治家は
選挙の時だけ
握手を求める
政治家は
選挙の時だけ
夢を語る
政治家は
みじめなもんだ!
とおじいちゃんが孫に話していた
寝起きに熱いココアを一杯、これから朝を迎えます。
あなたに吹く風を私にも分けてもらえませんか。
春の嵐のような昨日をすーっと忘れてしまいたいのです。
雲の多い朝ですね。
....
人の裏を掻くマゴノテ
孫の手が育つ迄には
あと二十年位必要ですからと
ニジュウボシテントウが
黒目の代わりに玉のような背中を
こちらに見せて呟いたけれど
信憑性はどのくらい
太陽 ....
すくった砂にふうと息をかける
真砂の信仰の
どよめきは波にかき消され
ぱらぱらと散って
どこかで喜色の声が聞こえる
それがすくって散らして
波は洗ってなくして
透明な海が流してい ....
熱帯夜で眠れない
汗が出るばかり
ベランダに出て星を眺める
都会の光は全く見えない
星が綺麗に見える
星を眺めて
夜風を浴びて
自然と一体化して
昔から人々は星を眺めていた ....
つらつらと
ただ文字が書きたくなる
伝えたいメッセージなどないけれど
胸が疼く
いや喉のあたりか
腕か指先か掌か
左足の第四趾ではないだろうか
それとも蟀谷
はたまた膕
嗚呼
....
咀嚼とは摂食と総称される運動を構成する一連の過程の中で、歯で咬み、粉砕することを指す。これにより飲み下すことが容易になる。本稿では咀嚼についてモンテカルロ・シミュレーションを用いた考察を行う。 我々は ....
音楽は音になる
音は盆栽になる
盆栽は音楽になる
それ自体がフェルマータ
その音楽とは
プランクトンの独り言
電子音のような自然音
朴訥なるデンジャラス
....
世界へつながる大穴が開いて
手を摑んだら飲まれて心が腐った
心が腐れば
ケモノは生きるだろう、と
代弁者がただ不安を配り歩いて
代弁者はなぜ自分に穴をあけながら
人の心を泣かせ ....
あめがふる
ゆめのなかにも
部屋の中にもあめがふる
あめがふるふる
あめがふる
おもいでとかして
あめがふる
トイレの中に
あめがふる
あめがふるふる
あめがふる
....
闇は暗さにしか生きないらしい
例えば雨上がりの朝は
闇の気配を残している
貨物列車がごとり、と音を立てる
その分からない程の微動で
昨晩、闇が確かにあったことが分かる
雨雲を置 ....
悲しみよついてこい
肩を組もう
酒を酌もう
涙を汲もう
いのちを捧げるなら
断崖に立て
退路を断て
今すぐ発て
悲しみよついてこい
東京の林に ....
今宵、我は旅が一体何であるかを確認した
*
酔い醒めの露天風呂にて
ざぶんと裸はたちあがり
キンシクイキノ外へ、出タ
(竹垣に映る人影は、赤いはらを掻いていた) ....
私はこれをPABと名付けたい
近い将来世界中に普及して
一家に一基の時代が来るに違いない
下手をすると
夫婦が別々に所有して
DV即スイッチオン!なんてこともありえるし
キッズ向けが出来れ ....
朔太郎住居跡へゆく、途中
路面にくしゃり潰れた柿はあり
(種は、離れて落ちており)
あわれな柿の橙色の只中に
くっきりとした{ルビ蔕=へた}の渦巻く瞳が
遠い過去から
しゃ ....
「別れのブルース」で有名な
詩人・藤浦洸の住居跡を訪れると
碑の傍らの{ルビ叢=くさむら}に棄てられた
ビニール傘が{ルビ埋=うず}もれ
秋の中天にてらてら耀いていた
今日も太陽は ....
顔を持たない彼らと僕らが
今朝から
新しい顔で手を振る
ほんとの顔を
ほんとに忘れたのか
その手の振り方
{引用=賛成多数で
人として当たり前のことが
ぼやけてく
....
母さんがせっかく作ったんだ食べて行け
父のひとことに逆らえず
しぶしぶ食卓についた君は
スープを一口
口に入れると
涙をこぼし
絞り出すような声で
ごめんなさい
と言った
....
シルクの雨が
詩っている
やさしく語り
諭している
ほそい糸が
秋の景色と重なる
白い線ふりしきる
見上げるそら
やわらかい
まるで母の懐のよう
絹のように
....
近ごろホテルも駅もコンビニも公園も
洋式便座が主流である
楽なのはよくわかるが
僕は見知らぬ多くの人たちの生尻と
スキンシップしたくはない
病気を持っている人がいるかもしれないと思うと
出 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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