波の跡が
空に残って
だけど
いつのまにか風が消していく
秋の雲はことさら
はかなげで
明日にはもう
冬のものになってしまうだろう
空は
海のなれのはて
今はもう絶滅した海 ....
なぜか聴きたくなるシューマン
よく聴くのは
バッハ モーツァルト ベートーヴェン
次によく聴く作曲家の一人が
シューマンだ
若くして精神障害の症状に
....
都会には
コーヒーショツプという
居場所がある
コーヒーのいい香りに包まれて
若い従業員の爽やかな声を聞きながら
まったく知らない大勢のお客の中に埋没して
一人本を読んだり独り言を書いたり ....
厚く張った氷を砕くために
ブーツの踵が地上へ届く
心臓が埋められた場所で
掘り起こしてる足跡の形が
誰にも踏まれず残っているのは
きっと一人で歩いたせいだね
氷と永の文字が出会 ....
深夜
運だけ頼りに
歩き出した、情熱もなく
黒のスーツを着た
貼り付けられた影たる己を知り
着飾る自由を求め誇る
街を闊歩する人の目、その喧騒に
落ち着かず
夜の静寂に逃げ込む ....
傾く木
進む人
立ち止まる影
揺れる夕陽
これから必ず来る
闇を知ってのことでしょうか
美しいと
感動するだけではなく
想像するのは 夜の帳だから
貴重な時間を
....
神さまがほんとういらっしゃって
わたしは恋をつらぬいてもよいと
おっしゃっていただけたから
わたしは恋をつらぬきます
その神さまは
たとえばケバい女性占い師の姿をして
この目の前にあら ....
僕の人格の中にもあなたたち三人は居て、三人それぞれが違う顔をしていて、男でもあり女でもあり、独立した存在である。
その意味においてあなたたちはふとした拍子に共鳴し自分たちが似ていると、四角の中の ....
オトシタ数だけナンバーがある
どうか君の手でひいてくれ
もうすっかり僕は自分の足であるけなくて
もうすっかり僕は自分の足でたてないから
もうすっかり僕は君の横でわらえないから
ひいてくれ
ひいてくれ ....
殴られても蹴られても穴が開いても器物破損で救済がないってことは
君が物じゃない証拠で
君を者として扱ってくれる人がどこかにいるという証拠じゃないかな
ただその人に見つけてもらうために
君は電波 ....
むかし
私は反戦の詩ばかりを書いてました
他人の真似をして
だけど浅い心の底では
平和は水や空気と一緒でした
むかし
反戦詩人だった私も
今は救いようもなく歳を重ねてしまい
ただの ....
埋もれた一粒の麦のことを
考えている
踏み固められた大地から
顔も出せず
根をはることもなく
暗澹とした深い眠りのなかで
郷愁の念を抱いているのか
夏天に輝く手を伸ばし
希望の歌が ....
虚光
ここは詩の果て
何もない
荒涼
くらやみ
なのに、
周りがぼんやり見える
光?嘘?嘘の光
死んだかな俺
酸素あり?ここ
音楽は聞こえるな
うん?人の声?
称名念仏に似 ....
女の温もりも
家族の団欒も
過ぎてすっかり独りである
風が吹いて
途方に暮れて
確かな予感を持ち独りである
遠くの森のざわめきが
夜空に木霊し未知を紡ぐとき
私はひたすら独りで ....
今日はわたしが生まれた日
まだ{ルビ仄暗=ほのぐら}い玄関の
ドアの隙間から
朝のひかりは射している
幸いを一つ、二つ・・・数えて
手帳の{ルビ暦=こよみ}を
ひと日ずつ埋めながら
....
不完全な世界
わたしも あなたも
不完全でいい
そのまんま愛されている
ありのまんま愛されている
あなたは
あなたでいい
そのままのあなたでいい
あなたは
あ ....
WAR
それは怪物
それは悪
それは血の色
それは優しさ
それは善
それは愛の本質
愛しいもののために悪を殺し、
愛しいもののために血を流し、
愛しいもののために死ぬ
....
寒波の早朝 小舟を漕ぐように 雪道を唸りながら 前へ前へ
止まると 再発進は容易ではない
吹雪のアイスバーンは スケート走行 あっという間に 後ろ向きになる
風のキツイ橋の上は 歩道 ....
まるで居場所がない
そう感じる
神から隠れることはできない
逃れることもできない
こんな弱きものが
こんなケダモノが
救われるのだろうか
しかし神の愛は
かわらない
昨日 ....
ああ 青空が広がっている
ああ 雲が流れていく
ああ 子供たちの行進だ
あなたは喫茶店でアイスコーヒーを飲んで
独りになった朝は如何ですか?
眼差しは途方に暮れて
ああ ....
ピンクの小瓶に入った香水で
描いた円の中を8の字にくぐる
身体に纏う鎧は軽い方が良いと
何だか強くなれた気がする匂いを
薄い皮膚の下に忍ばせながら
シャツの襟元を折り返す時
桜 ....
遺体と死体
なんで分けるの
死体は無言劇
遺体は饒舌だとでも言うの
遺体と死体
なんで目を背けるの
遺体と死体
どっちもどっち
遺体と死体
どっち ....
大地ごと覆うような器
実も心も丸ごと入った
ときめいていた時間軸に
留まってしまった記憶マドラーを刺す
陽射しは熱い
眺めている瞳以上の存在感
絡まり続ける氷の果て
誰か ....
二人で暑いねと言って
河原まで歩いて
サイダー飲みながら
思った以上に美味しいね
とか話した
随分前のことで
空の青や瓶の透明度
それらは覚えているけれど
あなたの顔や
河原までの道 ....
カラスが鳴いてる
何処かで鳴いてる
カラスが鳴いてる
相も変わらない気味のわるい鳴き声で
カラスが鳴いてる
電線の上で鳴いてる
飛びながら鳴いてる
カラスが鳴いてる
車に轢 ....
【閲覧権限:社内・一般】
ラメラスケイプ社一般コンテンツアーカイブ
作成者:イデア部アムネジア課主任 島原ジオガディ・裕仁
作成日付:2047年10月29日
ドキュメント名:マ ....
どんなに目の前がまっくらになるくらい落ち込んでも、きっと少しは光があるはずだ。
だって僕らは生きていて、生きているからには希望があるから。
夜にだって、目を凝らせばぼんやりと道が見えるし、耳を澄ま ....
議会で、おまえらみたいな魅力のない女
誰がレイプするか、的な発言をしているのを
バカTVが
そこだけ切り取って
こんな酷い人間が大統領ですって
流してたけどよ
いたって温厚な俺だって
満 ....
秋の空の
その
一番遠い所で
蒼く揺れていた
あこがれ
片思い
好きだった
だけど
決して
口に出して言わなかった
そばにいるだけで
よかった
それで充分
会って ....
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