鍛えた体と星を比べると
熱い胸の音が肌に届いて
瞬きはいつか
消えてなくなる
朝だろうか
雨だろうか
色は鮮やかに記憶を結び
命は穏やかに鼓動を早め
見えない時間を
....
一日一日が、癌との闘い。
一日一日が、統合失調症との闘い。
一日一日が、自己との闘い。
一日一日が、神仏への祈りの誓い。
一日一日が、新たなる自己との出会いの旅路
一日一 ....
灼熱の中をあるき続けて
何処に辿り着くというのだろう
海原を帆走して
何を見つけるというのだろう
カレンダーを捲れば
何が解るというのだろう
枕元に壊れた目覚し時計
私は揺れ ....
人は皆死を生きている
同年代の人が逝く
彼が逝く
彼女が逝く
あの人が
かの人も
皆死んでいくのだ
明日は我が身
まるで死刑の順番を
脳天気に
待つように
中には ....
僕の田舎では
子どもがいないと聞くと
驚きとともに信じられない!
という反応をされる
自分たちと違うということは
不幸なことだ!
と信じて疑わないから
面白い
若い頃はこんな反応に
....
カウンターのお客と会話中 背後の壁にゴキブリ君
とつさに背中で隠す 板長
飲食中 トイレに向かうお客に ありがとうございましたー!
何! 俺に早く帰れか? まずい!
玉子焼きのオーダー ....
音程のない日常の悲鳴を
脱ぎ捨てたTシャツで掴まえて
染み込んだ声を空へ放つ時
光の花束を受け取っていた
音感のある生活は疲れて
傘の先端を伝う雨音の
心を語るまで帰れなくても
....
髪と髪が触れ
影になる
風のなかの粉
砕けて光る
ざわめきを登りつめたところに
廃線の花 水に浮く葉
ひとつひとつの滴に残る
まばたきの水紋
打 ....
覗き込んだらがらくたばかり
俺の中身は
何だかまるで壊れた玩具を仕舞う箱みたいだ
お前の事使えないってみんな言ってるぞ
職場の上司に毒舌吐かれた
みんなって誰と誰と誰なんだよ
聞いてや ....
とても疲れた夜はシュークリームひとつ
頬張る前に胸いっぱい息吸い込んで
放射線状に広がる口いっぱいの甘さ
幸せ歩く足音
横断歩道を渡らずに
何処かの惑星にいるような
....
自称詩人が
被災地に行き
自称詩朗読会を開いて
被災者を勇気付けようと
行動を起こした
ところが基本的に
自称詩人は労働が嫌いなので
昼は涼しい体育館で
老人を追い払って眠り
夜 ....
生きていると
ダメになることばかり
人はダメになるために
生まれて来たのかも
無罪で生まれるのに
人を困らせたら罪だし
地球を汚したら罪だし
罪は賞でも取り消せない
でも罪は賞 ....
○
自分だけが
未来を選ぶような
青春のポジションを
守りたくて
買い戻した切符で
どこへ行くのか
人のいない海は
なかった
音のしない花火は
なかった
ざわめきの中を
....
北の
夏の終いの翡翠の海に 金の夕映え
ありまして
黒い夜 黒い波が
どこからか押しよせてくるのです
どこからか
ひえてゆく 色とりどりの浜辺でね
赤いカーディガン羽織った ....
あれは何だったのだろうか
白い下着に
染みた赤い穴
生臭くて吐き気がして
身体を逆さまに
したくなった
汚れた下着を
着替える前に
見つめてしまった
その一点が
創作の ....
女将が オーダーを 伝票なし 口頭で、 追いかけるように ホールの娘が 同じ注文
いよいよ開幕
小骨を つけたまま 刺身に、 セットと盛り合わせを 間違い 親子で もめている
鯖焼きひと ....
スポーツは
勝つために
あるものなのか?
真夏になると
素麺流ししたくなる
日本独特の涼しさがある
独りきりでも出来なくはないけど
大勢でやるほうが楽しい
白い素麺に混じって
ピンクの素麺が
よく目立ち流れていく
....
旅の途中で
出会うような街にも
君が普段行くような
埃にまみれた
店がある
ハンコ屋の軒先で
酔いつぶれた爺さんが寝てることだって
それほど注意深くなくても
気づくだろうし
....
財布の中には、10円ぽっち
気持ちのいいくらい金がない
金なんか嫌いだ、いるもんか
金なんて馬鹿なんだどうしようもない
金め、親の顔を見てやりたいとくだくだ叫んでやりたいが
暑くてそれどころ ....
トモダチはいません
トモダチはいりません
私は人生に大きな損失を抱えています
トモダチはいりません
と言う
捻れた心を持ってしまいました
そんなひねくれ者には
当然の報復として
....
夜が帰って来ていた
それでも街は変わらない
夜が帰って来ていた
人も変わらない
遠い星で
氷山が崩れた
気がついた人は
誰もいない
だんだんと早く
暗くなる季節
少 ....
爪の色を塗る
指先に春が憩う
私だけの春が
つま先の鼻孔をそっと覆う
設えた指が
織り込まれた雲母が
革命の讃歌をうたう
解放のマーチを奏でる
爪の色を剥ぐ
灰色の日が始まるから ....
地上で最後に咲いた花には
目がありました
かつて生存したあらゆるものが死滅し
文明の残骸さえ塵になった地上で
とうとう最後のいのちになった花は
青黒い雨に打たれながら
薄汚れた白い花弁 ....
影の一つ一つには既に名前が付いていて
それらは既に収拾がつかない
アンモラルな名 ....
○早めの避難というけれど
避難所まで歩いてはいけない
○早めの避難というけれど
猫に犬に牛もいる
○早めの避難というけれど
うちはいつもだいじょうぶだ
○早めの避難というけれど ....
咲いていく花の隣で
枯れていく花の測定
小さくなった体は
人も同じで
最後の匂いを
誰に残すか
花は何も選べずに耐えた
人は希望をひとつ許された
化粧ポーチの中に
赤い口 ....
壁をよじ登るようにシーツを握って
呼ばれなくても会いに行きたい
深夜のラジオ放送を付けっぱなしにして
作ったアリバイが崩れる朝に
北上する台風より早く
辿り着きたい場所があった
....
5円玉。
100円玉。
500円玉。
千円。
一万円。
…
おっと、忘れてた
一円玉。 やっと
気づいてもらえて
うれしそうに
お金だけど、 ....
933 934 935 936 937 938 939 940 941 942 943 944 945 946 947 948 949 950 951 952 953 954 955 956 957 958 959 960 961 962 963 964 965 966 967 968 969 970 971 972 973
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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