キリストが人を救おうとしている
キリストは世界記録のためにではなく
世界をもっと便利にするためにではなく
世界一の企業をつくるためにではなく
人を救うために死のうとしている
....
幸福な夢 涛瀬チカ改め神坏弥生
オレンジ色の陽光と闇がまぎれあう大曲時
私たちは公園で、立って話していた
私たちの子供だったかもしれないし
私たちの子供の知り合いの子供だったかもしれ ....
腫れぼったい世界の空は
柑橘系の匂いと色で
眠り続けるアタシの中を
眩しい地下鉄が通過していく
ねぇねぇ、まだ起きないの?
ひからびた胎児が話しかける
だめよ、まだ、
まだ早すぎる! ....
窓にしがみつく
あさつゆ
透明がすこしずつ
いろをかえて
時間と時間のあいまに
やわらかくすべりだす
しずく
いっぱいに光をすいこんで
流れ込んでくるもの
....
彼らはあたまが悪かった
可哀想なくらい
朝礼が終わるときまって煙草をすった
ほめられると当然だと思い
叱られると気にくわなくて狙われていると
脳みそに発生する弱い電気で本 ....
○(シルバー心得)
年をとったら
争わない
怒らない
ボケたふりが一番!
ボケた!と言えば
だれもそれ以上は責めない
○(過去と未来)
未来は
変えられないが
過去は
変えら ....
一番驚いたのは
やはり聖火ランナーだ
大方の予想通り
キム・ヨナが出て来て
みんなが最終ランナーだと
思った瞬間
何と、舌を噛まないように
口に変なもん咥えさせられた
キム・ヒョンヒが ....
違和感はつきまとい
暦はいつだって市民のためにある
権利と義務とをリボンで束ねて
道と名づけ
手渡してくれる約束とは
すれ違い続け
なのにもうすでに私の上には
屋根がある
床も窓も扉も ....
そのひとは午後五時に目覚め
昨夕につくっておいたシチューに火を通す
簡単に部屋の掃除、整頓を済ますと
湯気までも香ばしいシチューを皿によそい
テレビをつけて
あるいは本を読み
新聞を広げ
....
渇いた唇を
潤す術を知らず
恥ずかしさに溢れ
喋ることもできず
噛み締めて
俯いて
しばらくそのまま
もう少し
このままでいたい
リリカルな私 涛瀬チカ改め神坏弥生
例えば、白と黒の鍵盤に向かって
白から黒へ黒から白へと半音ずつ上げてゆきながら
サティを弾いてみる
午後に明るい日差しがさしてカーテンが
膨らんで揺れ ....
希望よ どこへ往く
おまえが描いた絵空事
道端に落書きされた
こどものチョーク絵さながらの
夢と理想の地図を
おまえの弟 失望が
炎の姿で追いかける
めらめら尻を炙られて
煙も目に染み ....
あなたはあなたを傷つけた人間を許せますか?
反省もしてない後悔もしてない人間をあなたは
許せるというのですか?
あなたが許せるならそれはそれでいいでしょう
しかし誰もがそんな人間とは限 ....
氷の絶壁をのぼる
手を汚さなければ
手を洗うことはないのだ
汚れるから洗うのだ
氷の絶壁をのぼる
進んで手を汚そう
そして、だから手を洗うのだ
汚れるから洗う ....
世界は
向上心であふれている
より強く
より速く
より高く
より美しく
僕は
世界の片隅で
ほそぼそと生きる
世界は
向上心であふれている
より強く
より速く
より高 ....
スマホで何でもできるから
リアルにときめくことがない
赤い糸もこの時代
無線でつながるのかなぁ
思い通りにいかなくて
心がザワつくあの人と
旅先は何処にするか
直感で決めようと思う
雑誌もネットも見ず
ただ直感に任せて
それに従うだけ
何もかも決めていくより
心に残る旅になる
不安は一つも湧いてこない
直感を信 ....
ちいさなものならボルトいっぽん
デブリは秒速8キロで地球のまわりを回っている
なのに映画や漫画いがい
デブリによる宇宙空間での大事故はない
ふしぎなことだ
隠ぺいされてい ....
なにかあるような気がして
遠くへ遠くへ
人の話もきかず
自分自身も、見ずに
なにかあるような気がして
遠くへ遠くへ
遠回りなんかごめんである
まっぴらである
なにかがあるような気がして ....
CSのドキュメンタリーチャンネルは
どれもこれも
戦争と中古車のレストアと
サバイバルばかりだ
そこで私は考えた
戦場で兵器のレストアをしながら
泥水啜って生きていく
という番組作れ ....
烏は不気味だ
何を考えているか
わからないから
野良猫も不気味だ
何を考えているか
わからないから
隣の犬も不気味だ
何を考えているか
わからないから
うちの女房も不気味だ
何を考 ....
スーパーの駐車場でのことである
いつものようにバックでゆっくり下がって
ちょうどいいところでブレーキペダルを
踏んだ
踏んだが車は止まらない!
やはり下がり続けている
このままでは後ろの車 ....
ゆっくり育つ息子が
五歳にして
歩き始めたので
日曜日の公園へ連れてゆく
小さな影は、{ルビ日向=ひなた}にのびて
ひょこひょこ歩き
地べたに尻餅をついては
砂を、払ってやる
....
月面なんとかレースがお金がなくて中止になった
宇宙開発にはお金がかかる
想像するのはただだけれど
実際問題お金の話は避けて通れない
小型核開発で軍産複合体は大喜びしている
....
ここは敗戦の昼下がり
夜はここは船室
昔なら観たければ借りたり買ったり
いまは繋ぐだけでいい
人影は自由
温かいビルや気にならないほどの緑
時間が経つのってなんて遅 ....
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歩いている橋の下を流れる川は澱んでいる
ぬかるんだ川の底では水の香りは土の茶色に掻き消され色彩を失う
透明な景色を一体どこで見ただろう
眼に見えた草の形は項垂れていて 写真には真っ直ぐに伸 ....
睡魔に全身を覆われているようだ
身体の芯が揺らぎ続け
目を閉じることも見開くこともできない
指先に力が入らず
涎が流れ続けているような
そんな気さえする
羞恥心などとうに捨てた ....
いつかゼロになるとしても、一歩ずつ進んでいこう。
いつかゼロになるとしても、1を足せば、すぐにゼロじゃなくなる。
それに、いつかゼロになるとしても、決して無になるわけじゃない。
ゼロという数が、 ....
まるで空みたいに
高台から見える海が
広かったからだとおもう
一帯をただ遺跡と呼んで
疑わなかった
石を通う風や
名前を知らない植物たち
目瞬きのたびにreloadするかたちを
追 ....
ライオンの世界は過酷だぜ
縄張り争いに負けたら
勝った雄に
子供なんかみんな食われちゃうんだってよ!
千尋の谷どころの騒ぎじゃないぜ
雄同士の闘いも
キンタマに噛みついたりさ
背骨噛 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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