謝る暇も
謝る準備をする時間もない
時代が悪いとすればこの点だ
けれどそんな点は
いろんなかたちで各時代に存在する
曇り空
寒い朝
風なき冷たさ
雲 ....
躍動するように生命を
燃やしつくした人を前に
自分の鼓動を聞いてみる
その音に呼応して
生きている自分を確認する
彼は確かに死んでいるのだ
死んでいる魂の前で
生かされている自分を確 ....
足を踏み入れる
危険の領域ではないけれど
板張りの床に擦れる靴の裏側が
心地良い音を奏で
高級なサロンであると悟らせる
髙い天井にはシャンデリアが輝き
温かな光を放つ
厳選された招待 ....
神さま
私は自分からは死なないです
おやすみなさいまたあした、神さま、神さま、神さま
二枚目俳優たちが右往左往している
魚みたいなでかい目で
うつろを
からくり人形みたいに
人の世を音もたてずに移動している
頬はこけ
なで肩の
猫背になって ....
杯から酒が溢れている
容量以上に入りはしない
さあおこぼれにあずかろう
わが同胞よアル中諸君
財布から札が溢れている
使える額など知れたもの
恵んでもらえだめなら盗め
親愛なるストリ ....
フィッシュマンズの佐藤君とか
ベイブルースの高山さんとか
清志郎さんとか
時はいつもふいに
ほんとう ....
天狗の一人がやってきて
おまえの家の姿見を貸せと言ってくる
家に姿見など持ってはいないので
そんなものはないよ、と告げると
天狗は怪訝な顔をしている
家に姿見がないなんて嘘だろう
おれが天 ....
るーるーるるるー
るーるーるるるー
るーるーるるるー
るるるーるー
るーるーるるるー
るーるーるるるー
るーるーるるるー
るるるーるー
あー、あー、あああー
あー、あー、あああー ....
夜が暗いなんて嘘ばかり。
私には何か、夜が照るほどに、
蠅の羽の輪郭のような
寂しい嘘のような気配がする。
……私の魂はここには無い。
秋になれば世の中の一般論は薄れ、
遠からない世界 ....
月明かりに照らされた夜の花は青く霞んでいた。
虚無を抱えた若者の奏でるピアノは枯れている。
長い歴史の中で誰かが落としていった休符は
どこかの枯山水に配置された石のように儚い。
....
家から見える
丘の上の公園
紅葉の時期は
人気の場所になっている
綺麗でゴミも全くない
綺麗な公園だから
綺麗が保たれる
紅葉公園と呼んでいる
子供も大人も楽しそう
自然 ....
新幹線が雪をかく
車窓は雪の町あかり
大変だろうな雪の屋根
幽かな光を吸い込んで
薄らと浮かぶ雪あかり
新幹線が雪をかく
車窓は雪の町あかり
立春を待ちながら
冬を抱きしめる
いとしさに狂い惜しむ
十月にも秋を惜しんだけれど
秋は秋なのだと{ルビ悟=し}ってもいたから
立春を願いながら
冬と心中したい
できることならば秋も ....
睡眠不足の
沖縄の米軍
予算減らされ
人も減らされ
睡眠不足の
沖縄の米軍
操縦もメンテナンスも
青い目こすりながら
黒い目こすりながら
茶色 ....
どんなときであろうと
幸せを感じとれる能力と
どんなときであろうと
それを乗り越える能力と
どちらが欲しいかというと
迷うことなく後者の能力だ
マクドの明かりが ....
「ああ、まあ、前回来た時は、カルダモンとシナモンのミックスを試して。」
「はい。」
この娘は、なんか前回の二人と違って、生真面目すぎて重たい。
「うんと、今回はカルダモンとミント。試そう ....
熱を帯びた大地の上に
呼吸を繰り返す大地の上に
赤いひとつの影がある
影は、
一度爪を立てると
じわりとひろがり大きくなる
大きくなった影は足を持ち
大地を駆けていく
影から生 ....
この素材は シルバー? プラチナ?
ゴールドじゃあ ないことは 一目瞭然
色合いを眺めるならば
先ずは 着古した洋服が吊るされている ハンガーの奥まで
一気に回想してみな
その後で 夏に ....
はあ、おはよう。
今日も微妙な表情。
俺のことをどう思っているのか。
聞いてみた。
へえ、悪くない。
見込みあるんじゃねえの。
どうだか。
ゴミ捨て場まで来た。
ゴミを放り投げた。
....
○(ハゲ頭)
抜け毛の心配が
なくなりました!
○(老人性難聴)
ワイフの小言が
聴こえなくなりました!
○(白内障)
ワイフのシワが
目立たなくなりました!
○(ED) ....
雪がふったから
好きな人に
電話かけたくなっちゃった
23年前
あの子はそう言っていた
混み合う駅の電話ボックスに並び
かじかんだ手で刻んだのは
公衆電話のプッシュボタン
1回 ....
KEIKOこと上田恵子と
松本パンサーとの3人グループ
「nagano」で一世を風靡した
小諸哲哉が引退を表明した
引退の理由は
知人から金を騙し取った
詐欺の容疑で捕まったからだそうだ
....
キーツが本の中から語る
細い川の流れが、視える
道を歩くわたしの影にも
細い川の流れが、視える
時代も国も
異なる二人の間を
結ぶ
ときの川のせせらぎに
耳を澄まして歩けば
....
田畑に屋根に
素直なまでに雪降り積む
人生はトンネル
出口も入口も遠くて真っくら暗闇
田畑に屋根に
素直なまでに雪降り積む
理不尽なら理不尽を受け止めようか
....
紅葉ツアーのバスに乗ると
初冠雪の地に 連れて行ってくれる
最近じゃあ
いつからが秋なのかが 分からない
飽き飽きするほど 考えたでしょうよ
薄手の長袖の活用法
ゴム手袋で ....
一般の人に
自称詩人に関するアンケートを行いました
(都内に済む50000人への電話アンケート)
①自称詩人をどう思いますか?
・嫌い65%
・大嫌い30%
・死んでほしい5%
②何 ....
取り返しのつかないことは
この先の人生どれくらい起きる
涙はもう枯れ果ててしまった
それでも悲しみが尽きることはない
癒えることのない怪我は
この先の人生どれくらい増える
包帯だらけに ....
おまえには
クソ自称詩すら
書く必然性がない
おまえの軟化した脳髄に
たまたま浮かんだ
クソみたいな自称詩を
青っ鼻みたいにだらだら
垂れ下げられても
見せられるこっちには
残酷な
....
{引用=
玄関の小窓から積もっていく雪をみていた
ポーチに雀がやってきて、しばらく隅っこをつついて
また雪の中へ飛び立っていった
常夜灯の下に埃のように干からびていた夏の羽虫は
箒の手をかり ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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