私が今、ここに立っているのは
素朴な一つの謎であり
今日の場面を、静かにみつめ
掌にのる
小さな巻物を開いて
設問を解き明かしながら
歩きたい
重力に支配されるこの世界で
私は ....
第二章
「アタリメもじつはファミマがちょうどいいんだよね。」
「え、そうなの?」
「あ、ココよって買うの、ネエサン感じイイから、だから。」
「そうなの?」
そうやって、上目づかい ....
大きな椅子に縛り付けられた貴方を強く睨み付けた
嘘を吐く度電流が流れるから正直に答えてね
私のことを愛している?
私のことを愛している?
私のことを愛している?
私のことを愛している?
....
さしだせば
手を取ってくれるほうへ
手を握れば
握り返してくれるほうへ
ゆっくりゆっくり
歩いていく。
闇のなかには星はない
星は光がつくりだすもの
本当は闇でさえ
光から生まれるも ....
絆は悲鳴を上げる
壊れたオルガンから吹いてくる
冷たい無言の侵食に
皮膚は乾いて剥がれ落ち
ざらついた土壁が顕わになった
隠れたところから見ている
目が
衝突して{ルビ擦=こす}り付けら ....
トントン
トントン
トントントントン
トントン
トントン
トンットントントン
あなたのからだが治る音
ちいさなちいさな妖精が
トントン
ト ....
わたしのなかから
遠い声がする
ふるさとよりも
遠いところから
その声にさそわれて
わたしはどこかへ
帰りたくなる
子供の姿に戻って
犬の姿に戻って
蝶の姿に戻って
そ ....
紺ではない 青でもない
空には 空のいろがある
幹ではない 枝ぶりでもない
木々には 木々の姿がある
顔ではない 所作ではない
人には人の さだめがある
まわりに合わせなくても
いいことまで
気を使って合わせている人が
多いのではなかろうか
お年玉をいくらやるかということも
そうである
「貧者の一灯」の教えもある
金額よりも気持ちである
....
光の中で 輪になって 踊る人達
喧騒を離れた アスファルトジャングル
照り返しの陽射しも 落ち着きを取り戻す カクテルナイト
ライトアップされた 幻想的な雰囲気に 包まれて
ほんのりと ....
自称詩人のジジイの特徴は
他者の引用が多い
しかもそんなん誰でも
知ってるよ!っつうのを
勿体ぶって載せて
その後に
くっそつまらない
一言を付け足して
一丁出来上がり的な
本当に、 ....
軽やかな指先で美しい旋律を奏でている
貴方のピアノの音色がとても好きだった
薄地のカーテン越しに差し込む陽射しに
光のベールを纏っているかのように見えた
思い出を頼りに貴方の仕草を真似して ....
どこにもいない自分を探した
どこにもいない自分は
本当はシンクのなかのボウルに
貯めこまれた水を掬う手のひらのなかにいて
さかなのように鰭をかえして
私の指先をすり抜ける
沸かしたお湯 ....
これから咲く花
もうすぐ終わる花
今は咲いている花
枯れ落ちた花
夕暮れ
帰路を急ぐ人で溢れていた駅
彼は自分を見失いそうになっていた
帰る家と帰る理由
は
解っていたつ ....
映える緑の並木道をゆくと教会がある。
尖塔が銀色に輝き、裏手を流れる川のせせらぎが聞こえる。
数知れぬ魂の鼓動は木の十字架の前で私を探している。
まるで異国の者を探るような眼差しで。 ....
週末に逢う約束
部署は同じ
私たちが付き合っていること
たぶん誰も知らない
仕事中ついあなたを見てしまう
週末に逢う約束が色づいていく
仕事が楽しくなる
あなたが近くにいるだ ....
第一章
今年の正月前後の二週間、
心の中を台風が通り過ぎて行った。
去年の秋、
正しくはその前の秋に。
仲間の離婚のお陰で、
呑みにも乗る気になれず、
家飲みの癖がまたぶり返 ....
誕生日はなんでおめでとうなんだろう
これよりもっと素敵なことってある
んじゃないかなんて
誕生日はなんでおめでとうなんだろう
おめでとうっていつのことなんだろう
だれのこ ....
詩はいつも
説明不足の
ひとの確信
だから全く誤解も生じよう
正当化にうずうずもしよう
声があってもそうもなろう
詩はいつも
こころの数だけある
こ ....
wake up in the early morning
鏡に映った疲れた顔を見る
忘れてしまいたい昨日の出来事
熱いシャワーでwash up
same news on the TV ch ....
眼に映る景色が柔らかい
青は青であり、空は空である
テレビで流されているニュースは事実であり
隣で寝ている君は本当に一人の君だ
そうなのに
頭に映る言葉の塊には美しさが無い
眩しさは失 ....
満月が輝く夜は
部屋で大人しくしていなければならない
耳を尖らせ
爪を立てて
牙を向いて
尻尾をしならせて
四つん這いになって
唸り声をあげて
雄叫びを轟かす
風よりも速 ....
包帯を顔面に
ぐるぐるまきまき
ミイラみたいで
死んでるみたいな
サナギみたいで
これから生まれ変わるみたいな
ヒトのココロは
一生のうちに一体
何回生まれ変われるのでしょう? ....
幸せなひとときをかじりとる私の行きつけ白骨死体。
助けてよ。坊や。
ふらふらとことん踊り尽くすこの場所未来時計。
暗い坂道、有言実行の果て、末路、症状。
気体、液体窒素、化粧をした私の友人。
....
夜明けに渦まく陽の前に
同じ大きさの樹が被り
風 振動 目覚めるもの
散る葉を鳥に変えてゆく
白いまわり径を
囲むみどり
水の音 鈴の音
冷たい警笛
空 ....
最近よく耳にするので
何で今頃ど根性ガエル?
と思っていたら
冬のオリンピック開催地だそうだ
ふーん、ぴょんちゃんねえ・・・
へんな名前!
ところで
冬のオリンピックって
完全な熱 ....
あの日、初めて握った君の手は、
夕焼けのように温かかった。
僕らはなにも話せずに、ただ歩いた。
夕焼けが、やけに綺麗な空だった。
君の頬が夕焼け色していた。
夕焼けを見るたび、君のことを ....
なけなしの気力を振り絞って
捻り出した小さな叫び声が
雑踏に掻き消されていく
繋がりやすくなったはずの世界で
心の距離は広がっていく一方で
知らない間に通知ブロック
甘い言葉に誘わ ....
日にち薬はまるで効かない
河原でいくら小石を積んでも
崩れるまでの束の間のプラシーボ
むしろ崩れることこそカタルシス
時は化粧を拭いさり
肉を剥ぎとって
その骨格を顕にする
....
白いホールケーキのような町に
シャベルで切れ目を入れたとしても
真新しい粉が空から降って
思い出を挟む間もなく積もる
傘も差せずに動いているなら
髪を白く染めてゆく雪の精
何十年も先の ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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