窓の上半分あたりに太陽があるはず。カーテンを全開にしてしまうと、ノートパソコンのスクリーンが読めなくなってしまうので、半分だけ遮光カーテンをひいてある。
この季節、西日に染まる部屋にいれると贅沢 ....
失うことここで
そう喪失を得て
3と7の鬩ぎ合い昼と夜の
揺らめく結び目シルクのワルツに不規則な鞭を入れる
朝顔たちの禁欲の裂け目から
積み重ねた箱の中の比喩は脚の多い生き物がマネキンの
....
時間を超えて漂着した色たちが
その源流の声を携えて
いま空に向けてかすかに響いている
遠くへと失われた若さが
近くへと再び芽吹いている
そんな雨だれの日々に
もはやすべてが分け与えられ ....
ひかり ひかり
青に 眩み
光 光
人は 歩む
ひかり ひかり
大地 廻り
光 光
人は 進む
それは街の上から
地下深くに沈む命の集合体。
世界は光から闇へ帰っていく。
街の中心を大きな川が流れ
私たちと今日が抱き合いながら
世界に輝く。
その深き夜
ぼくたちは
この世界に巣食う
この世界の地の底を這いまわる
ふたりっきりの
蛇なのだと自覚した
それからぼくたちは
かつてよりよく知っていた幸せを
....
色鮮やかな喧騒の街で僕は一人不安を抱えていた。
あらゆる期待は裏切られ、西も東もわからない。
不幸の面倒を自分一人で抱えているような錯覚。
これ以上は無理と分かっていても心のどこかに ....
日曜の朝っぱらから
くだらねえこと
書き込んでる暇があったら
自分で味噌汁でもこさえやがれ
おまえらのクソカキコに
決定的に欠けているのは
日常性だ
普通に働き暮らしている人の習慣だ ....
たとえ
お互いの間に精神的な愛情がわかなかったとしても
男と女が一つに重なる夜はけしてめずらしくないよ
たとえそれがゆきずりの一夜であってもさ
心なんて邪魔になって
体に押し退けられてさ ....
待合室でテレビを見ている。様々に体を病んだ人々。肩。頭の中の狂い。テレビではスポーツ選手の病のニュースがとめどなく流れている。ペットボトルを傾けて濁ったカフェラテを飲む。喉の奥に甘い液体が流れていく。 ....
私は
詩人になりたい訳じゃなくて
私は
私の吐き出す
言葉の糸をよりあわせて
何処かの
知らない誰かの
心の
その
奥深くに
垂らしたい
だけなんだよ
私は
詩人なんて
....
高速バスの窓辺から 風景は切り刻まれ
囲まれたインターの隙間や綻びを見つけてバスは逃げ切り
トンネルで安眠を貪り 気がつけば
高架下には貼り付けられた灰色の街と
名札のついた背伸びしたがる顔の ....
うつむきながら 一番奥に座っている
うつむいたまま バスと一緒に揺れている
ノートを隠しながら ペンが走る
紺色のプリーツスカートの
大柄な女子高生が一人
堂々と見せられない一生懸命と闘 ....
昨日からそんなに暗い顔してた
陽も昇らない朝の時間
玄関出る時
お尻ポンと叩かれて
歩幅が広がったと感じる程
足取り軽やか
気持ちも軽やか
....
私の部屋から消しゴムが消えた
自分で買い続けた漫画や画集本より
知らない人から送られてくる詩集本が増えた頃に
机の周りは書き散らかした紙で黒文字だらけ
背表紙の文句に踊らされた本棚
その ....
心の優しさのなかに
針を浮かべていたら
痛いでしょう?
覗き込んだ闇色の影の人は
でも届かない特別な鳶色の瞳をしていた
諦めないと
何度も何度も繰り返し
握りしめた ....
円はそれを描き重ねていくと
ぎざぎざな多角形になる
円は点の集まりだからだそうだ
何度もそこ通ってた
曇り空
葬式の
垂れ幕みたいな桜木
円はそれを描 ....
あなたは、決して一貫性のある人ではなかったね。
インタビューによって言っていることが違ったり、一曲の中でさえ矛盾していたりしたね。
だけどわたしは、あなたの歌に救われたよ。
あなたの書く詞は、滅 ....
今日は何色でもない
なんでもない日でした。
朝日が昇って
みんなが活動を始めて
貴方とお別れをして
今日が貴方の日になりました。
永遠のお別れと言うやつですね。
わたしと貴方の距 ....
蛍光灯より白い月ですね
話すことなんて
吐き出したら終っちゃう
蒸した青い夜
初恋は夏至まえ
三人で自転車
満月のかえり道
蛍光灯より白い月ですね
....
土日の昼間に
自称詩を投稿している奴ほど
寂しく悲しい存在はない
他になんもやることない
金ない
友達いない
家族に相手にされない
ただ時間だけがある
無駄に流れる時間だけが
声がでかい、身体がでかい、態度が堂々としている
滑舌がいい、会話が面白い
といった人たちは社会のヒエラルキーの上らへんにいる気がする
気がしているだけで実際のところどうかは、わからない
そして ....
いいですかみなさん
人間はフリーハンドで
直線を描けないのです
人間には定規がないとだめなんです
それが法律というものです
いいですかみなさん
その定規がへこんでいたり
曲がっていて ....
水面に浮かぶ、とある花に鳥が羽を休めて。触れてしまえば波打つ水面に、消えてしまう残像。触れずになでる言葉の静けさでも、飛び立ってしまいます。独り言でしょうに、花も鳥も同じでしょう。
香りける、花 ....
たまに、何かに苛ついて、日本に向かって文句を書き連ねてしまうことがある。この小説はまさにその典型で、左翼的な学生達が昔使った言葉で言うところのルサンチマンが原因だ。ルサンチマンなんて言うと高尚な言葉の ....
ボクが猫だったころ
つがいだっただったキミは
今は別の男と暮らしている
キミのことを想うと
胸に小さな穴が開く
そこから風が吹いて
時には小鳥の声で鳴いたりする
穴は次第に広がっ ....
目の前が真っ暗
けれども
光るしあわせが
横切るのは
みえる
はじめ
それが小鬼かと
思ったので
世界に対してもっている
咳払いのような嫌悪感で
吠えながら ....
まるで白昼夢だ
満月の頃
青空に黒い月が浮かんでいるように
胸には小さな宇宙のような穴が開いていて
埋める星の金平糖を探し続けていた
潮の香りの染みついた
大きな河の静かな照り返し ....
薄暗いトンネルを抜ければ
明るい陽差しが待っている
トンネルの向こうに
理想とする現実がある
徐々に見え始める
闇は続かない
抜け出せばそこは
光溢れた場所
トンネルを出る ....
この深夜、
独り在ることに寛いで
宇宙の時流に乗っていく
すっと孤独に留まりながら
この隙間だらけのあばら家に
雷鳴が轟くのを待っている
境界の門が開く、その時を
854 855 856 857 858 859 860 861 862 863 864 865 866 867 868 869 870 871 872 873 874 875 876 877 878 879 880 881 882 883 884 885 886 887 888 889 890 891 892 893 894
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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