ひょっとしたらわたくしは
日の丸弁当を
持ってきてしまったんでしょうか
米と梅干しが踊る胃と口を押さえた
プリンはどうでした
青空が映し出されて
伸びやかに皿に居る
ヘドロを産み ....
心配なんてしてくれなくていいよ
期待することには疲れ果てたから
さよならなんて思わないでいいよ
抗うことは無意味だと思い知ったから
いつだって言葉は返ってこなかった
ここ ....
その人間の本質を
見極める目がなければ
猫なで声で近寄って来て
自分に肯定的なことを
言ってくれるというだけで
コロッと騙されるんだぜ
見てみろ
クソみたいな自称詩では
良い人感を ....
おり紙を折った
なにを折ってもうまくは行かず
折り目と皺は増えるばかり
可燃ごみへ向かう手前
あと 一度だけ
翼はあっても翔べない鶴か
スーッと墜ちる飛行機か
色褪せて邑になった濃紺 ....
空いちめんが綺麗に切り抜かれて
落ちてくる事態の
予報はなかった
そんなあり得ない気象は
僕の悪い夢の中で起こり
何の説明もないままに続きもなかった
目が覚めて
寝台で見上げた部 ....
汗を掻きたい
恥よりも 先に
端に寄って持つ菜箸の色ほどには
焦がれている肌を持つ
決して怒らずムみあう
揉み合う、の 間違いではないのか
当初は奮闘した
ギザリとした瞳で
世 ....
リ・アクションを考えて、わきまえて。
猿のものまね、すまないね。
自慰、起床、五感、反省、自傷、経血。
御堂、誤診、売名、愚弄。
未来からの宣誓、事項。
バック。いつもそうしている。
....
ご主人様を探す野良、愛に渇いてしまう野良
赤い首輪も良いけれど、首根っこを強く掴んで欲しい
目を離す隙もないほど、息苦しいくらいの視線が欲しい
でも、ご主人様は優しくて、野良がご主人様を喰 ....
手を
宙へと
遠くまで
届くように
手を伸ばして
瞳を閉じたなら
感じられるはずさ
銀河の彼方で輝いた
誰より熱く燃えていた
星達が最後に込めた願 ....
自分以外どうでもいいじゃないか
自分以外の人間が生きていようが死んでいようが関心なんてもてないし、直接的に関係性がある人間以外に興味が持てなくてもいいじゃないか
誰かが失敗してもどうでもい ....
机の上に残されたものは
一枚の白い紙とペンだけになった。
その一瞬前には、
たくさんの唄や、
しなやかな左腕や、
どこまでも翼のように
軽い足があったはずなのに。
私から、
で ....
触れてはいけぬ世界の扉をそっと開けると
ブルウに満ちた世界が広がっていて
そっと息を吐いたつもりが
余りにも早い雲の動きに目を奪われて
そのまま 立ち尽くしてしまう
そんな 夢を観た
....
それぞれに人生や運命があって
それに向かって熱く命を燃やせる相手や
環境、場所、時間があれば
人は幸福になれるのだろうか
不幸な運命を背負った人は
何かに熱く燃えることができるのだろうか ....
生きていなければならない人が死に
死んだ方がいい奴が生きる
そして今日も明日も
クソみたいな自称詩を吐き続ける
先の大戦で
負けながらにして
生き残った者の
クソ子孫であるおまえらが ....
傘傘傘傘
吹雪いていた
ひっきりなしに
舞い落ちる天のフケ
傘傘傘傘
踏まれた跡や
通った跡べちゃ
べちゃべちゃべちゃ
おーい、東京
雪や地震 ....
戦後生まれなんか
誰ひとりとして信用ならない
こいつらは
てめえの命より
価値あるものの存在を知らない
知ろうともしない
てめえの命より価値あるものの為に
きれいさっぱり捨て去ること ....
時々通りがかる人が
私の“方”を見てくる
お店で選んでる時
改札口で待っている時
年配の方々や
逆に若い学生さんが
私から視線を外して
話しかけてくれる
私は二人分の
笑顔で答え ....
強張る体は雪の寒さのせいではなかったのだけれど
君がずるいと言うから
僕は舞い落ちる白い結晶の束をずしりと踏んだ
彼方にある栄光が視界の中で微かに光る
道にはどこからか来て
どこかへと向 ....
鳥のそれのように
美しい瞳を輝かせて
指先に炎を灯す
そうやって
この冷え切った身体を
温めるふりをして
取り憑くつもりか
まあそれもいい
この人里離れた山の麓
あばら家で
....
瞳が何処かを巡っている
まばたきの度に新たに生まれ
暗がりに浮かぶ光の紋様
見つめては見つめては泣いている
吹雪 涙
同心円の羽の渦
ひらき ふるえ
問う
....
餅を喉につまらせて
雪に爆弾を詰め込んで
長い旅に出発する
日が暮れて
音を上げて
小さな頃
パンの耳が食べきれなくて
捨てていたけど
怒られたことはなかった
ハードコアな出来事
....
向かい合った二つの顔は、違う方向を見ていても
同じものを見ていた。向かい合った二つの顔は、
互いに違う方向を見ていても同じものを見ている
事実を酷く嫌っていた。どうしてこんなにも、似
ているも ....
私の皮膚から色とりどりの体毛が生えていく
色とりどりの体毛は、私の体内で流れる熱い
赤い海を揺らして、大地を割って生まれてく
る。色とりどりの体毛がやがて一本一本の指
に変わり、その指たちの背 ....
夜って奴は難儀する
世界がつながったり蠢いたり
蛍光灯にひとり照らされたりしている
あしたから
でっかく占める寒気団が
世界をすこし冷やす
なみだや眠気やじぶん ....
糸球になって いつしか
あお空へうかびあがっていった
幼年期のぼくらのなさけなさ
小さな 薄明るい唇の
きれいなおさげ髪の女の子
もう 全然 うつくしくは ....
僕は宇宙の大きさに耐えられない
沢山の可能性と希望を両手に抱えて生きることに疲れた
多くの人間は
極小だけど物凄い質量のぎゅーっと固められた点
ブラックホールみたいな点に向かう
というか吸い ....
さようなら あなた
私たちの住む家は
もうまもなく淡い春の陽に消えて
光る水面の陰にあの佇まいだけを残してしまうのです
さようなら あなた
胸が絞られるようでした あなたを見つめて
狭 ....
優しさには牙をむき、
肩にかけてくれた毛布を切り刻み
寒い風の中怖い顔して笑う君が
ノイズ交じりのブラウン管に
白黒で映る
苦しみに
飽きることはない?
野の獣となった君の心 ....
目に痛くない光を見つめる
見事なくらいの絶望を見せてあげる
ネオンを浮かべた夜の河と
丸福珈琲のブラックに映る電気の灯
揺れている
澄んでいる
泥や炭の汁みたい ....
10個の約束があって
1個ぐらいしか守れない
人間そんなもんだ
100個の夢があって
1個ぐらいしか実現しない
世の中そんなもんだ
でもその1個は大事
本当に大切なものを見失ってはな ....
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