適当に引っ張り出したTシャツから
今は使っていない柔軟剤の匂いがする
どうせ乾いていく通り雨の先
住宅街の暗闇でこっそりと線香花火に火をつけて
笑い合っているうちにぽとりと落ちた
光の ....
今日も僕は
不思議な生を
生きている
いつまで続くんだろう
この不思議な生
僕の田舎の市役所は
市役所が上にあって
市民が下にあるような感じだ
市役所に意見をいいづらいような雰囲気がある
都会とまったく逆だ
哀しみの身空で
5,1chサラウンドスピーカー等を購入し
ストラヴィンスキーを聴きながら
眠る前にあの子は
刃物を背の高い水屋の上に隠してた
信じられない大団円
岬の向うに流れ星落 ....
ひとつクシャミが響いただけ
それだけのことだ
こんな夜中だけれど
足音も聞こえないけれど
扉が閉まる音もまだ聞こえてはいない
こんな夜中に
うちのアパートの前
通路を誰かが歩けば ....
今度から天使を数える時は一人二人三人じゃなくて
一羽二羽三羽と呼ぶことにする
私は不感症でも不眠症ではないとおもうけど
夜は
寝つきの悪い女だったんだ
だから
ずっと羊を数えてきたけれど
....
ここが夢か現実かなんてきっと一生わからない。揺るがないものなんて何ひとつないんだと、停電した部屋のすみでキットカットをかじっていた。あたしただのバグで、この部屋はゴミ箱で、正常値を保つために世界から取 ....
朝焼けから逃れ
倒れ臥した
ささくれた木目に
つらなる
鳥のまたたく気配に
髪の伸びる音は擦り寄り
はぎ合わせた日々に刺さった
あかい
年増女の怒鳴り声が
ふるえる
二重ガラスはあ ....
自称詩人になる前に
家族は何とかできなかったのか?
いつも議論されることだ
昔は、息子や娘が
自称詩人になりたいとでも言おうものなら
自らの手で葬り去ることで
世間には決して迷惑を掛け ....
ひょっとすると病院まで歩いていけるのかなぁ。
距離にすると駅ふたつ分くらい。
お父さんはいつも毒舌。
工場のえんとつから、もくもくと煙がでているところを
目指していけば
大丈夫とは思うけど。 ....
目の前の眩しさに
光を抑えてしまう
臆病な指先で
影を作った
未来が希望だなんて
歩いた人にしか
解らないから
凸凹の道を
駆け抜けてゆく
明日が幸せだなんて
皆に伝え ....
走り始めは正しく人の言う通り則り
既に敷かれたレールの上をただ進ませていただけ
枝を増やし続け 実現できた妄想と構想
十秒間目を離した綾取りなら網目が複雑化
毒を吐かないのは 時間( ....
○「ユーモア」
年を取れば取るほど
ユーモアが必要だ
それだけ悲しみが
多いから
○「川柳」
シルバーが
シルバー川柳読んで
他人事のように笑っている
○「自殺」
死に急ぐ ....
この体の表面
内部を包む皮膚には、呼吸をするために必要不可欠
微細な穴
他にも穴、穴、穴
匂いを嗅ぐ鼻
音を捉える耳
飲食の為に用意された口には
人間の意思や感情を外部に伝達するため ....
かたくくたびれた鞄に あめ玉とくつ下と濡れた猫をいれる。のぞきこんでくれるやさしい目をいれる。あかるい日差しとピザとソーダも。絵日記をかくための画用紙と緑とピンクのクーピーも。いれる、そし ....
奥行きのない部屋に
女があぐらをかいている
部屋にあわせて平たくなった
夢を捲りながら
雲が入ってくる
うすっぺらい空気を十分吸って
わたしたちを追い越して行く
なんということだ ....
僕はサマソニに向かう電車の中で
見つめていた そこへ行くであろう人を
海が 広がる 窓の外
そして 連なっていた化学工場
それから しばらく歩いて 着いたメッセで
僕は もう 毎 ....
言葉の海で育った彼女は物語を創れない
美味しい餌ばかり食べていたあなたは物語を創れない
人に寄生ばかりしている彼は物語を創れない
言葉で人を支配しようとしている
あなたは ....
恐竜の高さのビルの二階階段踊り場で
二段階右折を見降ろしていることに気づく
早朝さんざめく目眩(めまい)の驟雨は
作られた樹々の明日を生かそうとする
寂しい風がゆったり ....
戻ってきて晩夏
アスファルトの上を蟷螂が逃げていく
コウロギたちが目をさまし
囁きの波に揺られる、、、
まんまるお月
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脳髄を満たし、頭蓋骨をなぞるように流れ落ちる観念的な血液は、ジェルのような生温い感触を塗りつけながら、といってもはやこの肉体にはどんな未練もないというように潔く落ちて行った、それはいつか精も根 ....
30年後会いたいけど俺は80才。由木三郎。どうのみいきてしにみせかける。集めて回って元に戻す。女の命令。みのむし男。M。せいこうウォッチ、せいこうダンス。太陽と自分の立つ位置つまり岬の先端の○○が降臨 ....
剥いたあとの茄子の皮をぺらり、ぺらりと、
指先でつまんでは捨てては夕暮れて。
雨の匂いを連れてくる獣が庭先から見ている。
サラダ油が騒がしくなる。
菜箸の先で茄子をころがしながら、
はじ ....
風の音や雨の匂い
ゴロゴロと空が
気分を害した化け猫のように啼いて
異様に生ぬるい温かい空気がシャツのひじを舐める
やばい来るぞ来るぞと雨を怖れて
そら見ろ一気に来たぞ来たぞと
逃げ場も無 ....
くたびれた
くたびれ果てた
夏の果て
恋も愛もくり返し
くり返して
夕立の雨音におびえたり
涙したり
蝉しぐれも
一度も聞かずに
夏は終わろうとしている
あなたは変わった
....
忠誠を誓いますきみの足元に秋田犬
中性は違いますキジの足音に飽いた猿
酸性の洗剤が汚れを中和しやわらかくします
賛成の顕在は恐れの周回なまら隠します
一事が万事生き死にバンジー
死んでいた ....
そんなに
近寄られると
嬉しいような
苦しいようで
皮を剥かれた心臓が
脈打つたび
ルナティックに叫び出しそうな
ワタシを
ワタシの中に
ワタシが見つけるのです
bye-bye ....
燃えるように苦しい試練だった
貪欲で好色で汚れ果てていた
なぜなのかはわからない
疲れ果て 壊れかけ 崩れ落ちた
闇の中に 欲の中に 罪の中で
放蕩に身を持ち崩し
夜の街を 昼の街を
....
鍛えた体と星を比べると
熱い胸の音が肌に届いて
瞬きはいつか
消えてなくなる
朝だろうか
雨だろうか
色は鮮やかに記憶を結び
命は穏やかに鼓動を早め
見えない時間を
....
一日一日が、癌との闘い。
一日一日が、統合失調症との闘い。
一日一日が、自己との闘い。
一日一日が、神仏への祈りの誓い。
一日一日が、新たなる自己との出会いの旅路
一日一 ....
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