きおくの部屋できみが笑う
季節は裏返る
陽が
さざ波のように影を揺らす
金色の檻が
反射して 部屋じゅう
光と 光でないもの すこしひかるもの ひからないもの 暗いもの すこし暗い ....
火を盗ってきたから
ここで炎が燃えているのだと
プロメーテウスは言うのだけれど
プロメーテウスはおバカさんだから
火から離れて星を見ている
もちろん星はたいてい火なのだけれど
そうじゃ ....
窓掛の向こう
夜の闇の中
不意に風が雄叫びを上げる
想像してさえいないのに
身震いを覚え
窓辺を避ける
胸をざわつかせないよう
部屋をいつもより温かくして
なにごともなかったか ....
昨日か
一昨日の夜
星をみた
きれいだった
それをさっき思い出した
なぜだかわからない
白いゆりの花を飾った夜
父の遺影は
より優しく穏やかに見えた。
「きれいな花だ。」と
喜んでいるように
私の心が感じ取ったのでしょう。
台座に置いた骨壷の箱が
明かりを消したはず ....
君には とっくに
わかってることだよ なぁ
脳髄が八丁味噌となって
発酵し 腐敗しかけている ことを
空虚となった 胃袋のなかで
そぅだ
老いは老いでも
北風に耐えてる
....
雪が密度を増す
白の重ねに滲む陰
朝は指先すぐ
声は遠く流される
赤ん坊の目蓋の向こう
海に架かった黄金の橋
糸屑のように燃えて
光が厚みを増す
白は静かに湧き上り
冷やかな ....
夜の音が聴こえる
美しい音色だ
そのつららが砕けるような音に聞き惚れる
夜の音は小さな紫色の花をつれて
道に溶けている
大きな音と足跡の形
紫は紫色の花を見上げてやがて紫色の花に飲み込まれ ....
信用というのは
やっぱリ紙ベースでしょう
暗号は解読するものではなく
紙から心で読み解くもの
仕事というのは
やっぱり人ベースでしょう
AIでこなせるものを
愛とは呼ばない
夢 ....
学校は
知識は教えてくれるが
自分の欲望との向き合いかたは
教えてくれない
これは
人として生きていくうえで
とっても大事な切実な問題なのに
学校でも家庭でも誰も教えてくれない
さらに ....
素直に生きる
シンプルに考える
ありのままを感じる
日常生活を楽しむ
心から幸せが湧き出す
考えすぎて
現実を複雑にしたり
迷路にしてはいけない
迷路になれば何が何だかわか ....
僕は僕の書斎でもうしばらく忘れ去られていた小箱を眺めている。
小箱の蓋には何かで削られたような痕が残っていた。
その時、ふっと風が吹いた。
壁に架かる絵画の中で少女がブランコに乗っ ....
やさしさを少しと
きびしさを適度にまぜて
コーヒーカップの中
白いミルクの渦のような
小さな宇宙を少しと
大きな腕で抱きしめて下さい
わがままを言うときもあります
驚く ....
世界には無意識の情がある
それは死とよく似ている
よく似ている、と書くと別物のように思われるけど
情は死だ
光が当たるか
闇に染まるかの違いでしかない
同じもの
人間のテーマは
....
夕闇が頬張る曇天
無音の圧迫
うるさい
堕落しはじめた桜の花
無音の連打
うるさい
放棄された母の神殿に
散らばった音楽
うるさい
背伸びした指先が
神の逆鱗に触れる
....
何か見える?
いや何も
でも何かを見てるでしょ?
そうだね
どこまでも続くこの海の向こう?
そうかもな
本当にこれでよかった?
遺言だから海に還すって
そうね帰ったんだなって感じるわ
....
林檎くらいしかない
君に渡せるものといったら
それは詩でできていて
内側を列車が走っている
よく見れば車窓には
いつかの君と
いつかの誰か
そしてみんながカムパネルラだ
一人の夜に光を ....
羽生はやっぱり大したもんだ
時節柄、羽生について
聞かれることを予測して
完璧な答えを用意していた
そして、その羽生も
怪我上がりなのに
完璧な演技を見せてくれた
是非ともこのまま
無 ....
シャンデリア
空のにおいが
なないろの真珠になって
くもの糸にきらめく朝、
なつかしい音楽を
聴いた。
それは
くさむらか ....
死なない詩を書きたい
だが同時にそれは雨風にさらされる
道標の立て札と同じだ
徒花だろう
かつて戯曲の事をそう言ったのは
鴻上さんだっけ
寺山さんだ ....
コント 正義とタエコさん。
「あ、いえ。なんだか、空が、ね、雲行き妖しいでしょ?」
「あ、もうこんなに、暗くなってて、ありがとうございます。」
「大丈夫ですか、傘おもちですか? ....
いくつもの街
いくつものビル
いくつもの恋、それから恋
行く先に来し方に
咲く花に結ぶ実に
閉じた蕾
吹く風に色がついたら
まちに名前がついたら
きゅうにひとが見えてきた
ガ ....
チョコレートまみれになって
無罪を勝ち取った男(私)が居た
知覚過敏でも構わない
讃岐うどんが食べられれば
そんなのりだった
中学の頃の合唱が思い出されて
泣けた
オフを楽しめないのに勝 ....
寒さに打ち震える なんてのは
きっと 大袈裟だけれども
何らかの 驚き話を 耳にした瞬間
サブイボが立つみたいに
自然に鳥肌めいた空気感を得る季節
コトコトと 煮込みたいの
箱の外 ....
綺麗に折り畳まれた記憶の布には
美しい刺繍
綺麗に折り畳めなかった記憶の布には
汚れた滲みができていた
構うことなく
人間を生きる
人として生きるために
日々を重ねていく
未来 ....
祭壇のそばで 昏い
煙草を吸う
いまはみえているけれど
そのうちに見えなくなる色の境目を
わたしはどう処理するのだっけ
甘い輪郭を 日々の、
ひと匙ほどの希望で生きていくのを
それを ....
世界には
その日の食べ物さえも
満足にとれない人たちが大勢いる中で
メダルとれた人たちは
もちろん本人の努力はあるけれど
それよりもとても恵まれている人たちだなあ!と思う
自分のやりたいこ ....
世界遺産も大河ドラマも
観光客を呼んで
一儲けするために
盛り上がっているような気がしてならない
何か本質を見失っている
水道の蛇口をひねれば水が出る
そんな単純な思考を
私はバケツを持って川へ水を汲みに行ってしまう
そんな思考を持つ時が多々ある
こんな草臥れる疲労脳を案じてリラックスとやらを
習い始め ....
草を磨り潰して 両手の手のひらで 大空を・・
瞳に囁くその色に染めよう
どんな星が生まれることか
そんな星を個々に秘め
握りしめる此処の星
蒼穹に包まれたオブラート引く 紺碧の泉に溢 ....
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