美術部の課外授業でフェルメール展に行く
入り口で点呼を取り各々好きに見て回り解散という流れ
一人の学生がとてもゆっくりとした足取りで
丁寧に絵を見て回る
絵画の技法に詳しいわけ ....
あなた、詩人に向いていないと実力のあると評価されている
無冠詩人に真面目に「告白されて」もそりゃ困ってしまうま。
今まで隠していましたが、私は詩人ではありません(笑)
なので、遠い将 ....
煮込んでいるジャガイモを
箸で仕留めて目玉を二つ
描いただけの顔
人参に寄り添い聞く耳と
しゃべる口を与えてあげようか
玉ねぎと仲良しだから
いつも涙を流して空を見上げるよ
....
空から水滴が無数に堕ちてくる
違うか
落ちてくる
あれは地球の涙だなんて
普通に生活してたら思わないだろう
だけど
毎朝
毎日
毎夜
蟻みたいにに詩が湧いてくるから
雨 ....
実は私
48歳の中年男性なんです
昔から女子高生に憧れていて
ブルセラショップで
セーラー服を購入して
着てみたけれど
鏡に映った姿は化け物そのもので
悲しくなって止めちゃったんです
....
窓辺に石を置いて。
太陽の銀の腕が頭の上をかすめて、ぼくは聴いている。耳
のないきみもまた、同じように。高速道路を走る軌道トラッ
クが光を遮って闇を目指していた。オーガンジーの彩に……。 ....
君と食事をしていると
箸がこぼれる
皿がこぼれる
テーブルがこぼれる
椅子がこぼれる
食材だけがこぼれずに
宙に浮いている
立ち上がった僕たちは
手で食材をつかみ取り
お互いの口に放 ....
ぼくの隣に 腰かけて
きみは なぜか
涙ぐんでいる
話しかけると 消えそうで
涙のわけは聞けない
星空から 落ちてきた
涙のしずくが
月のひかり ....
天井の向こうの
鮮やかになるしかない空に沈殿した
新月をじっと眺めていたら
心臓から水銀がとぷり
流れ落ちた。
とぷりとぷとぷ
とぷとぷぷつつと
畳にしみた。
あの日と似てて
全 ....
初めて手紙を差し上げます。スマホのLINEには書くことのできない私の本音を捧げたくて。“美しい紅葉を照らす月の様になりたい”これが私の願いです私の愛の告白にあなたの頬が赤らみそれを見つめる私の想いはあ ....
箸で摘まんだ骨の欠片。
これは
私の頭を撫でた父の手。
たった今
父は抜け殻となって帰ってきた。
広い部屋に佇む母と娘たち。
炎の熱だけが
冷え切った両手を撫でまわす。
「形が ....
夢を見るのは
好きな人がそこにいるから。
忙しい日々の中で
見続けた姿を追いかければ
負けまい。と思う気持ちが芽生えた。
(ココニ帰リタイ。)
確かに残る私の居た形跡。
文字を辿 ....
何処までも続く無色透明の青
ぽつぽつと現れた雲の鱗片が
家族の元へと帰る父の骨の様だ。
炎の熱を帯びた銀の台を眺めたら
思わず声をかけていた。
「お父ちゃんお帰り。熱かったねぇ。 ....
秋のせいなのか・・・
もちろんそうではなく、年のせいで、
抜け毛がすごい。
髪の毛は細くなり、力なく頭の形にペッタリと貼り付くよう
安い美容院で、白髪染めのカラーリングをしている影響も、
....
貴方の瞳の中にわたしが居た
貴方は他人の目をしっかりと見つめて話す癖があるでしょう
わたしはそれが苦手だったのよ
何もかもを見透かされる気がして
でも貴方の瞳はそんな事を求めていた訳じゃな ....
歌人という音の響き
歌人と言う人に憧れを抱き
見よう見まねで歌を詠み始めた
少年の日
石川啄木を読んでは心が震えました
万葉の歌を諳じました
与謝野晶子の恋情の詠みに痺れました
....
溶かした夜を流し込んで
ゆっくり固めた
冷たい道路
消えそうな
ヘッドライトだけを頼りに
僕は走り続ける
気づいてしまった
昼もまた夜で
光もまた闇だと
月も星も
....
この美しい秋日、
天高くから降って来る
青い青いどよめきに
胸高鳴らせて
待っている
懐かしい
未知フルサトの到来を
予感のなかで
待っている
ごろごろごろころころころされされころされるるるるルミナス神戸の思い出もはやいみなくなくなくなく手に手に手にした刃渡り短いナイナイナナナナイナイフナナナナ左右じゅんじゅん順々に刺すすせそそそれがワタワタ ....
柿の実がたわわに実り
コスモスが咲いている
秋の名も知らぬ花々が風に揺れる
歳を取るごとに身軽になってきた
久しぶりに家でくつろぎ
妻と共にいるが
特に話すこともない
買 ....
たゆたう水の上では
うまく像を結べずに、
ゆらゆらとぼやけてしまう、
そういった運河に浮かぶ街の景色はあなたの目のようだった。
手のひらいっぱいに掬った水が、
両手の中で震えていた。 ....
ひらべったい国へようこそ
ここは何でもひらべったいよ
老いも若きも
男も女も
そうでないものも
ここでは毎日ひらべったいよ
ひらべったいサラリーマンは
ひらべったい煙草を吸いながら
ひ ....
ネットカフェ難民となっても
生きることができる日本
でも電気がないと
さまよう日本
衣食住から
衣食電の時代に変わったのだ
お金も心も電気で通う
写真や文書も電気だ
人が安心できる ....
そう
のぞまれて
そう
振る舞っているわけではなく、
人工的な微笑みを
見せたくはないだけなんです
どんな
冷たい女にも
なってやるわ
だれも知らないでしょう、
他人の心の ....
人見知りの鼻息を止めたら
もっと楽しい生き方ができる
さよならを自分からは言わずに
後出しジャンケン気持ち悪いね
白いキャンバスは食パンみたいに
耳を切り落とす神聖な場所
何も ....
この身うつ
この心うつ
雨は降れ
雨は降れ
だんだら模様の
灰色の
雨は
降れ降れ
その矢で
刺された
刺された
命が
血を流す
どろろ
どろろと
血を流 ....
頭上に広がるいわし雲
雲ひとつない空よりも健康的ね
一緒になって走っていると
キミは私から風まかせに分裂し
走り去っていく
私は一匹迷子
おいしくないわし
弱いし泣き虫だし
かわい ....
休日を自宅で過ごす
午後三時頃になると
ジンジャーティーが飲みたくなる
外は寒そうな風が繰り返し吹く
ジンジャーティーが身体全体を温めてくれる
心は静かになって
愛を全身で感じて
....
炎の刻印が
街に押されて
ようやく
冷たい夜が明ける
街のマリア様たちは
眠い目をこすって
もう、
明日から振り返ったとすれば
何度目の
希望を
浪費しただろう
夜 ....
深夜に隠れて朝を思う
枯れた木立と敷き詰めた紅い葉
ようやく落ちた夕日を
ひっくり返して真昼を思う
朝目覚めて感じる喉の渇き
差し込む光を布で押し退け瞼を閉じて夜を思う ....
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