思いめぐらす ラブレター
通学途中 カドの文房具店
初めて便箋に手を伸ばす
心の中はパズル模様
白い紙に縦罫線だけのもの
パズルを解き明かし
罫線 ....
机の上の
真っ白な
紙に向かい
詩を書こうと
意識を集中していると
部屋の左側から
異様な冷気
立ち上がり
彼方の界が
現を圧して
滲み出す
部屋の外では
稲妻物凄く荒 ....
スポーツで一人の勝者が嬉しそうです
発明した一人の人間が嬉しそうです
空前の高収益を上げた一人の起業家が嬉しそうです。
そんなもん もうやめようや 真面 ....
これは
光のせいかどうかわからないけれど
私は体を持ち
呼吸をし
希望を持っている
これは光のせいかどうかわからないけれど
大丈夫
私は必ず守られる
これは光のせいかどうかわからないけ ....
ピアノは宇宙から降りてきた
そのピアノではなく
ピアノは宇宙から降りてきた
人と同じように音色を通わせて生きている
宇宙まるごとの芸術を
人と同じように佇んだり挑んで生きている
....
空のハサミがギラッと光って
伸びたばかりの髪の毛を切るなら
もう振ることのない尻尾が絶えて
地平線の高さに置く心臓
ポニーテールの重力をばら撒き
痺れるほどの痛みに溺れた
路上 ....
真夜中の解放区にたどりついて
心はこわばっていた輪郭をほどいてゆく
すると時空はみるみる遊色化し
心の奥に隠れていたいちばん柔らかい部分と
とめどなく融け合うのだ
やがて眠りがお ....
小さな羽虫が 転がり込んで来た
此処は お主の住処ではないぞよ
仙人の声も届かない程の爆音が
毎夜 繰り広げられる街
静かにスターターを切り
レシピも驚くほどのスピードで
シグ ....
現実を直視できない眼は
はるか彼方遠い空を見ていた
現実から逃げたい自分がそこにはいた
夢のような物語りばかり思い巡らして
えがこうとする絵図
だけど
画用紙は破れて
色の欠けている ....
それはおそらく血の記憶だろう
未生以前に何度もみた風景
空を見ていると思い出す
場所も時代も飛びこえて
同じ空の下に佇むただの目
この幸福感はなんだ
覚えのない郷愁は
私に遠 ....
とっくに賞味期限がきれています
それでも、よかったらお召し上がりください
味はそれなりについてますから
何も足さず引くこともありません
どうぞイヤらしい眼で見てください
ご遠慮なく見 ....
青い雨が
灰色の空から降り落ちる
夢の中
白百合の頭部が
ポツリと
落ちる
小さな三角形の帆を張った胸が
なみだの波紋で揺れている
だれにもしあわせを
届けてあげられないので
....
ボクは
炭焼きされて
脂がしたたり
あなたの胸元に落ちる
魚臭くて いや
そういって
香水なんぞで誤魔化すつもり
透明な脂
ホントは
醤油の方が香ばしいのに
でも何 ....
Dance!Dance!Dance!
押し寄せる刺激的なメッセージに
いつの間にやら頭は痺れ
我を忘れ礼を忘れ時を忘れ
忘れた事も忘れ忘れ忘れて
誰もが誰かに踊らされてる
君も僕も踊っ ....
光の空、
いよいよ透明に青散らし
冬、深まる
深まる冬に
強い熱放つ、
太陽は天に貼り付いて
霊園に佇む墓石たち、
しづかしづか 白骨を打ち鳴らす
水を運ぶ両側で
一つの墓石 ....
生き物さんは、生きている。
生き物さんは、毎日姿かたちが変わる。
生き物さんは、地球外生命体だ。
生き物さんは、ときどきひとりで泣く。
生き物さんは、泣いている ....
私は差別を
「自分ではどうにもならないことを
あげつらう」
と定義する
従って
ブスもオカマも
ハゲもチビも短足も
あるいは
バカや包茎ですら
それを嘲笑するのは
差別にあたる
....
「殺してくれ」って
窓から射し込む夕日に呟いても届きゃしないよ
うちは西向きなんで午後になると暖かいです
電気ケトルでお湯を沸かそうね
酒を飲まないで薬を飲みなさい
それは正論だけどもさ ....
自分だけが先へ行こう
自分だけが手に入れよう
自分だけが勝てばいい
そんなもん もうやめようや 必死な顔して あほらしい
スポーツで一人の勝者が嬉し ....
あなたが、一人でそこにいるのは
心をひらく勇気がないから
あなたが、そこで一人寝るのも
心をひらく勇気がないから
そうやってまた独りなのも
街にあふれる光におびえているから
そ ....
燃え上がる
刃、突き立て
燃え上がる
沈黙の極みのこの夜に
刃、突き立て
燃え上がる
コトバ、ことば、言葉よ
おまえの響き
俺の脳髄を串刺しにし
後頭部から抜けていけ
....
冷えた空気で
赤くなる鼻を
そっと押したら
どこまでも行こう
その腕に掴まり
守られながら
希望だけが
呼吸を浅くして
空を超え
海を遊び
エレベーターは
止まらずに動く ....
私には友だちが
100人くらいいるけれど
ペンだけで繋がっているのは
あなたひとり
あなたが何処にいるのか
私は知らない
都会か
田舎か
火の国か
水の都か
....
縁日は今も昔も変わらない子供も大人も楽しい場所
手花火をした想い出が蘇る近所の子供の嬉しそうな声
かき氷食べても頭痛くないゆっくりゆっくり食べればいいだけ
体験で団扇作りを楽しんだ富 ....
あれだけのことしといてよく普通にしてられるよな、恥ずかしくないのかね
などという文言を見たので
ちょうどいいカウンターとしてここに反感を書く
ブラザー、僕がどれだけのことをしたっていうんだい ....
美しいものの美しさをあばいてきたら
言葉にないものに行き着いた
ここに陶酔と拳銃があれば
今すぐ楽になれる
すみやかに辿り着くから
何も怖いものはない
もう何も怖くない
憂鬱 ....
ねずみ色の雪が降る
空は赤く明るく
紫の月が欠けてゆく
ほころびて
深まる冬が
満ちてゆく
https://kaumo.jp/topic/37341
少し怖くなって
駆け出した
他人のことを
ジロジロと見たりしてはいけない
それくらいのことは
分かっている
けれど見てしまったのは
決して見とれた訳ではなくて
動きが怪しかったから ....
まぼろしの人は戸口を開けて、歩いていった
後ろ姿が遠のいてゆく
夕映えへ連なる… 小さな足跡
――それを誰かは数珠と云い
――それを誰かはロザリオと云い
*
木漏れ ....
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