君は雪
風さそう木かげに揺れる
真夏の白い花びら
瞳にとらえた
黒い蝶をたわむれさせる
あだ花の白い苞
溶けた鏡の内側に
失われた永遠を描く
半神の白い指
ぼくは虫
真 ....
とり忘れられ
赤々と熟れ過ぎた
トマトが、ふと
地に落ちひしゃげ
鴉が舞い降りた
赤い飛沫を舐めとるように嘴で何度も
つつき、カァァァァァァ、と鳴けども
人びとは潰れた野菜など気 ....
蝉の声が賑やかになってきましたね
空の青も 夏の色が滲んできています
特別な思い出など 無いはずなのに
夏になると 何かの懐かしさに 叫びたくなりませんか
なので 取り分け夏は ....
れいわ何とかなんて
クソみたいな奴等はどうでもいいのに
NHKのニュースは「反自民の受け皿になった」的な
コメントで持ち上げていた
それに引き換え
同じく議席を獲得したN国党には
なあ ....
燦々と降る陽光
たちのぼる陽炎
橋の上で蜜柑が弾けた
まぶしい昼は倒れた
頭から爪先まで断続的に覆われて寝ている
白けた月が残る黎明はただ冥く
砂を噛んでやり過ごす ....
狂わないリズム
刻む一秒が
耳たぶを刺した
ピアスのように
痛い日もあって
重い日もあって
時間が引きずる
荷物の多さを
心は賢く
誤魔化せるから
笑っていられた
泣 ....
夏が始まるよと
白い波をよけながら
ウミネコが鳴いている
小石を投げる私と
目が合うと振り返り
知らないふりをする
私は冷たい風の中で
冬に失くした
イヤリング探してる
....
出会えば別れる日が来る
いつか記憶から忘れ
消える事に悲しみはない
けれど失ったにもかかわらず
何事もなく明日を生きている自分が悲しい
書けることを書けない夏の教室で
好きな子の隠し事と嘘すら見誤る最低に
これとそれはこれとそれに似ているという点として線にのみこまれようとする夏の営みから逃れようとして線をくしゃくしゃ丸 ....
万引き家族のブルーレイを万引き家族が万引きして青空市場で売っていた
新鮮な青リンゴみたいに
コンビニに行く途中で足の裏の影に落ちて
トランポリンみたくぽよーんぽよーんと夜道で跳ねた
膝をピ ....
新鮮をたもつことはむずかしい
いつもそれはてもとから去ってゆく
この瞬間の永遠を画布に塗り込めて
とっても地球が重い日にぼくは
だれかの友達 になることを決めたんだ
彼もしくは彼女は ....
ヤマトミクリが浅瀬で
糸トンボを休ませ
森を抜けて来た風が
アメンボウと並んで走る
雲をちぎったような
白く切ない花が
青空をのぞいている
飛び立つ隙を伺っているのか
....
雄と雌
直ぐに想像がつきました
見た目に色の綺麗な蝶々がにひき
ひとつに繋がっていました
交尾してるのか
当然そう思いました
周囲は自然がいっぱいでした
街の喧騒から隔離された広 ....
黄昏に睡り
暁にあくびする睡蓮
赤い花は命の忘れ物
丸い葉のその下で
祈る人を覗いている
光の神がエッセンスを
身体に入れなさいと言う
赤い花を摘みなさいと言う
お酒を ....
お日さまが毎日沈むのは
きみがぐっすり眠れるように
お日さまが毎日昇るのは
きみがたくさん遊べるように
おやすみなさい、またあした
お日さまが言ってるよ
過去から未来へ架かる橋に頬杖をついて
去った貴方を想い涙を一つ落とした
なんて早い流れ
濡れた睫毛を拭く暇さえくれない
精神の青空に輝きわたる太陽。
あらゆる宗教や哲学を包含せしその太陽は、
マヤのマチュピチュで、崇拝されたあの原初のシンボルである。
9年前、あの丘を十字架を背 ....
あ、
歌が聴こえる
ほら、よく聴いてごらん
なんだかとても寂しげな歌だねえ
あなたには歌ってほしくないなあ
もしもあなたがこの歌を歌うときは
僕は何をしているんだろ ....
{画像=190721190331.jpg}
{引用=
詩とかわいいイラストを融合できないかな~と考えていました。
詩の説明のためのイラストではなく、
イラストの説明のための詩でもな ....
ご婦人もういいでしょう。もう容赦してください。
私はあなたへの激しい愛のせいで、もうこんなに痛めつけられているのですから。
もう傷だらけなのです。
あの日誓い ....
風は立ち止まると消えてしまった
草木が{ルビ堪=こら}えている囁きを零すまいと
螢を宿した子宮のよう緑は極まり
森は風の帰りに欹てる
蝶の影が肩を掠めた
あるはずのない感触は誰かの笑いの ....
あの時のきみがずっと
ぼくの傍でねむっている
少しだけ、雨の匂いをさせて
笑いながら喋りつづけた
言葉はむなしい闇にのまれた
若く優しいだけでいられた
....
すが婆さんは俺の父親の母親だが、二人は存命中すこぶる仲が悪かったらしい。
祖父は早くに亡くなり俺が産まれた時にはすでに居なかった。
すが婆さんは早くに寡婦になってしまった。
俺の父親は次男で長男 ....
君と出会うことで
僕の記憶は層が増えた
これまでにない次元での
記憶が更新されていく
君との記憶は未来の記憶だ
これから君と過ごしていく中で
共に分かち合う記憶が
果てしなく予定 ....
詩なんて書かない方がいい
書いても
胃腸に滲みる訳じゃない
米粒ひとつわかないよ
詩なんて書かない方がいい
それより自慰でもした方が
なんぼか気持ちがよくなるよ
詩なんて書かない ....
きみが初めて見たものは
きっともうきみの記憶にない
空の青さを知るまえに
この世界に生まれた命は
涙のあじを最初に知る
わたしは夏に生まれたけれど
いまだに夏色を ....
詩を書く
声にして言葉にせず
文字にたくす
叫ぶように
囁くように
人の見るものを見ず
見えないものを溺愛した
僕のなれの果てを
誰かに吐露するために
詩を書く
念じるように
....
太陽があまりに悲しい
あの永遠の寂寥のうちに
蒸発の悲鳴さえ許されないとは
風が、吹いている
あらゆるものの上にある空から
火と岩と水の星へと
そして冷たく聳えている街は
き ....
羽子板は遣唐使のおみやげなんだ
と先生は言っていたけれど
ししとうがどこを調べようと載っていない
なぜならばそれは
先生は本当のことを教えるという偏見を利用した
まことしやかな嘘だからなのだ ....
叶わない願いを夢見て
心に固く鍵して
一喜一憂してきたわ
そう私は大好きで
何も言えなくて
あなたはたぶん私のこと
何とも思ってなくて
だから気楽に話しかけてくる
言えない ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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