最近、寂しいところが少なくなった
宅地開発が進み畑はなくなり
無人化した団地は壊され
樹木は切り倒され、インフラ工事は進み
ホームセンター、リゾート・ラドンセンター、
24時間営業の店、 ....
海が見える最高の場所に
外国風の別荘地が広々とある
静かな環境に身を置き
心も体も休ませて
素の自分に戻っていく
どの季節にも美しさがある
その美しさを楽しめる場所
別荘地と ....
満月が夜にふんわりと浮かんでいる。
それは、輝いているというより
黒く塗りつぶされたキャンバスに一点、塗りつぶされていないところがあるような、そんな空白に見える。
世界の明るさから逃げて、夜 ....
俺の家は狭い1Kでペット禁止だが
木曜と特定のメニューの日には俺の膝の上には猫がいる
まずは都会の暮らしに傷 ....
『赫』
赫いピラカンサス、鮮やかに燃えて
秋が尽きる前に燃えてその杯から
あふれ滴る毒を孕んだ赫い果実よ
あのひと粒 ひと粒 ひと粒に
過去と未来の産ぶ声が詰まっていて
そこに ....
勇者とは
命が唯一つであることを望み
この世に生れ出た
勇気ある者
ゆび先が追う雲……
あの空には、レモン色のなにかがまじっているにちがいない。
かすかな酸味にみちて。
ゆれる線譜のうえを、
つらなる音がながれていく。
それぞれの音が、それぞれの頂点 ....
白い顔、しながら
君を探すんだけど
君の顔が見えない
強い雨が目を刺すから
くぐり抜けた街の汚れは
とりかえることもない
白いカッターシャツを
汚し続けているんだ
ため息を ....
殺戮と破壊、
そして破滅を繰り返しても
学ぶことのない人類
誰しも魂を病んでいる
ひとり残らず
しかし、それに気付かない
現実の狂気の中、
嘆きと涙と血に塗り固められ
暮れてゆく ....
コケまみれを払ったら夢が汚れた
ぷしゅ ごー が 耳で回る部屋
社会の敵でもなく
社会の悪でもなく 空気の
僕はプルトニウムで
人間辞めてしまいたいな
缶コーヒーに脳みそを移植すれば
....
静寂がほしい!
情報過多がカタカタと音をたて
脳内を犯し侵食していく
「もうたくさんだ!」と声を張り上げても
耳を塞いでも侵入し、俺を壊してゆく
ディスプレー越しに俺を覗いている
この ....
金に汚かった訳でも
訳知り顔で
妙に細かかった訳でも
分け入れぬ領域を
自ら指示さぬ和気でもなかった
あなたなら
この色を
選びそうな 気がして
一目惚れ
プシュッ
栓抜 ....
ごめん。
嘘ついていました。
恥にまみれた人生を、送って来ました。
なにもカッコつけたいわけじゃなく、
じゃなく、
とてもカッコをつけたいの。
だって、生きて、
なんのた ....
歩み
収容所は終戦とともに花にあふれ、至る所に陽射しが降り注いだ。男はいくつも国境を越え、国境を突破するたびに銃創を負った。孤独という唯一絶対神は毎日新しく男を創造した。
山里は文明の ....
あゝ、それにしても
時代の騒音は
どうしてこんなに胸に残るのか
夕べ、楽しい
笑顔の写真をみた
懐かしい、カーニバル
踊り狂った
ふたりの距離は
どんな不幸も忘れさせてくれ ....
架空少女事典
あ から ん までの
きみ のこと
ろくがつ だけが
かすんで る
水田
帯解寺の帰り道
奈良の盆地の五月晴れ
水田若穂に渡る風
....
世の中、
人間からや自然から、
悪意や理不尽を、
感じてしまうような時、
わたしたちは普段を試されている
普段、世の中を、どう感じているか、試されている
日々、 ....
悪いことをやり過ぎた結果
良いことしか
言わなくなったドイツ人が
男性名詞とか女性名詞とか
中性名詞とか
未だにそんな言葉を使っていることに
アメリカのLGBT団体から
抗議の声が上がっ ....
枯葉のように
舞い落ちた
夏の日の恋
白いボートで
あそびながら
エメラルドグリーンより
コバルトブルーのほうが好き
紅葉のころに
また来ま ....
フルーツポンチの ような顔をして
宇宙の果ての 果ての隅っこで
フルーツポンチを やってはいますが
その正体が いったい何かは
当の本人も 分からないのです
鏡を見 ....
鈍色空は僕の心
鈍色空は僕の気分
鈍色空は行き止まり
そうしてぼんやり全てに呆けて
僕の心に花野が開ける
狭い暗渠を通り抜け
あの無上の花野に至る
休みを取って、
なんとしてでも、風俗には行くまいと、
午前中、戦い抜き、
やっと、エロ動画で、オナニーして射精した。
ああ、私は勝った。
妻と娘が出かけてら、3時間にも及ぶ激闘の末。
....
父さんの部屋には
美しい蝶たちがたくさん死んでいる
父さんのお好みの姿勢でピンに止められ
埋葬もされず
ひたすらあの男から愛を注がれている
父さんの部屋から
解放された死者たちが溢れ出 ....
ドジでのろまなカメよ
なぜ慌てるのか なぜ急ぐのか
人の目を恐れ 急かされ 脅され
見えない何者かに怯え慄いている
マイペースを貫け 人に合わせるな
おまえはウサギなのか カメなのか ....
無表情な肩のラインに沿って
赤信号の続く右腕が
誰かと呼び合うお揃いの鈴で
青信号に変わる瞬間を
踏み出す時の一歩を忘れない
遠く近くに感じる鈴の音を
重ねるだけで聴こえるメロディ ....
星4.5の7テン表札リーチ外した
総合病院サンセイ柄→様緑→殿赤→精神激アツ→りんサンセイ柄→表札左手持ち
余裕かましてドヤタバコなめぷで表札押し込んだらプシュン
しじみブルったにもかかわらず ....
暗い色のカーテンを閉めて
部屋に閉じこもっていると
雨が降っていることにさえ
気づかない
それでいい
寂しい雨が降っているだなんて
むしろ知りたくはないから
気づかないふりを ....
ひともよわい生き物です
それは死にたくなるからではありません
生きようとするからよわいのです
星空に
まるで影絵のような
時を
見上げます
不協和音と
....
「睡眠欲求」
首、肩、腰の痛み。そして、燃え尽きる症候群。
時代が悪い、お前が悪いと、御託並べ立てて、何もせず、足を引っ張る。
そんな奴らが山ほどいて、世の中が嫌になって、でも羨ましくて ....
深夜
名もない公園の駐車場に車を停めていた
他にも数台停めていたが人が乗ってる気配は感じられなかった
そこへ巡回中のパトカーが入ってくる
俺の車の横につけて停まった
警官が二人降りてきて私の ....
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