すごく
ふるえるのは
うつろいの舟歌に
体が泣いて
あしたの夢をもう待てなくて
引出しからリボンを選びながら
まるで赤い靴を履いてるみたいに
これから靴を脱ぐかのように
玄関に
部屋 ....
別れが近い
それぞれの道を
苦しみ考えながら
掻き分けていった
うつくしい我々
容易く感情を揺らし
気も付かずに裏切り
気も付かずに暖め
たくさん心を使った
うつくしい我々
....
精神の死と肉体の死の{ルビ間=はざま}に続く茫漠の荒野で
ぶつ切りにされた人間の断面を見つめていた
どんな言い訳も成り立ちどんな解釈も成り立つ
一枚の写真が辺りすべてを眩暈させる
朝の光に ....
毀れたまま
ひとつの裸が
もうひとつの
裸を抱く
全き
炊飯器
女……
充溢する
欺きの、
夢、
箇条書きの
……沈丁花……
みえない、鬼
啜られた
白桃の……蜜
気を狂わせるほどに美しい
昏いので……みえない……鬼……
うたがいいよ
うたがいい
メロディはあってもなくっても
おまもりだよ
おまじない
かなしくてもいい
いっしょに泣いてくれるよ
よろこんでもくれるんだ
かわいいし
たよりになるし
だ ....
アイコンタクト交わしたら
アイコン、ダクトに落としちゃった
愛、混濁たる世の中で
忖度しましょう
アナタの気持ち
タクトを振るのはその腕か
得々と説く
夜盗の ....
「この一年間
このクラスの担任
でいられて幸せだった
ありがとな…皆
高校でも頑張れよ
じゃそろそろ式に出る準備しろ
にしても佐田(まさし)…
お前って奴は
いつもいつもふざけて
ば ....
年を取るに連れて
あんなに気になっていたことが
全くどうでもよくなってきた
それは良いことなのか?
例えば包茎
たま~に
タートルネックを
顔まで被るあんちゃんが登場する
....
ミカンカンカンミカンです
ゆっくり果汁を出しまして
あなたの願い叶えましょう
ミカンカンカンミカンです
果汁は神秘なオレンジ色で
そのパワーはなんと無限大
言葉を放って言葉を拾って
....
きっと、いつまでも
変わらないのだろうな
隣に居る貴方は
どこを見るわけでもなく
口癖のように呟いて
煙草の煙に遊ばれて 涙を零す
私はただ見つめることしか出来なく ....
ピアノが奏でる森には妖精が住むと言う。
感情は朝の霧の中に紛れ、感性だけが宙に浮かんでいる。
僕は裸足で森を往く。
まだ影は存在しない。
清らかな冷気が辺りを包む。
冬の ....
あなたが側にいれば
どんな場所も
夢のような楽園に変わる
出逢いは必然
付き合うことも必然
決まっていた流れ
私の愛とあなたの愛は手を繋ぐ
言葉はなくては伝わる想い
薄暗い ....
もうすぐ日がめくれ
いくつか数えた頃
かの女はバラをたくさん落としてきたが
もうプロポーズされることがなくなったからと
時ごと綿毛に包んで
夏の来ない春に明け渡そうとしている
....
春だし煙草が吸える場所はどんどんなくなるし
取りこわし多々 街の自我崩落
もっと詩を書いてよ
泣いたりわらったりして詩を書いてよ
枯れながら苦しんで書いてよ
ひかりがひかるみたいな当然さで詩 ....
タクシーは次々くるから大丈夫だよ
凍った蘭
時間
でもまだ寒くないし
小さく受け付けて林檎赤いシャッターの閉まるさま まぶた
つめたいね
泣いて、ひかりは増えた
増えてもたりないけ ....
家庭内性暴力をうけているこどもの
特徴みたいなのが新聞に載っていた
他人のそんなやつ許すもなにもないのに
風邪ではないのに喉の痛みを訴えるって
ひどい泣き寝入りだ
ひ ....
愛が上に乗って
情が下から支える格好は
たとえば我が子を肩車する父親かも知れなかった
でも
上下関係がひっくり返って
愛が情の下敷きになったら
重なりあう男と女の体を連想してしまうのは ....
雨などにうたれて
焼鳥屋さんに入る
山崎をロックでやりながら
あの日どれだけ傷ついたのかを
考えている
視点がうごかない、うごけない
答えなどでないのに
....
白ソックスマニアで
人が窒息するのを見ると興奮するという
変態連続殺人犯がいたが
私はそんなに過激ではない
ただ、白ソックスを見ると
無性に履きたくなるだけだ
軒先に干してあったら
ちょ ....
競い合うために生まれたわけじゃないでしょう
奪い合うために生まれたわけではないでしょう
憎しみ合うために生まれたわけじゃないでしょう
傷付け合うために生まれたわけじゃないでしょう
ただ生き ....
「タエコッ、そっちはダメだ、ダメなんだよぅ」
「何?あら、やだもう、アナタ、アナタ、起きて、起きてってば。」
「あ、タエコ。オマエ、ここおったんか・・・。」
「何それ、アナタ、ここに ....
独り暮しで 卒寿を越して
初めて気づいた ことがある
馬鹿げた 無駄話でもいいから
時には交わして みたいものだ と
ひたいの横皺が せせらぎをつくる
眉毛の尻尾が どぐろを巻い ....
冷凍していると すっかり忘れる存在
熱い鍋の中 洒落た食材達が乱舞する
冷たい豆腐の中に
隠れたウナギの論争
足先が熱い お前ちょっと出て行け
指先が冷たい お前もう少し こっ ....
郵便受けに 虹が光っていた
空に沈んでしまった
まほろばからの便り
封筒に眠る妖精を剥がすと
中から懐かしい花のかおりが
≪こんなにも甘やかな手紙が
かつてあっただろうか?≫
....
真っ白な肌が好きだった
真っ白な笑顔が好きだった
真っ白な心が好きだった
真っ白な君が好きだった
真っ白な紙を広げて
真っ白な文字を書いた
真っ白な頁をめくると
真っ白に消えていく
....
田舎では
親の時に香典をもらっているから
行かなければいけないという考えが
根強く残っているが
どっかで切らないと
親がもらったからという理由だけで行ったら
相手の喪主も
俺の時には
....
さっきのバスに座っていた女は美しかった
この夕焼けとどちらがより美しいだろうか
空にひとつかみの鳥がばらまかれた
部屋に入れば祖母の匂いがした
人攫いが家に来た
革靴はいて背広着て
お父ちゃんを借金のかたに連れ去った
人攫いが家に来た
病気ばかりする子はいけないと
私を家に帰しに来た
....
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