○後から苦しそうに登ってくるのが
リタイア夫です
○道を譲っているのでは
ありません
ただ休んでいるだけです
○たまには苦しみを与えないと
どんどん老化するこの肉体
○登山は ....
片道切符で揺れる電車に
もう引き返せないと決めた心の
熱い塊がトンネルの中で
燃料となって明日を照らす
言いたいことなら溢れ出していく
後から先へと繋ぐ虹のよう
黒く光る長靴に詰め ....
はらはらと 降る粉雪に ハラハラと
シャッターチャンス 見逃しはせず
チャンスのみ ギュッと握って 離さずに
ぼやけた姿 画面の向こう
ふわふわの 着ぐるみよりも 見たくれは
....
昨日と変わらない今日
今日のまんまで明日も来て欲しい
人生を一変させてしまう
革命的な変化なんて起こる訳がない
とは言い切れないけれど
それを望まない自分が確かにいて
どこまでも平凡の ....
恋が浮かんでいるのを
あたしはジ~ッと
睨みつけていた
恋が、ふわわわ、と
ほんとうの意味なんて知らないけど
モノマネをして
ふわわわ、と微笑んでいるのを
あたしは
あたし ....
マスカットの中には
小さな 赤い心臓が
微かに 鼓動していて
薄い 綺麗な黄緑色の中に
その心臓の赤が
微かに 透けていて
あまりに 綺麗で
ぱくりと 食べて ....
夕べのそらの木の下で
かぜふくしげみにひざをかかえた
おれの顔のちいさい一人がすわっている
きまじめな面つきの
むかしのテレビドラマのような
ひどく地味なふうていで
(なあに 貧しいだけさ ....
健康なゾンビがダンス
ぼくをつくりだして苦悩している
少女は少女がつくりだしたぼくだ
だからかっこいいのだ
潮と砂糖のにおいなんて捨てるよ
秋夜のくもが月のひかりにわ ....
ホテルの駐車場に白黒のネコが迷いこんでいた。
都市を見舞った大雪をカーテンの隙間から見つめていた。
敵を五人殺した。四人かも知れない。うち一人は敵ではなく民間人だったかも知れない。
あと二人、も ....
右腕の痺れと乱視と空腹と眩しさと
カイロウドウケツの中で一生を
眠っているうちに過ごした気分だ
ゆるく握った手の中に
かなしみの感情だけを残して
早朝に目が覚めてしまった
歪む顔を隠すよう ....
優しさの、
止まらない疾走に
目が回る
こころの上で掬い取られた
優しさはまるで
枯れ果てて茶色の種をバラまくまえの
向日葵の花びらを枯らした姿で
花としては終わり果ててい ....
繰り返される プロペラの連打
小気味よい音が響くは タイピング
キーボードの上で 鍵盤を弾く
例えば 裏返したら スケボーになる
子供の玩具は 何時だって 便利
算盤でも 剣玉でも ....
月にむかって
すこしだけ、声をかけている
さっきまでいっしょだった彼のこと
すこしだけ、尋ねてみてもいい?
いまの彼って、どんな顔してる?
私みたいな幸せを
噛みしめた顔してい ....
幾重もの色彩に包まれて
女は刻々と移ろう季節を呼吸する
命がさめざめと血を流した日に
女は故郷の水を潜った
命が新しい命を噴き出した日に
女は異郷の火をまとった
すべてがくだらなく ....
北欧の地の寒空にカモメが何羽も飛んで行く。
機嫌を損ねた海原に彼女の顔を重ね見る。
愛は飛んで行った。
この悲しみはなんだ。
共に過ごした年月に期限などないと思っていた。
....
日本の庭に金木星が匂い立つ。
鼻腔への刺激に私の心は宙に浮く。
ほんの少しの優しさを取り戻すと、
明日への希望が胸を透く。
一人の友人が去ってゆくと、
二人の友人が現れる ....
夜に眼鏡
見えないが見つめるその先
視力0.4
レンズ越しの未来
月明かりに眼鏡
綺麗なものを探そうとして
反射する君が一番美しいというジレンマ
視力1.2
見えないものを探してい ....
帰宅途中の真夜中
突然の雨に
横断歩道で立ち止まる 走る車は見えない
曇る眼鏡に映りだす今日の記憶
発した言葉に打ちのめされる
信号が赤から青に変わっても ....
真っ赤に群れて咲くけれど
派手でも情熱的でもない
それを人は愛でる
太陽は直視できなくとも
同じく空高くある
満月を喜びをもって
見上げるかの様に
曼殊沙華の彩る道を歩き
祖父 ....
おとなになりたくない
子供のつくりかたなんか知りたくない
みんなつつましやかに戦争でもしておいたらいい
身のまわりでダイナミックなことなんかしてほしくない
観葉植物のよこで ....
ノーベル賞が目標 自称詩人の9割 精神病学会調べ
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自称詩人に脳見つからず 山中教授発表
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隣に自称詩人 住民の不安広がる
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....
月夜
そのまんげつの
スーパーマーケットみたいなかなしさ
まるく あかるく
孤独で 遠い
タクシー
今すぐに運んで
わたしの足が濡れていても
乗せてくれますか?
現在において
問題意識を持つとすれば
ウジ虫のように
次から次へと発生する
自称詩人を如何に殲滅するか
それ以外にはない
ここでいう自称詩人とは
ひとつの比喩であって
世の中に存在 ....
俺が死んだら
死亡届けを役所に出して焼くだけは焼いてくれ
葬式は望まない
葬儀をするには金がいる
俺の弔いに集まる人間はいないから
葬式は望まない
と
嫁に言ったら
どっちが先に逝 ....
もっと表に出て体を動かせと君は言う
本なんか読んでないで
野球かサッカーをやれと頭のおかしい奴が ....
窓を開けると、九月の涼しい風が僕の部屋に舞い込んでくる。
こんなにも夜が美しいことを、今まで知らなかったよ。
感情も言葉も、静かな夢の中にいて、
時間がやさしく微笑みかけてくれる。
どうしよう ....
残業ができたときは
お金になるけど
したくなかった
残業ができなくなったら
お金にならなくても
したくなった
国家という親に
会社という恋人を
引き離された感じ
アルバイトは行かなければやめられる。やめるつもりがなくても、行かなくて、放っておけばやめられる。
彼に言うと世の中そんなに甘くないとか言われる。あたしは彼をバカにしてるから、首筋にタトゥーいれてるよ ....
潮目
県庁跡の建物の中で期待もなく調べ物にと
りかかり、時間を待って香林坊に出る。そこ
はほんのひとにぎりの銀座で、渋谷で、新宿
でもあり、池袋の匂いを探して片町に流れる。
スクラ ....
交差点で君の香りがした
誰も視線が合わない
すれ違い
髪になびく風だけが交わる
そういえば今日は昼まで雨で
湿気でうねる髪に
ため息をついていた
路面の水溜まりにカラフルな影が踊れば ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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